顕彰馬とは|JRAの殿堂入り39頭の一覧と選び方・得票率の基準
この記事の要点
- 顕彰馬は、中央競馬の発展に特に貢献があった馬としてJRAが顕彰する、いわば殿堂入りの馬。制度は1984年に始まり、2026年度までに39頭が選ばれている
- 1999年までは顕彰馬選考委員会の審議で選ばれ、それ以降は報道関係者の投票で、投票者数の4分の3以上の票を得た馬が選ばれる
- 2026年度はオジュウチョウサンが157人中136票(86.6%)で選ばれた。前年の2025年度は117票(74.1%)で、基準の119票に2票届かなかった
- 2026年度の投票で2位以下は、ドウデュースとブエナビスタの41.4%が最多で、基準の75%に届いた馬はほかにいなかった

目次
顕彰馬とは、中央競馬の発展に特に貢献があった馬として、JRAが顕彰する馬だ。いわば中央競馬の殿堂入りで、1984年に制度が始まり、2026年度に選ばれたオジュウチョウサンまでで39頭いる。本記事では、顕彰馬の制度と選び方、記者投票の基準、歴代の顕彰馬の一覧、2026年度の選考の結果と、基準に届かなかった馬の得票率をまとめる。
顕彰馬とは?JRAの「競馬の殿堂」
JRAは、中央競馬の発展に特に貢献があった馬と調教師・騎手について、その功績をたたえて顕彰を行っている。選ばれた馬が顕彰馬、選ばれた調教師・騎手が顕彰者だ。顕彰馬と顕彰者のブロンズ像や肖像画などは、東京競馬場の中にあるJRA競馬博物館に展示されている。
制度は、日本中央競馬会の30周年記念事業の一環として1984年(昭和59年)に始まった。最初の1984年には、セントライト、シンザン、ハイセイコーなど10頭が選ばれている。
顕彰馬の選び方と得票率の基準
1999年までは選考委員会、それ以降は記者投票
1984〜1999年は、顕彰馬選考委員会の審議で選ばれた。2000年以降は報道関係者の投票で選ばれ、JRAは毎年投票を行い、4分の3以上の票を得た馬を顕彰馬に選ぶとしている。
2026年度の投票の決まりは次のとおり。
| 項目 | 2026年度 |
|---|---|
| 投票する人 | 報道関係者(記者)157人 |
| 1人が入れられる頭数 | 4頭まで |
| 選ばれる基準 | 投票者数の4分の3以上(118票以上) |
| 対象の馬 | 2005年4月1日〜2025年3月31日に競走馬登録を抹消した馬 |
| 対象外 | 現役馬、競走馬登録の抹消から1年未満の馬 |
基準の票数は、投票した人の数で毎年変わる。2025年度は投票者が158人で、基準は119票以上だった。
対象の期間も年度ごとに1年ずつずれる。2025年度の対象は2004年4月1日〜2024年3月31日に登録を抹消した馬で、2026年度は2005年4月1日〜2025年3月31日だった。
選定基準は3つ
JRAの選定基準では、中央競馬の競走馬登録を受けていた馬で、次のどれかに当たると認められる馬が選ばれる。
- 競走成績が特に優秀な馬
- 競走成績が優秀で、種牡馬または繁殖牝馬として産駒の競走成績が特に優秀な馬
- そのほか、中央競馬の発展に特に貢献があった馬
顕彰馬の選定基準には、顕彰者(調教師・騎手)のような勝利数の要件は書かれていない。3つの基準をもとに記者が投票し、4分の3以上の票が集まったかどうかで決まる。
歴代の顕彰馬一覧(39頭)
JRAの「競馬の殿堂」に載る顕彰馬を、選考年の順に並べると次のとおり。同じ年の中の並びはJRAの殿堂の掲載順。
| 選考年 | 頭数 | 馬名 |
|---|---|---|
| 1984年 | 10頭 | クモハタ、セントライト、クリフジ、トキツカゼ、トサミドリ、トキノミノル、ハクチカラ、シンザン、ハイセイコー、トウショウボーイ |
| 1985年 | 2頭 | セイユウ、グランドマーチス |
| 1986年 | 1頭 | ミスターシービー |
| 1987年 | 2頭 | シンボリルドルフ、メジロラモーヌ |
| 1990年 | 5頭 | メイヂヒカリ、コダマ、スピードシンボリ、テンポイント、マルゼンスキー |
| 1991年 | 1頭 | オグリキャップ |
| 1994年 | 1頭 | メジロマックイーン |
| 1995年 | 1頭 | トウカイテイオー |
| 1997年 | 1頭 | ナリタブライアン |
| 1999年 | 1頭 | タイキシャトル |
| 2004年 | 2頭 | タケシバオー、テイエムオペラオー |
| 2008年 | 1頭 | ディープインパクト |
| 2011年 | 1頭 | ウオッカ |
| 2014年 | 1頭 | エルコンドルパサー |
| 2015年 | 1頭 | オルフェーヴル |
| 2016年 | 1頭 | ジェンティルドンナ |
| 2018年 | 1頭 | ロードカナロア |
| 2020年 | 1頭 | キタサンブラック |
| 2023年 | 1頭 | アーモンドアイ |
| 2024年 | 2頭 | キングカメハメハ、コントレイル |
| 2025年 | 1頭 | イクイノックス |
| 2026年 | 1頭 | オジュウチョウサン |
編集部で数えると、選考委員会の時代(1984〜1999年)に25頭、記者投票の時代(2000〜2026年)に14頭が選ばれている。2000〜2026年の27年のうち、顕彰馬が出た年は12年で、2017・2019・2021・2022年のように顕彰馬が出なかった年もある。
三冠馬は8頭とも顕彰馬に入っている。セントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルだ。
2026年度の顕彰馬はオジュウチョウサン
JRAは2026年6月15日、2026年度の顕彰馬にオジュウチョウサンを選んだと発表した。記者投票では157票のうち136票、得票率86.6%で、基準の118票を18票上回った。オジュウチョウサンの成績は40戦20勝(障害32戦18勝)で、主な勝鞍は中山グランドジャンプ6回と中山大障害3回だ。
オジュウチョウサンは、前年は2位だった。このときは158票のうち117票(74.1%)で、基準の119票に2票届かなかった。2025年度は、イクイノックスが143票(90.5%)で選ばれている。
直近2年の発表は、2025年度が2025年6月16日、2026年度が2026年6月15日で、どちらも6月中旬だった。
選ばれなかった馬の得票率(2025・2026年度)
基準の4分の3に届かなかった馬の票数は、JRAが得票数一覧として発表している。2026年度に10票以上を得た馬と2025年度に選ばれたイクイノックスを、2026年度の票の多い順に並べると次のとおり。
| 馬名 | 2026年度 | 2025年度 |
|---|---|---|
| オジュウチョウサン | 136票(86.6%)選定 | 117票(74.1%) |
| イクイノックス | - | 143票(90.5%)選定 |
| ドウデュース | 65票(41.4%) | - |
| ブエナビスタ | 65票(41.4%) | 55票(34.8%) |
| モーリス | 64票(40.8%) | 50票(31.6%) |
| シーザリオ | 50票(31.8%) | 28票(17.7%) |
| ハーツクライ | 40票(25.5%) | 24票(15.2%) |
| ソダシ | 14票(8.9%) | 27票(17.1%) |
| ゴールドシップ | 11票(7.0%) | 9票(5.7%) |
| ダイワスカーレット | 11票(7.0%) | 7票(4.4%) |
| デアリングタクト | 10票(6.4%) | 20票(12.7%) |
| ヴィクトワールピサ | 10票(6.4%) | 5票(3.2%) |
「-」は、その年度の得票数一覧に名前がない馬。2026年度は21頭、2025年度は20頭が票を得た。
2026年度は、選ばれたオジュウチョウサンのほかに50%を超えた馬はいなかった。2位のドウデュースとブエナビスタは65票で、基準まで53票あった。ブエナビスタ、モーリス、シーザリオ、ハーツクライは、2025年度より票を伸ばしたが、いずれも基準の75%には届いていない。
調教師・騎手の顕彰者
顕彰者は、JRAの顕彰者選考委員会が選定基準をもとに選ぶ。2015年以降の基準は、調教師が中央競馬で通算おおむね1,000勝以上・管理馬のGⅠ延べ5勝以上など、騎手が通算おおむね2,000勝以上・GⅠ延べ10勝以上・免許がなくなってから原則5年たっていることなどだ。2015年からは、候補者がいる年に選定の手続きをしている。
2026年度は、元調教師の国枝栄氏と元騎手の蛯名正義氏が選ばれた。騎手が選ばれたのは、JRA創立60周年の2014年以来12年ぶりだった。2026年度までの顕彰者は、調教師13人、騎手8人の21人いる。
まとめ
顕彰馬は、中央競馬の発展に特に貢献があった馬をJRAがたたえる殿堂入りの制度で、1984年から2026年度までに39頭が選ばれている。2000年以降は記者投票で、投票者数の4分の3以上の票が要り、顕彰馬が出なかった年もある。2026年度はオジュウチョウサンが86.6%で選ばれ、前年に2票足りなかった基準を超えた。
よくある質問
- 顕彰馬とは?
- 中央競馬の発展に特に貢献があった馬として、JRAが顕彰する馬だ。いわば中央競馬の殿堂入りで、1984年に制度が始まり、2026年度までに39頭が選ばれている。
- 顕彰馬は何頭いる?
- 2026年度に選ばれたオジュウチョウサンまでで39頭いる。1984年の最初の選考で10頭が選ばれ、2000年以降は顕彰馬が出なかった年もあり、2000〜2026年の27年で選ばれたのは14頭だ。
- 顕彰馬はどうやって選ばれる?
- 2026年度は、報道関係者157人が1人4頭までを投票し、投票者数の4分の3以上(118票以上)を得た馬が選ばれた。対象は、2005年4月1日から2025年3月31日までに競走馬登録を抹消した馬で、現役馬と抹消から1年未満の馬は入らない。
- 2026年度の顕彰馬は?
- オジュウチョウサンで、2026年6月15日にJRAが発表した。記者投票で157票のうち136票(得票率86.6%)を集めた。
- 顕彰馬に選ばれなかった馬の得票率は?
- 2026年度の記者投票では、選ばれたオジュウチョウサンの次がドウデュースとブエナビスタの65票(41.4%)、モーリスの64票(40.8%)で、基準の75%に届かなかった。2025年度はオジュウチョウサンが74.1%で、基準の119票に2票足りなかった。






