GⅠ・重賞

牝馬のGⅠ最多勝ランキング|JRAのGⅠ勝利数が最も多い牝馬は?

牝馬のGⅠ最多勝ランキング|JRAのGⅠ勝利数が最も多い牝馬は?

この記事の要点

  • JRAの平地のGⅠを最も多く勝った牝馬は、アーモンドアイの8勝(1984年以降、2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。2位はウオッカの7勝
  • GⅠを勝った牝馬は177頭で、GⅠ馬550頭の32.2%。勝ちは延べ866勝のうち281勝(32.4%)で、牝馬限定GⅠが216勝、牡馬と一緒に走るGⅠが65勝
  • 牡馬と一緒に走るGⅠの最多はウオッカの5勝。レース別ではスプリンターズステークスの11勝が最も多い。2020年は、牡馬と一緒に走るGⅠ18レースのうち9レースを牝馬が勝った
  • 皐月賞・菊花賞・天皇賞(春)・朝日杯フューチュリティステークス・フェブラリーステークスは、GⅠになってから牝馬の勝ちがない(フェブラリーステークスは1997年、ほかは1984年から)
目次
  1. 牝馬のGⅠ最多勝ランキング(3勝以上の25頭)
  2. 数え方|牝馬限定GⅠかどうか
  3. GⅠを勝った牝馬は177頭|GⅠ馬550頭の32.2%
  4. 牡馬と走るGⅠの最多はウオッカの5勝|42頭
  5. レース別の最多はスプリンターズステークスの11勝
  6. 年代別の割合|2020年は牡馬と走るGⅠの半分が牝馬
  7. 牝馬限定GⅠを勝っていない牝馬は23頭
  8. 牝馬が1回も勝っていないGⅠは5レース
  9. GⅠを勝った牝馬177頭の全一覧
  10. まとめ

JRAの平地のGⅠを最も多く勝った牝馬は、アーモンドアイの8勝だ(1984年のグレード制の導入以降、2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。次はウオッカの7勝で、GⅠを勝った牝馬は全部で177頭いる。本記事では、JRAのGⅠの歴代の勝ち馬から牝馬を数え直し、3勝以上の25頭のランキング、牡馬と一緒に走るGⅠでの勝ち(馬別・レース別・年代別)、牝馬限定GⅠを勝っていない牝馬、牝馬が勝っていないGⅠ、177頭の全一覧をまとめる。

牝馬のGⅠ最多勝ランキング(3勝以上の25頭)

JRAの平地のGⅠを3勝以上した牝馬は、次の25頭だ(1984年以降、2026年11月1日の天皇賞(秋)まで。数え方は次の見出し)。「うち牡馬と走るGⅠ」は、牡馬と一緒に走るGⅠで挙げた勝ちの数。勝ち数が同じ馬は、最初にGⅠを勝った年の順に並べた。

順位 馬名 勝ち数 うち牡馬と走るGⅠ 勝ったGⅠ
1位 アーモンドアイ 8勝 4勝 2018年 桜花賞・オークス・秋華賞・ジャパンカップ、2019年 天皇賞(秋)、2020年 ヴィクトリアマイル・天皇賞(秋)・ジャパンカップ
2位 ウオッカ 7勝 5勝 2006年 阪神ジュベナイルフィリーズ、2007年 日本ダービー、2008年 安田記念・天皇賞(秋)、2009年 ヴィクトリアマイル・安田記念・ジャパンカップ
3位 ブエナビスタ 6勝 2勝 2008年 阪神ジュベナイルフィリーズ、2009年 桜花賞・オークス、2010年 ヴィクトリアマイル・天皇賞(秋)、2011年 ジャパンカップ
3位 ジェンティルドンナ 6勝 3勝 2012年 桜花賞・オークス・秋華賞・ジャパンカップ、2013年 ジャパンカップ、2014年 有馬記念
3位 グランアレグリア 6勝 4勝 2019年 桜花賞、2020年 安田記念・スプリンターズステークス・マイルチャンピオンシップ、2021年 ヴィクトリアマイル・マイルチャンピオンシップ
6位 メジロドーベル 5勝 0勝 1996年 阪神ジュベナイルフィリーズ、1997年 オークス・秋華賞、1998年 エリザベス女王杯、1999年 エリザベス女王杯
6位 アパパネ 5勝 0勝 2009年 阪神ジュベナイルフィリーズ、2010年 桜花賞・オークス・秋華賞、2011年 ヴィクトリアマイル
8位 ダイワスカーレット 4勝 1勝 2007年 桜花賞・秋華賞・エリザベス女王杯、2008年 有馬記念
8位 ラッキーライラック 4勝 1勝 2017年 阪神ジュベナイルフィリーズ、2019年 エリザベス女王杯、2020年 大阪杯・エリザベス女王杯
8位 クロノジェネシス 4勝 3勝 2019年 秋華賞、2020年 宝塚記念・有馬記念、2021年 宝塚記念
8位 リバティアイランド 4勝 0勝 2022年 阪神ジュベナイルフィリーズ、2023年 桜花賞・オークス・秋華賞
12位 メジロラモーヌ 3勝 0勝 1986年 桜花賞・オークス・エリザベス女王杯
12位 ニシノフラワー 3勝 1勝 1991年 阪神ジュベナイルフィリーズ、1992年 桜花賞・スプリンターズステークス
12位 ファレノプシス 3勝 0勝 1998年 桜花賞・秋華賞、2000年 エリザベス女王杯
12位 テイエムオーシャン 3勝 0勝 2000年 阪神ジュベナイルフィリーズ、2001年 桜花賞・秋華賞
12位 スティルインラブ 3勝 0勝 2003年 桜花賞・オークス・秋華賞
12位 スイープトウショウ 3勝 1勝 2004年 秋華賞、2005年 宝塚記念・エリザベス女王杯
12位 メイショウマンボ 3勝 0勝 2013年 オークス・秋華賞・エリザベス女王杯
12位 ストレイトガール 3勝 1勝 2015年 ヴィクトリアマイル・スプリンターズステークス、2016年 ヴィクトリアマイル
12位 リスグラシュー 3勝 2勝 2018年 エリザベス女王杯、2019年 宝塚記念・有馬記念
12位 ソダシ 3勝 0勝 2020年 阪神ジュベナイルフィリーズ、2021年 桜花賞、2022年 ヴィクトリアマイル
12位 デアリングタクト 3勝 0勝 2020年 桜花賞・オークス・秋華賞
12位 ソングライン 3勝 2勝 2022年 安田記念、2023年 ヴィクトリアマイル・安田記念
12位 レガレイラ 3勝 2勝 2023年 ホープフルステークス、2024年 有馬記念、2025年 エリザベス女王杯
12位 エンブロイダリー 3勝 0勝 2025年 桜花賞・秋華賞、2026年 ヴィクトリアマイル

25頭のうち14頭は牡馬と一緒に走るGⅠでも勝っている。残る11頭は、メジロドーベルとアパパネの5勝、リバティアイランドの4勝を含め、勝ちのすべてが牝馬限定GⅠだ。

牝馬三冠を勝った7頭(メジロラモーヌ、スティルインラブ、アパパネ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイ、デアリングタクト、リバティアイランド)は、全員がこの25頭に入る。メジロラモーヌ、スティルインラブ、デアリングタクトの3勝は、牝馬三冠の3つだけだ。1986年のメジロラモーヌは秋華賞ができる前で、3つ目はエリザベス女王杯だった。牝馬三冠の歴代は「三冠馬の歴代一覧」で扱っている。

2026年にGⅠを勝った牝馬で3勝以上なのは、ヴィクトリアマイルで3勝目を挙げたエンブロイダリーだけだ。11月15日のエリザベス女王杯以降のGⅠで、この表は変わりうる。

数え方|牝馬限定GⅠかどうか

この記事の数え方は「GⅠ最多勝の馬ランキング」と同じで、牝馬だけを抜き出した。

  • JRAの平地のGⅠだけを数える。海外のGⅠ、地方競馬のGⅠ・JpnⅠ、障害のJ・GⅠは含めない
  • 1984年のグレード制の導入以降に限る。あとからGⅠになったレースは、GⅠになった年から数える(スプリンターズステークスは1990年、高松宮記念は1996年、フェブラリーステークスは1997年、大阪杯とホープフルステークスは2017年)
  • 2026年は11月1日の天皇賞(秋)までを含む(勝ったダノンデサイルは牡馬なので、牝馬の頭数・勝ち数は変わらない)
  • 2010年のオークスは、アパパネとサンテミリオンの1着同着で、2頭とも1勝と数えた
  • 牝馬限定GⅠは、桜花賞、オークス、秋華賞、エリザベス女王杯、ヴィクトリアマイル、阪神ジュベナイルフィリーズ(1991年から)の6レース。それ以外の、牡馬も出られるGⅠを、本記事では「牡馬と一緒に走るGⅠ」と呼ぶ(見出しと表では「牡馬と走るGⅠ」)

※阪神ジュベナイルフィリーズは、1984〜1990年は牡馬も出られる「阪神3歳ステークス」だった(当時の3歳は、いまの2歳)。この7回は牡馬と一緒に走るGⅠに数えた(勝ち馬は7頭とも牡馬で、牝馬の頭数・勝ち数は変わらない)

※レース名は2026年の名前でそろえた(当時は名前が違うレースがある)

GⅠを勝った牝馬は177頭|GⅠ馬550頭の32.2%

この決まりで数えると、1984年から2026年の天皇賞(秋)までのGⅠは865レース、勝ち馬は延べ866頭、勝った馬は550頭になる。550頭のうち牝馬は177頭で、32.2%を占める。勝ちの数で見ても、延べ866勝のうち281勝(32.4%)を牝馬が挙げている。

区分 全体 牝馬 牝馬の割合
GⅠを勝った馬 550頭 177頭 32.2%
GⅠの勝ち(延べ) 866勝 281勝 32.4%
うち牝馬限定GⅠ 216勝 216勝 100%
うち牡馬と走るGⅠ 650勝 65勝 10.0%

※勝ちの数は、2010年のオークスの1着同着を2勝と数えた延べの数

281勝の内訳は、牝馬限定GⅠが216勝、牡馬と一緒に走るGⅠが65勝だ。牝馬限定GⅠは215レースだが、2010年のオークスが1着同着なので勝ちは216になる。牡馬と一緒に走るGⅠでは、650勝のうち1割を牝馬が勝っている。177頭を勝ったGⅠで分けると、牝馬限定GⅠだけを勝った牝馬が135頭、牝馬限定GⅠと牡馬と一緒に走るGⅠの両方を勝った牝馬が19頭、牡馬と一緒に走るGⅠだけを勝った牝馬が23頭になる。

勝ち数ごとの頭数は、8勝が1頭、7勝が1頭、6勝が3頭、5勝が2頭、4勝が4頭、3勝が14頭、2勝が28頭、1勝が124頭。177頭の7割にあたる124頭は、GⅠの勝ちが1つだけだ。

牡馬と走るGⅠの最多はウオッカの5勝|42頭

牡馬と一緒に走るGⅠを勝った牝馬は42頭で、合わせて65勝を挙げている。最多はウオッカの5勝で、2007年の日本ダービー、2008年・2009年の安田記念、2008年の天皇賞(秋)、2009年のジャパンカップを勝った。次はアーモンドアイとグランアレグリアの4勝、ジェンティルドンナとクロノジェネシスの3勝だ。

牡馬と一緒に走るGⅠの勝ち数が同じ馬は、最初にそのGⅠを勝った年の順に並べた。

馬名 牡馬と走るGⅠ 牝馬限定GⅠ 勝った牡馬と走るGⅠ
ウオッカ 5勝 2勝 2007年 日本ダービー、2008年 安田記念・天皇賞(秋)、2009年 安田記念・ジャパンカップ
アーモンドアイ 4勝 4勝 2018年 ジャパンカップ、2019年 天皇賞(秋)、2020年 天皇賞(秋)・ジャパンカップ
グランアレグリア 4勝 2勝 2020年 安田記念・スプリンターズステークス・マイルチャンピオンシップ、2021年 マイルチャンピオンシップ
ジェンティルドンナ 3勝 3勝 2012年 ジャパンカップ、2013年 ジャパンカップ、2014年 有馬記念
クロノジェネシス 3勝 1勝 2020年 宝塚記念・有馬記念、2021年 宝塚記念
ダイイチルビー 2勝 0勝 1991年 安田記念・スプリンターズステークス
ノースフライト 2勝 0勝 1994年 安田記念・マイルチャンピオンシップ
フラワーパーク 2勝 0勝 1996年 高松宮記念・スプリンターズステークス
ビリーヴ 2勝 0勝 2002年 スプリンターズステークス、2003年 高松宮記念
ブエナビスタ 2勝 4勝 2010年 天皇賞(秋)、2011年 ジャパンカップ
カレンチャン 2勝 0勝 2011年 スプリンターズステークス、2012年 高松宮記念
リスグラシュー 2勝 1勝 2019年 宝塚記念・有馬記念
ソングライン 2勝 1勝 2022年 安田記念、2023年 安田記念
レガレイラ 2勝 1勝 2023年 ホープフルステークス、2024年 有馬記念
タカラスチール 1勝 0勝 1986年 マイルチャンピオンシップ
ホーリックス 1勝 0勝 1989年 ジャパンカップ
パッシングショット 1勝 0勝 1990年 マイルチャンピオンシップ
ニシノフラワー 1勝 2勝 1992年 スプリンターズステークス
シンコウラブリイ 1勝 0勝 1993年 マイルチャンピオンシップ
エアグルーヴ 1勝 1勝 1997年 天皇賞(秋)
シーキングザパール 1勝 0勝 1997年 NHKマイルカップ
スイープトウショウ 1勝 2勝 2005年 宝塚記念
ヘヴンリーロマンス 1勝 0勝 2005年 天皇賞(秋)
ラインクラフト 1勝 1勝 2005年 NHKマイルカップ
アストンマーチャン 1勝 0勝 2007年 スプリンターズステークス
ピンクカメオ 1勝 0勝 2007年 NHKマイルカップ
スリープレスナイト 1勝 0勝 2008年 スプリンターズステークス
ダイワスカーレット 1勝 3勝 2008年 有馬記念
ブルーメンブラット 1勝 0勝 2008年 マイルチャンピオンシップ
サンビスタ 1勝 0勝 2015年 チャンピオンズカップ
ショウナンパンドラ 1勝 1勝 2015年 ジャパンカップ
ストレイトガール 1勝 2勝 2015年 スプリンターズステークス
マリアライト 1勝 1勝 2016年 宝塚記念
メジャーエンブレム 1勝 1勝 2016年 NHKマイルカップ
アエロリット 1勝 0勝 2017年 NHKマイルカップ
モズスーパーフレア 1勝 0勝 2020年 高松宮記念
ラッキーライラック 1勝 3勝 2020年 大阪杯
レイパパレ 1勝 0勝 2021年 大阪杯
ナミュール 1勝 0勝 2023年 マイルチャンピオンシップ
ママコチャ 1勝 0勝 2023年 スプリンターズステークス
ダブルハートボンド 1勝 0勝 2025年 チャンピオンズカップ
ピューロマジック 1勝 0勝 2026年 スプリンターズステークス

42頭のうち28頭は、牡馬と一緒に走るGⅠの勝ちが1つだ。クロノジェネシスは4勝のうち3勝が宝塚記念と有馬記念で、牝馬限定GⅠは2019年の秋華賞の1勝だけになる。1984年以降で、牝馬が最初に牡馬と一緒に走るGⅠを勝ったのは、1986年のマイルチャンピオンシップのタカラスチールだ。

レース別の最多はスプリンターズステークスの11勝

牡馬と一緒に走るGⅠをレース別に見ると、牝馬の勝ちが最も多いのはスプリンターズステークスの11勝だ。GⅠになった1990年からの37回のうち、3割近くを牝馬が勝っている。ジャパンカップとマイルチャンピオンシップの8勝、安田記念の7勝が続く。

「GⅠの回数」は、1984年以降(あとからGⅠになったレースはGⅠになった年から)2026年11月1日までに行われた回数だ。

レース 牝馬の勝ち GⅠの回数 勝った牝馬
スプリンターズステークス 11勝 37回 1991年 ダイイチルビー、1992年 ニシノフラワー、1996年 フラワーパーク、2002年 ビリーヴ、2007年 アストンマーチャン、2008年 スリープレスナイト、2011年 カレンチャン、2015年 ストレイトガール、2020年 グランアレグリア、2023年 ママコチャ、2026年 ピューロマジック
ジャパンカップ 8勝 42回 1989年 ホーリックス、2009年 ウオッカ、2011年 ブエナビスタ、2012年 ジェンティルドンナ、2013年 ジェンティルドンナ、2015年 ショウナンパンドラ、2018年 アーモンドアイ、2020年 アーモンドアイ
マイルチャンピオンシップ 8勝 42回 1986年 タカラスチール、1990年 パッシングショット、1993年 シンコウラブリイ、1994年 ノースフライト、2008年 ブルーメンブラット、2020年 グランアレグリア、2021年 グランアレグリア、2023年 ナミュール
安田記念 7勝 43回 1991年 ダイイチルビー、1994年 ノースフライト、2008年 ウオッカ、2009年 ウオッカ、2020年 グランアレグリア、2022年 ソングライン、2023年 ソングライン
天皇賞(秋) 6勝 43回 1997年 エアグルーヴ、2005年 ヘヴンリーロマンス、2008年 ウオッカ、2010年 ブエナビスタ、2019年 アーモンドアイ、2020年 アーモンドアイ
宝塚記念 5勝 43回 2005年 スイープトウショウ、2016年 マリアライト、2019年 リスグラシュー、2020年 クロノジェネシス、2021年 クロノジェネシス
有馬記念 5勝 42回 2008年 ダイワスカーレット、2014年 ジェンティルドンナ、2019年 リスグラシュー、2020年 クロノジェネシス、2024年 レガレイラ
NHKマイルカップ 5勝 31回 1997年 シーキングザパール、2005年 ラインクラフト、2007年 ピンクカメオ、2016年 メジャーエンブレム、2017年 アエロリット
高松宮記念 4勝 31回 1996年 フラワーパーク、2003年 ビリーヴ、2012年 カレンチャン、2020年 モズスーパーフレア
チャンピオンズカップ 2勝 26回 2015年 サンビスタ、2025年 ダブルハートボンド
大阪杯 2勝 10回 2020年 ラッキーライラック、2021年 レイパパレ
日本ダービー 1勝 43回 2007年 ウオッカ
ホープフルステークス 1勝 9回 2023年 レガレイラ

※チャンピオンズカップは、2013年まではジャパンカップダート

牝馬が勝ったJRAのダートのGⅠは、2015年のサンビスタと2025年のダブルハートボンドのチャンピオンズカップの2回だ。日本ダービーの牝馬の勝ちは、1984年以降では2007年のウオッカの1回だ。牡馬と一緒に走る2歳のGⅠ(朝日杯フューチュリティステークス、ホープフルステークス)では、2023年のホープフルステークスを勝ったレガレイラが唯一の牝馬だ。

年代別の割合|2020年は牡馬と走るGⅠの半分が牝馬

牡馬と一緒に走るGⅠでの牝馬の勝ちの割合は、1984〜1989年の2.8%から、2020〜2026年は16.7%まで上がった。

年代 牡馬と走るGⅠの数 牝馬の勝ち 割合 全GⅠでの牝馬の割合
1984〜1989年 72 2勝 2.8% 22.2%
1990年代 132 11勝 8.3% 30.9%
2000年代 160 15勝 9.4% 32.2%
2010年代 166 17勝 10.2% 34.4%
2020〜2026年 120 20勝 16.7% 37.5%

※2026年は11月1日の天皇賞(秋)まで。全GⅠでの割合は、延べの勝ち馬の数で割った

全GⅠでの割合は、牝馬限定GⅠの数が年代で違う(阪神ジュベナイルフィリーズは1991年、秋華賞は1996年、ヴィクトリアマイルは2006年から)ので、年代を比べるなら牡馬と一緒に走るGⅠの割合のほうが向いている。

1年ごとに見ると、牡馬と一緒に走るGⅠでの牝馬の勝ちが最も多かったのは2020年の9勝だ。この年の牡馬と一緒に走るGⅠ18レースの半分を牝馬が勝ち、牝馬限定GⅠの6勝を合わせると、JRAの平地のGⅠ24レースのうち15レースが牝馬の勝ちだった。1年での牝馬のGⅠの勝ちとしても1984年以降で最も多く、次は2008年の11勝だ。グランアレグリアは、この年のGⅠの3勝がすべて牡馬と一緒に走るGⅠだ。

馬名 2020年に勝った牡馬と走るGⅠ
グランアレグリア 安田記念・スプリンターズステークス・マイルチャンピオンシップ
アーモンドアイ 天皇賞(秋)・ジャパンカップ
クロノジェネシス 宝塚記念・有馬記念
ラッキーライラック 大阪杯
モズスーパーフレア 高松宮記念

2020年に次いで多いのは2008年の5勝(ウオッカの安田記念・天皇賞(秋)、ダイワスカーレットの有馬記念、スリープレスナイトのスプリンターズステークス、ブルーメンブラットのマイルチャンピオンシップ)で、2023年の4勝が続く。反対に、牡馬と一緒に走るGⅠを牝馬が1つも勝てなかった年は11年ある(1984・1985・1987・1988・1995・1998・1999・2000・2001・2004・2006年)。2007年からは20年続けて、毎年1勝以上している。

牝馬限定GⅠを勝っていない牝馬は23頭

GⅠを勝った牝馬177頭のうち23頭は、牝馬限定GⅠを1つも勝たず、牡馬と一緒に走るGⅠだけでGⅠ馬になった。最多は2勝で、ダイイチルビー、ノースフライト、フラワーパーク、ビリーヴ、カレンチャンの5頭。5頭の勝ちは、すべてスプリンターズステークス、高松宮記念、安田記念、マイルチャンピオンシップのどれかだ。

23頭の28勝をレース別に分けると、次のとおり。

勝ったGⅠ 勝ち 勝った牝馬
スプリンターズステークス 8勝 1991年 ダイイチルビー、1996年 フラワーパーク、2002年 ビリーヴ、2007年 アストンマーチャン、2008年 スリープレスナイト、2011年 カレンチャン、2023年 ママコチャ、2026年 ピューロマジック
マイルチャンピオンシップ 6勝 1986年 タカラスチール、1990年 パッシングショット、1993年 シンコウラブリイ、1994年 ノースフライト、2008年 ブルーメンブラット、2023年 ナミュール
高松宮記念 4勝 1996年 フラワーパーク、2003年 ビリーヴ、2012年 カレンチャン、2020年 モズスーパーフレア
NHKマイルカップ 3勝 1997年 シーキングザパール、2007年 ピンクカメオ、2017年 アエロリット
安田記念 2勝 1991年 ダイイチルビー、1994年 ノースフライト
チャンピオンズカップ 2勝 2015年 サンビスタ、2025年 ダブルハートボンド
ジャパンカップ 1勝 1989年 ホーリックス
天皇賞(秋) 1勝 2005年 ヘヴンリーロマンス
大阪杯 1勝 2021年 レイパパレ

スプリンターズステークス、マイルチャンピオンシップ、高松宮記念、NHKマイルカップ、安田記念の5レースで、28勝のうち23勝を占める。ほかは、1989年のジャパンカップのホーリックス、2005年の天皇賞(秋)のヘヴンリーロマンス、2021年の大阪杯のレイパパレと、チャンピオンズカップの2頭だ。

牝馬が1回も勝っていないGⅠは5レース

1984年以降、牝馬の勝ちが1回もないGⅠは、次の5レースだ(2026年11月1日まで。フェブラリーステークスはGⅠになった1997年から)。

レース GⅠの回数
皐月賞 43回
菊花賞 43回
天皇賞(春) 43回
朝日杯フューチュリティステークス 42回
フェブラリーステークス 30回

※1984〜1990年の阪神ジュベナイルフィリーズ(当時は牡馬も出られる阪神3歳ステークス、7回)も、勝ち馬はすべて牡馬

皐月賞・日本ダービー・菊花賞のうち、牝馬が勝ったのは2007年の日本ダービーのウオッカだけだ。JRAのダートのGⅠは2つしかなく、フェブラリーステークスは、GⅠになった1997年以降に牝馬が勝ったことはない。

GⅠを勝った牝馬177頭の全一覧

GⅠを勝った牝馬177頭を、勝ち数の多い順に並べる。3勝以上の25頭は、上のランキングの表のとおり。ここでは2勝の28頭と1勝の124頭を載せる。勝ち数が同じ馬は、最初にGⅠを勝った年の順だ。

※レース名の一部は略した(阪神JF=阪神ジュベナイルフィリーズ、マイルCS=マイルチャンピオンシップ、NHKマイルC=NHKマイルカップ、スプリンターズS=スプリンターズステークス、チャンピオンズC=チャンピオンズカップ)

2勝の牝馬(28頭)

馬名 勝ったGⅠ
マックスビューティ 1987年 桜花賞・オークス
ダイイチルビー 1991年 安田記念・スプリンターズS
ヒシアマゾン 1993年 阪神JF、1994年 エリザベス女王杯
ベガ 1993年 桜花賞・オークス
ノースフライト 1994年 安田記念・マイルCS
ダンスパートナー 1995年 オークス、1996年 エリザベス女王杯
エアグルーヴ 1996年 オークス、1997年 天皇賞(秋)
フラワーパーク 1996年 高松宮記念・スプリンターズS
ビリーヴ 2002年 スプリンターズS、2003年 高松宮記念
ファインモーション 2002年 秋華賞・エリザベス女王杯
アドマイヤグルーヴ 2003年 エリザベス女王杯、2004年 エリザベス女王杯
ダンスインザムード 2004年 桜花賞、2006年 ヴィクトリアマイル
ラインクラフト 2005年 桜花賞・NHKマイルC
カワカミプリンセス 2006年 オークス・秋華賞
トールポピー 2007年 阪神JF、2008年 オークス
スノーフェアリー 2010年 エリザベス女王杯、2011年 エリザベス女王杯
カレンチャン 2011年 スプリンターズS、2012年 高松宮記念
ヴィルシーナ 2013年 ヴィクトリアマイル、2014年 ヴィクトリアマイル
ショウナンパンドラ 2014年 秋華賞、2015年 ジャパンカップ
マリアライト 2015年 エリザベス女王杯、2016年 宝塚記念
ミッキークイーン 2015年 オークス・秋華賞
メジャーエンブレム 2015年 阪神JF、2016年 NHKマイルC
ソウルスターリング 2016年 阪神JF、2017年 オークス
スタニングローズ 2022年 秋華賞、2024年 エリザベス女王杯
スターズオンアース 2022年 桜花賞・オークス
アスコリピチェーノ 2023年 阪神JF、2025年 ヴィクトリアマイル
チェルヴィニア 2024年 オークス・秋華賞
スターアニス 2025年 阪神JF、2026年 桜花賞

1勝の牝馬(124頭)

年 馬名 勝ったGⅠ
1984年 キョウワサンダー エリザベス女王杯
1984年 ダイアナソロン 桜花賞
1984年 トウカイローマン オークス
1985年 エルプス 桜花賞
1985年 ノアノハコブネ オークス
1985年 リワードウイング エリザベス女王杯
1986年 タカラスチール マイルCS
1987年 タレンティドガール エリザベス女王杯
1988年 アラホウトク 桜花賞
1988年 コスモドリーム オークス
1988年 ミヤマポピー エリザベス女王杯
1989年 サンドピアリス エリザベス女王杯
1989年 シャダイカグラ 桜花賞
1989年 ホーリックス ジャパンカップ
1989年 ライトカラー オークス
1990年 アグネスフローラ 桜花賞
1990年 エイシンサニー オークス
1990年 キョウエイタップ エリザベス女王杯
1990年 パッシングショット マイルCS
1991年 イソノルーブル オークス
1991年 シスタートウショウ 桜花賞
1991年 リンデンリリー エリザベス女王杯
1992年 アドラーブル オークス
1992年 スエヒロジョウオー 阪神JF
1992年 タケノベルベット エリザベス女王杯
1993年 シンコウラブリイ マイルCS
1993年 ホクトベガ エリザベス女王杯
1994年 オグリローマン 桜花賞
1994年 チョウカイキャロル オークス
1994年 ヤマニンパラダイス 阪神JF
1995年 サクラキャンドル エリザベス女王杯
1995年 ビワハイジ 阪神JF
1995年 ワンダーパヒューム 桜花賞
1996年 ファイトガリバー 桜花賞
1996年 ファビラスラフイン 秋華賞
1997年 アインブライド 阪神JF
1997年 エリモシック エリザベス女王杯
1997年 キョウエイマーチ 桜花賞
1997年 シーキングザパール NHKマイルC
1998年 エリモエクセル オークス
1998年 スティンガー 阪神JF
1999年 ウメノファイバー オークス
1999年 ブゼンキャンドル 秋華賞
1999年 プリモディーネ 桜花賞
1999年 ヤマカツスズラン 阪神JF
2000年 シルクプリマドンナ オークス
2000年 チアズグレイス 桜花賞
2000年 ティコティコタック 秋華賞
2001年 タムロチェリー 阪神JF
2001年 トゥザヴィクトリー エリザベス女王杯
2001年 レディパステル オークス
2002年 アローキャリー 桜花賞
2002年 スマイルトゥモロー オークス
2002年 ピースオブワールド 阪神JF
2003年 ヤマニンシュクル 阪神JF
2004年 ショウナンパントル 阪神JF
2004年 ダイワエルシエーロ オークス
2005年 エアメサイア 秋華賞
2005年 シーザリオ オークス
2005年 テイエムプリキュア 阪神JF
2005年 ヘヴンリーロマンス 天皇賞(秋)
2006年 キストゥヘヴン 桜花賞
2006年 フサイチパンドラ エリザベス女王杯
2007年 アストンマーチャン スプリンターズS
2007年 コイウタ ヴィクトリアマイル
2007年 ピンクカメオ NHKマイルC
2007年 ローブデコルテ オークス
2008年 エイジアンウインズ ヴィクトリアマイル
2008年 スリープレスナイト スプリンターズS
2008年 ブラックエンブレム 秋華賞
2008年 ブルーメンブラット マイルCS
2008年 リトルアマポーラ エリザベス女王杯
2008年 レジネッタ 桜花賞
2009年 クィーンスプマンテ エリザベス女王杯
2009年 レッドディザイア 秋華賞
2010年 サンテミリオン オークス
2010年 レーヴディソール 阪神JF
2011年 アヴェンチュラ 秋華賞
2011年 エリンコート オークス
2011年 ジョワドヴィーヴル 阪神JF
2011年 マルセリーナ 桜花賞
2012年 ホエールキャプチャ ヴィクトリアマイル
2012年 レインボーダリア エリザベス女王杯
2012年 ローブティサージュ 阪神JF
2013年 アユサン 桜花賞
2013年 レッドリヴェール 阪神JF
2014年 ショウナンアデラ 阪神JF
2014年 ヌーヴォレコルト オークス
2014年 ハープスター 桜花賞
2014年 ラキシス エリザベス女王杯
2015年 サンビスタ チャンピオンズC
2015年 レッツゴードンキ 桜花賞
2016年 クイーンズリング エリザベス女王杯
2016年 シンハライト オークス
2016年 ジュエラー 桜花賞
2016年 ヴィブロス 秋華賞
2017年 アエロリット NHKマイルC
2017年 アドマイヤリード ヴィクトリアマイル
2017年 ディアドラ 秋華賞
2017年 モズカッチャン エリザベス女王杯
2017年 レーヌミノル 桜花賞
2018年 ジュールポレール ヴィクトリアマイル
2018年 ダノンファンタジー 阪神JF
2019年 ノームコア ヴィクトリアマイル
2019年 ラヴズオンリーユー オークス
2019年 レシステンシア 阪神JF
2020年 モズスーパーフレア 高松宮記念
2021年 アカイイト エリザベス女王杯
2021年 アカイトリノムスメ 秋華賞
2021年 サークルオブライフ 阪神JF
2021年 ユーバーレーベン オークス
2021年 レイパパレ 大阪杯
2022年 ジェラルディーナ エリザベス女王杯
2023年 ナミュール マイルCS
2023年 ブレイディヴェーグ エリザベス女王杯
2023年 ママコチャ スプリンターズS
2024年 アルマヴェローチェ 阪神JF
2024年 ステレンボッシュ 桜花賞
2024年 テンハッピーローズ ヴィクトリアマイル
2025年 カムニャック オークス
2025年 ダブルハートボンド チャンピオンズC
2026年 ジュウリョクピエロ オークス
2026年 ピューロマジック スプリンターズS
2026年 モンローウォーク 秋華賞

まとめ

JRAの平地のGⅠを最も多く勝った牝馬はアーモンドアイの8勝で、ウオッカの7勝、ブエナビスタ・ジェンティルドンナ・グランアレグリアの6勝が続く(1984年以降、2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。GⅠを勝った牝馬は177頭で、GⅠ馬の32.2%にあたる。

牡馬と一緒に走るGⅠでは牝馬が65勝を挙げ、最多はウオッカの5勝、レース別ではスプリンターズステークスの11勝が最も多い。2020年には、牡馬と一緒に走るGⅠ18レースのうち9レースを牝馬が勝った。一方で、皐月賞・菊花賞・天皇賞(春)・朝日杯フューチュリティステークス・フェブラリーステークスは、GⅠになってから牝馬の勝ちがない(フェブラリーステークスは1997年、ほかは1984年から)。11月15日のエリザベス女王杯以降のGⅠで、勝ち数や頭数は変わりうる。年度代表馬に選ばれた牝馬は「JRA賞年度代表馬の歴代一覧」にまとめている。

よくある質問

JRAのGⅠを最も多く勝った牝馬は?
アーモンドアイの8勝(JRAの平地のGⅠ、1984年以降、2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。次はウオッカの7勝で、ブエナビスタ、ジェンティルドンナ、グランアレグリアが6勝で並ぶ。
JRAのGⅠを勝った牝馬は何頭いる?
1984年から2026年11月1日の天皇賞(秋)までに177頭。GⅠを勝った550頭の32.2%で、勝ちは延べ281勝になる。
牡馬と一緒に走るGⅠを最も多く勝った牝馬は?
ウオッカの5勝(1984年以降、2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。2007年の日本ダービー、2008年・2009年の安田記念、2008年の天皇賞(秋)、2009年のジャパンカップを勝った。
牝馬が勝ったことのないGⅠは?
JRAの平地のGⅠでは、皐月賞、菊花賞、天皇賞(春)、朝日杯フューチュリティステークス、フェブラリーステークスの5レース(1984年以降、フェブラリーステークスはGⅠになった1997年以降。2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。
牝馬がGⅠを最も多く勝った年は?
2020年で、1984年以降で最も多い。JRAの平地のGⅠ24レースのうち15レースを牝馬が勝ち、牡馬と一緒に走るGⅠでも18レースのうち9レースを勝った。
次に読む記録と歴代有馬記念の枠順・馬番別の成績|内枠と外枠どっちが有利?全70回

GⅠ・重賞

GⅠ・重賞の記事をすべて見る(25本)→

新着記事