競馬のレース名の意味|ジュベナイルフィリーズ・フューチュリティ・ホープフルとは
この記事の要点
- 阪神ジュベナイルフィリーズの「ジュベナイル(Juvenile)」は「少年」「少女」を意味する英語、「フィリー(Filly)」は牝馬、特に4歳までの牝馬のこと。朝日杯の「フューチュリティ(Futurity)」は「未来」「将来」、「ホープフル(Hopeful)」は「希望に満ちた」「望みを持つ」を意味する英語だ
- JRAのGⅠ24レースのうち、名前の言葉の意味や由来をJRAが解説しているのは21レース。大阪杯・皐月賞・ジャパンカップは、名前の言葉の解説がない
- 「〇〇記念」は、有馬記念・安田記念が人物、高松宮記念が高松宮殿下から賜った優勝杯、地方の川崎記念・かしわ記念が競馬場にちなむ
- JBCは、アメリカのブリーダーズカップを模範に「生産者が主導するレース」として2001年に始まった

目次
競馬のレース名には、出られる馬の年齢や性別を表す外国語、花や季節の言葉、人物や競馬場にちなむ名前が使われている。たとえば阪神ジュベナイルフィリーズの「ジュベナイル(Juvenile)」は「少年」「少女」を意味する英語で、「フィリー(Filly)」は牝馬、特に4歳までの牝馬のことを指す。本記事では、JRAのGⅠ24レースと地方競馬のGⅠ・JpnⅠについて、名前の言葉の意味と由来を一覧にし、2歳GⅠの英語、花の名前、「記念」「ダービー」「オークス」「ステークス」を順にまとめる。意味と由来は、JRAと地方競馬全国協会の公式の解説で確かめられたものだけを載せ、内容は2026年11月時点のものだ。
JRAのGⅠのレース名の意味一覧
JRAのGⅠ24レースのうち、名前の言葉の意味や由来が公式の解説にあるのは、次の21レースだ。並びは1年の開催の順で、天皇賞は春と秋を1行にまとめた。
| レース名 | 言葉 | 意味(公式の解説の要約) |
|---|---|---|
| フェブラリーステークス | フェブラリー(February) | 2月を意味する英語 |
| 高松宮記念 | 高松宮 | 1971年に高松宮殿下から優勝杯を賜ったのを機に「中京大賞典」から「高松宮杯」に改称。1998年に今の名前になった |
| 桜花賞 | 桜花(おうか) | 桜の花のこと |
| 天皇賞(春)・天皇賞(秋) | 天皇賞 | 1905年に明治天皇から「菊花御紋付銀製花盛器」を下賜されて始まった「エンペラーズカップ」が前身。「帝室御賞典競走」を経て、1947年秋から今の名前になった |
| NHKマイルカップ | NHK | 日本放送協会の略称。同協会の寄贈賞を受けて行われる |
| ヴィクトリアマイル | ヴィクトリア(Victoria) | ローマ神話に登場する勝利の女神 |
| 優駿牝馬(オークス) | オーク(Oak) | 樫を意味する英語。英ダービーを創設したダービー卿は、樫の森が茂る「オークス」と呼ばれる土地を持っていた |
| 東京優駿(日本ダービー) | ダービー | 1780年に第12代ダービー卿らがイギリスのエプソム競馬場で創設した、彼の名を称した3歳馬の競走 |
| 安田記念 | 安田 | 競馬法の制定や日本ダービーの創設に尽くした、日本中央競馬会の初代理事長・安田伊左衛門 |
| 宝塚記念 | 宝塚(たからづか) | 兵庫県南東部の市。阪神競馬場の所在地 |
| スプリンターズステークス | スプリンター | スピードを身上とし、短距離レースが得意な馬。ふつう1600m未満の距離に強い馬を呼ぶ |
| 秋華賞 | 秋華(しゅうか) | 中国の詩人の杜甫や張衡が「あきのはな」として詩に用いた言葉。「秋」は大きな実り、「華」は名誉・盛り・容姿が美しいことを表す |
| 菊花賞 | 菊花(きくか) | 菊の花のこと |
| エリザベス女王杯 | エリザベス女王 | 1975年のエリザベス女王の来日を記念して、翌年に「ビクトリアカップ」から改称 |
| マイルチャンピオンシップ | マイルチャンピオン | 文字どおりマイラー(1マイル=1600m前後の距離を得意とする馬)のチャンピオンを決める |
| チャンピオンズカップ | チャンピオンズ | 国内のダートのチャンピオンが集う競走として、2014年に「ジャパンカップダート」から改称 |
| 阪神ジュベナイルフィリーズ | ジュベナイル(Juvenile) | 「少年」「少女」を意味する英語 |
| 阪神ジュベナイルフィリーズ | フィリー(Filly) | 牝馬、特に4歳までの牝馬のこと |
| 朝日杯フューチュリティステークス | フューチュリティ(Futurity) | 「未来」「将来」を意味する英語。朝日新聞社の寄贈賞を受けて行われる |
| ホープフルステークス | ホープフル(Hopeful) | 「希望に満ちた」「望みを持つ」を意味する英語 |
| 有馬記念 | 有馬 | 日本中央競馬会の理事長だった有馬頼寧。1957年1月の急逝を受け、功績を称えて「中山グランプリ」から改称 |
残る大阪杯・皐月賞・ジャパンカップは、公式の解説に名前の言葉の意味がない。皐月賞は1949年に中山競馬場へ移ったのを機に今の名前になったこと、ジャパンカップは「世界に通用する強い馬づくり」を目指して1981年に創設されたことまでが書かれていて、「皐月」の意味はない。障害のJ・GⅠの中山大障害と中山グランドジャンプの言葉の意味、宝塚記念の「記念」が何を記念しているか、東京優駿・優駿牝馬の「優駿」という言葉そのものの意味も、公式の解説にはない。
JRAのGⅠ24レースの時期・競馬場・距離と1着賞金は「JRAのGⅠ一覧」にまとめている。
ジュベナイル・フィリーズ・フューチュリティ・ホープフル|2歳GⅠの英語
JRAの2歳GⅠ3レースは、どれも名前に英語が入っている。
阪神ジュベナイルフィリーズは、1949年に創設され、1990年まで「阪神3歳ステークス」の名前で行われていた。1991年に牝馬限定になって2歳(旧表記3歳)の牝馬のチャンピオン決定戦となり、2001年に今の名前に変わった。
阪神ジュベナイルフィリーズの歴代優勝馬と賞金は「阪神ジュベナイルフィリーズとは」にまとめている。
朝日杯フューチュリティステークスの前身は、1949年に2歳(旧表記3歳)のチャンピオン決定戦として創設された「朝日盃3歳ステークス」だ。2014年に中山競馬場から阪神競馬場に舞台を移した。
朝日杯の歴代優勝馬は「朝日杯フューチュリティステークスとは」にまとめている。
ホープフルステークスの前身は「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」で、2014年にGⅡ、2017年にGⅠになった。皐月賞と同じ中山の芝2000mで行われるため、翌年のクラシックを占う一戦にもなっている。
ホープフルステークスの歴代優勝馬は「ホープフルステークスとは」にまとめている。
桜花・皐月・秋華・菊花|花と季節の名前
3歳のGⅠには、花や季節の言葉を使った名前が多い。桜花賞と菊花賞は花の名前で、桜花賞はイギリスの1000ギニー、菊花賞はセントレジャーを手本に創設された。皐月賞も2000ギニーを手本にしている。
秋華賞は、エリザベス女王杯が3歳以上の牝馬のレースになったのに伴い、牝馬三冠を締めくくる競走として1996年に創設された。名前は詩の言葉からとられていて、花の種類を指す桜花賞・菊花賞とは成り立ちが違う。フェブラリーステークスの「フェブラリー」は月の名前で、2月に行われるレースだ。
牝馬三冠の3レースの成り立ちは「秋華賞とは」にまとめている。
「〇〇記念」は何を記念している?
GⅠ・JpnⅠの「〇〇記念」を、由来が公式の解説で確かめられたもので分けると、人物にちなむもの、皇族から賜った優勝杯にちなむもの、競馬場を記念するものの3つになる。
人物にちなむのは、JRAの有馬記念と安田記念だ。有馬記念は、1956年に創設された「中山グランプリ」が始まりで、創設を提案した理事長の有馬頼寧が翌1957年1月に急逝したため、その功績を称えて改称された。安田記念は1951年に「安田賞」として創設され、安田伊左衛門の死去ののち1958年に今の名前になった。高松宮記念は、高松宮殿下から優勝杯を賜った「高松宮杯」が元になっている。
競馬場にちなむ地方競馬の川崎記念・かしわ記念は、次の地方競馬の表で扱う。
有馬記念の歴代優勝馬とファン投票のしくみは「有馬記念とは」にまとめている。
ダービー・オークスの意味と由来
「ダービー」と「オークス」は、どちらもイギリスのダービー卿に由来する。ダービーは、第12代ダービー卿らが1780年に創設した、彼の名を称した3歳馬の競走だ。オークスは、ダービー卿が「オークス」と呼ばれる土地を持っていて、1779年の結婚を記念して開いた競馬で行った3歳牝馬のレースを「オークス」と名付けたといわれている。
日本ダービーの正式な名前は「東京優駿」で、1932年に「東京優駿大競走」の名で創設された。オークスの正式な名前は「優駿牝馬」で、1938年に「阪神優駿牝馬」として始まり、1946年に東京競馬場へ移って今の名前になった。
オークスの歴代優勝馬は「オークス(優駿牝馬)とは」にまとめている。
「ステークス」の意味
「〇〇ステークス」の「ステークス」は、本来は出走馬の馬主が賞金を出し合い、所有馬の着順に応じてその賞金を取り合うレースのことだった。今は本賞金の全額をJRAが出していて、特別登録料の総額を付加賞として、1着から3着までの馬主に7:2:1の割合で配分している。
地方競馬のGⅠ・JpnⅠのレース名
地方競馬のGⅠ・JpnⅠは、2026年は東京大賞典(GⅠ)とJpnⅠ12レースの13レースある。名前の言葉の意味より、前の名前や創設のいきさつが公式の解説に書かれているものが多く、確かめられたのは次の9レースだ。
| レース名 | 言葉 | 意味・由来(公式の解説の要約) |
|---|---|---|
| JBCクラシック・JBCスプリント・JBCレディスクラシック | JBC | アメリカのブリーダーズカップを模範とし、「生産者が主導するレース」として2001年に始まった。特設サイトのロゴの表記は「JAPAN BREEDING FARM'S CUP」 |
| 羽田盃 | 羽田盃 | 1956年に「大井杯」として始まり、1964年の第9回から羽田盃になった |
| 川崎記念 | 川崎 | 1950年に川崎競馬場が開設されたのを記念して、1951年に「開設記念」が行われたのが始まり。1979年に川崎記念に改称 |
| かしわ記念 | かしわ | 船橋競馬場の前身で、1950年まで開かれていた柏競馬場を記念したレース |
| 全日本2歳優駿 | 2歳優駿 | 1950年に「全日本三才優駿」として創設。1988年に「全日本3歳優駿」、2001年に年齢表記の変更に伴い今の名前になった |
| ジャパンダートクラシック | クラシック | 1999〜2023年の「ジャパンダートダービー」が、ダート三冠の最終戦として2024年に名前と時期を変えた |
| マイルチャンピオンシップ南部杯 | 南部杯 | 1988年に北関東以北の地方競馬の交流競走「北日本マイルチャンピオンシップ南部杯」として創設 |
チャンピオンズカップ・阪神ジュベナイルフィリーズ・朝日杯フューチュリティステークス・ホープフルステークス・有馬記念・全日本2歳優駿は、2025年の解説による。
東京大賞典は1955年に「秋の鞍」として始まり、1964年に今の名前に改称された。東京ダービーは、始まったときの名前が「春の鞍」だった。ただし「大賞典」「ダービー」の言葉の意味、帝王賞とさきたま杯の名前の由来、天皇賞の前の名前の「帝室御賞典」を含む「賞典」という言葉の意味は、公式の解説にはない。
よくある質問
- ジュベナイルフィリーズの意味は?
- 「ジュベナイル(Juvenile)」は「少年」「少女」を意味する英語で、「フィリー(Filly)」は牝馬、特に4歳までの牝馬のことを指す。阪神ジュベナイルフィリーズは2歳の牝馬だけが出られるGⅠで、2001年に今の名前になった。
- JBCの意味は?
- JBCは、アメリカのブリーダーズカップを模範とし、「生産者が主導するレース」として2001年に始まったダート競走の祭典だ。特設サイトのロゴには「JAPAN BREEDING FARM'S CUP」と書かれている。
- フューチュリティ・ホープフルの意味は?
- 朝日杯フューチュリティステークスの「フューチュリティ(Futurity)」は「未来」「将来」、ホープフルステークスの「ホープフル(Hopeful)」は「希望に満ちた」「望みを持つ」を意味する英語だ。どちらもJRAの2歳のGⅠだ。
- 有馬記念・安田記念の「記念」は何を記念している?
- 有馬記念は、中山グランプリの創設を提案した日本中央競馬会の理事長・有馬頼寧の功績を称えて、1957年に改称された。安田記念は、日本中央競馬会の初代理事長・安田伊左衛門に由来し、1958年の死去ののちに安田賞から改称された。






