JRA賞とは|競走馬・騎手・調教師の部門と選び方、歴代の受賞
この記事の要点
- JRA賞は、JRAがその年度の中央競馬で活躍した競走馬・調教師・騎手と、馬事文化に貢献した人を表彰する賞。1987年度からJRAが主催している
- 2025年度は、競走馬部門が年度代表馬と最優秀2歳牡馬などの11賞、調教師部門が4賞、騎手部門が7賞で、ほかに馬事文化賞と特別賞があった
- 競走馬部門は記者投票の結果をもとに受賞馬選考委員会で決まり、調教師・騎手部門はJRAの内規により成績で決まる
- 2025年度は2026年1月6日に競走馬部門の受賞馬が発表され、授賞式は1月26日に予定された

目次
JRA賞とは、JRAがその年度の中央競馬で活躍した競走馬・調教師・騎手と、馬事文化の発展に貢献した人を表彰する賞だ。1987年度に始まり、2025年度は競走馬部門の11賞、調教師部門の4賞、騎手部門の7賞と馬事文化賞が贈られた。本記事では、JRA賞の部門と移り変わり、選び方、発表と授賞式の時期、2021〜2025年度の各部門の受賞馬・受賞者と2025年度の記者投票の結果をまとめる。
JRA賞とは?1987年度から続くJRAの表彰
JRAは、競馬と馬に関する特に優れた業績をたたえるため、1987年(昭和62年)にJRA賞を設けたとしている。表彰の中身は、1972年からJRAの機関誌「優駿」の主催で行っていた年度代表馬をはじめ、部門別の優秀馬、調教師・騎手の表彰、馬事文化賞を加えたものだ。年度代表馬そのものは、1954年度から選ばれている。
JRA賞は「年度」ごとに贈られる。2025年度の受賞馬・受賞者は、2025年度の成績で選ばれ、2026年1月に発表された。
JRA賞の部門一覧(2025年度)
2025年度のJRA賞の部門は次のとおり。
| 部門 | 賞 | 決め方 |
|---|---|---|
| 競走馬部門(11賞) | 年度代表馬、最優秀2歳牡馬、最優秀2歳牝馬、最優秀3歳牡馬、最優秀3歳牝馬、最優秀4歳以上牡馬、最優秀4歳以上牝馬、最優秀スプリンター、最優秀マイラー、最優秀ダートホース、最優秀障害馬 | 記者投票の結果をもとに、受賞馬選考委員会で決める |
| 調教師部門(4賞) | 最多勝利調教師、最高勝率調教師、最多賞金獲得調教師、優秀技術調教師 | JRAの内規により成績で決める |
| 騎手部門(7賞) | JRA最多勝利騎手、JRA最高勝率騎手、JRA最多賞金獲得騎手、騎手大賞、MVJ、最優秀障害騎手、最多勝利新人騎手 | JRAの内規により成績で決める |
| 馬事文化賞 | JRA賞馬事文化賞 | 馬事文化賞選考委員会で決める |
| 特別賞 | 競走馬、調教師・騎手に贈られることがある | 年度ごとに決める |
2025年度のJRA賞に、馬主・生産者を表彰する部門はない。競走馬部門の受賞馬の紹介に、馬主・調教師・受賞騎手・生産者の名前が載る。
1頭が複数の賞を受けることもある。2025年度のフォーエバーヤングは、年度代表馬、最優秀4歳以上牡馬、最優秀ダートホースの3つを受けた。
部門の移り変わり
1987年度から部門は少しずつ変わっている。1987〜2025年度の各賞を編集部で数えると、名前が変わった・なくなった・増えた賞は次のとおり。
| 賞 | 載っている年度 |
|---|---|
| 最優秀父内国産馬 | 1987〜2007年度 |
| 最優秀スプリンター | 1987〜1992年度、2023年度〜 |
| 最優秀短距離馬 | 1993〜2022年度 |
| 最優秀マイラー | 2023年度〜 |
| 最多勝利騎手・最高勝率騎手・最多賞金獲得騎手 | 1987〜2014年度 |
| JRA最多勝利騎手・JRA最高勝率騎手・JRA最多賞金獲得騎手 | 2015年度〜 |
| MVJ | 2013年度〜 |
| 最多勝利障害騎手 | 1987〜2016年度 |
| 最優秀障害騎手 | 2017年度〜 |
短距離の部門は、1993〜2022年度は最優秀短距離馬の1つで、2023年度から最優秀スプリンターと最優秀マイラーの2つに分かれた。
年度代表馬、最優秀2歳・3歳・4歳以上の牡馬・牝馬、最優秀ダートホース、最優秀障害馬、調教師部門の4賞、最多勝利新人騎手、馬事文化賞は、1987年度から毎年度の欄がある。ただし、該当する馬・人がいない年度は「該当馬なし」「該当者なし」になる。最優秀ダートホースは1987・1988・1992・1997・1999年度が該当馬なしで、最多勝利新人騎手は2025年度を含めて18回が該当者なしだ。
JRA賞の選び方
競走馬部門は記者投票と受賞馬選考委員会
競走馬部門は、報道関係者による記者投票の結果をもとに、新聞・放送・競馬専門紙の代表者でつくる「JRA賞受賞馬選考委員会」が審議して決める。JRAは、年度代表馬は競走馬部門の各賞の中から選ばれるとしている。
記者投票の集計結果はJRAが発表している。2025年度は248人が投票し、各部門で「該当馬なし」に入った票もあった。
調教師・騎手部門は成績で決まる
調教師部門と騎手部門は、JRAの内規により決まる。調教師部門は、地方・海外の指定レースの成績も含めて数える。優秀技術調教師は、勝率と、1馬房あたりの勝利度数・獲得賞金・出走回数の得点で決める。
MVJは、JRAと地方・海外の指定レースを合わせた騎手の成績を、勝利度数・勝率・獲得賞金・騎乗回数の項目ごとに順位付けし、その総合得点で決める。JRAは、厩舎関係者表彰の「優秀騎手賞」に準じた決め方で、MVJはその最上位の騎手だとしている。
地方競馬の年度代表馬と各部門は、地方競馬全国協会の「NARグランプリとは」でまとめている。
騎手大賞は、毎年度出る賞ではない。編集部で数えると、1987〜2025年度で騎手大賞が出たのは15回で、いずれも最多勝利・最高勝率・最多賞金獲得の3つを同じ騎手が受けた年度だった。3つを同じ騎手が受けなかった2021・2023年度は、騎手大賞の欄がない。
特別賞と馬事文化賞
特別賞は、年度ごとに決まる。2025年度は、外国調教馬として20年ぶりにジャパンカップを勝ったカランダガンと、黄綬褒章の受章とJRA重賞の最年長勝利の記録の更新が評価された横山典弘騎手が受けた。カランダガンについて、JRAはJRA賞受賞馬選考委員会から推薦があったとしている。
馬事文化賞は、文学、評論、美術、映画、音楽、写真、テレビ番組などを通じて馬事文化の発展に特に顕著な功績のあった人に贈られる。2025年度は、2024年11月から2025年10月末までに出版・制作された作品を対象に、選考委員会が2回開かれ、2026年1月6日に決まった。
JRA賞の発表と授賞式はいつ?
直近2年(2024・2025年度)は、騎手部門の4賞が12月28日に先に発表され、残りの賞は年が明けた1月上旬に発表された。授賞式は1月下旬に予定された。日程は次のとおり。
| 年度 | 騎手部門の4賞 | 調教師・騎手部門 | 競走馬部門 | 授賞式(予定) |
|---|---|---|---|---|
| 2025年度 | 2025年12月28日(日) | 2026年1月3日(土) | 2026年1月6日(火) | 2026年1月26日(月) |
| 2024年度 | 2024年12月28日(土) | 2025年1月4日(土) | 2025年1月7日(火) | 2025年1月27日(月) |
「騎手部門の4賞」は、JRA最多勝利騎手・JRA最高勝率騎手・JRA最多賞金獲得騎手・騎手大賞のこと。年明けに調教師部門と騎手部門のほかの賞が発表され、競走馬部門は受賞馬選考委員会の当日に発表された。授賞式は、どちらの年度も都内のホテルで予定された。
2026年度のJRA賞は、2026年度の成績で選ばれる。直近2年と同じ流れなら、2027年1月上旬に発表され、1月下旬に授賞式が行われる。
競走馬部門の受賞馬(2021〜2025年度)
| 賞 | 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 年度代表馬 | フォーエバーヤング | ドウデュース | イクイノックス | イクイノックス | エフフォーリア |
| 最優秀2歳牡馬 | カヴァレリッツォ | クロワデュノール | ジャンタルマンタル | ドルチェモア | ドウデュース |
| 最優秀2歳牝馬 | スターアニス | アルマヴェローチェ | アスコリピチェーノ | リバティアイランド | サークルオブライフ |
| 最優秀3歳牡馬 | ミュージアムマイル | ダノンデサイル | タスティエーラ | イクイノックス | エフフォーリア |
| 最優秀3歳牝馬 | エンブロイダリー | チェルヴィニア | リバティアイランド | スターズオンアース | ソダシ |
| 最優秀4歳以上牡馬 | フォーエバーヤング | ドウデュース | イクイノックス | タイトルホルダー | コントレイル |
| 最優秀4歳以上牝馬 | レガレイラ | スタニングローズ | ソングライン | ジェラルディーナ | ラヴズオンリーユー |
| 最優秀スプリンター | サトノレーヴ | ルガル | ママコチャ | - | - |
| 最優秀マイラー | ジャンタルマンタル | ソウルラッシュ | ソングライン | - | - |
| 最優秀短距離馬 | - | - | - | セリフォス | グランアレグリア |
| 最優秀ダートホース | フォーエバーヤング | レモンポップ | レモンポップ | カフェファラオ | テーオーケインズ |
| 最優秀障害馬 | エコロデュエル | ニシノデイジー | マイネルグロン | オジュウチョウサン | オジュウチョウサン |
| 特別賞 | カランダガン | フォーエバーヤング | ウシュバテソーロ | - | - |
2歳で受賞した馬が、のちに上の年代でも受賞した例がある。2023年度の最優秀2歳牡馬ジャンタルマンタルは2025年度の最優秀マイラーに、2022年度の最優秀2歳牝馬リバティアイランドは2023年度の最優秀3歳牝馬になった。2021年度の最優秀2歳牡馬ドウデュースは、2024年度に年度代表馬に選ばれている。
2025年度の受賞馬のうち、年度代表馬(フォーエバーヤング)以外の主な勝鞍は次のとおり。
| 賞 | 馬名 | 2025年度の主な勝鞍 |
|---|---|---|
| 最優秀2歳牡馬 | カヴァレリッツォ | 朝日杯フューチュリティステークス |
| 最優秀2歳牝馬 | スターアニス | 阪神ジュベナイルフィリーズ |
| 最優秀3歳牡馬 | ミュージアムマイル | 皐月賞、有馬記念 |
| 最優秀3歳牝馬 | エンブロイダリー | 桜花賞、秋華賞 |
| 最優秀4歳以上牝馬 | レガレイラ | エリザベス女王杯 |
| 最優秀スプリンター | サトノレーヴ | 高松宮記念 |
| 最優秀マイラー | ジャンタルマンタル | 安田記念、マイルチャンピオンシップ |
| 最優秀障害馬 | エコロデュエル | 中山グランドジャンプ、中山大障害 |
年度代表馬の歴代は、1954年度からの全年度を別の記事にまとめている。
2025年度の記者投票の結果
2025年度の記者投票(248人)で、各部門の1位と2位の票数は次のとおり。
| 賞 | 受賞馬(票数) | 2位(票数) |
|---|---|---|
| 年度代表馬 | フォーエバーヤング(226票) | ミュージアムマイル(18票) |
| 最優秀2歳牡馬 | カヴァレリッツォ(190票) | ロブチェン(56票) |
| 最優秀2歳牝馬 | スターアニス(247票) | 該当馬なし(1票) |
| 最優秀3歳牡馬 | ミュージアムマイル(213票) | マスカレードボール(27票) |
| 最優秀3歳牝馬 | エンブロイダリー(246票) | カムニャック(2票) |
| 最優秀4歳以上牡馬 | フォーエバーヤング(208票) | ジャンタルマンタル(19票) |
| 最優秀4歳以上牝馬 | レガレイラ(176票) | ダブルハートボンド(64票) |
| 最優秀スプリンター | サトノレーヴ(198票) | ウインカーネリアン(42票) |
| 最優秀マイラー | ジャンタルマンタル(248票) | - |
| 最優秀ダートホース | フォーエバーヤング(230票) | ダブルハートボンド(9票) |
| 最優秀障害馬 | エコロデュエル(248票) | - |
全員の票を集めたのは、最優秀マイラーのジャンタルマンタルと最優秀障害馬のエコロデュエル。票が最も割れたのは最優秀4歳以上牝馬で、レガレイラとダブルハートボンドの差は112票だった。
調教師・騎手部門の受賞者(2021〜2025年度)
| 賞 | 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | 2022年度 | 2021年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 最多勝利調教師 | 杉山晴紀 | 矢作芳人 | 杉山晴紀 | 矢作芳人 | 矢作芳人 |
| 最高勝率調教師 | 木村哲也 | 田中博康 | 木村哲也 | 中内田充正 | 中内田充正 |
| 最多賞金獲得調教師 | 矢作芳人 | 友道康夫 | 矢作芳人 | 矢作芳人 | 矢作芳人 |
| 優秀技術調教師 | 杉山晴紀 | 田中博康 | 木村哲也 | 木村哲也 | 矢作芳人 |
| JRA最多勝利騎手 | C.ルメール | C.ルメール | C.ルメール | 川田将雅 | C.ルメール |
| JRA最高勝率騎手 | C.ルメール | C.ルメール | 川田将雅 | 川田将雅 | 川田将雅 |
| JRA最多賞金獲得騎手 | C.ルメール | C.ルメール | C.ルメール | 川田将雅 | C.ルメール |
| 騎手大賞 | C.ルメール | C.ルメール | - | 川田将雅 | - |
| MVJ | 戸崎圭太 | 戸崎圭太 | 松山弘平 | 戸崎圭太 | C.ルメール |
| 最優秀障害騎手 | 小牧加矢太 | 小牧加矢太 | 石神深一 | 石神深一 | 森一馬 |
| 最多勝利新人騎手 | 該当者なし | 高杉吏麒 | 田口貫太 | 今村聖奈 | 小沢大仁 |
| 特別賞 | 横山典弘 | 武豊 | - | 柴田善臣 | - |
2025年度の調教師部門の数字は、最多勝利の杉山晴紀調教師が61勝、最高勝率の木村哲也調教師が0.224、最多賞金獲得の矢作芳人調教師が36億1691万8600円(いずれも地方・海外の指定レースを含む)。C.ルメール騎手は、2024・2025年度と2年続けて騎手大賞を受けた。
まとめ
JRA賞は、1987年度からJRAが主催する年度ごとの表彰で、2025年度は競走馬部門11賞、調教師部門4賞、騎手部門7賞と馬事文化賞があった。競走馬部門は記者投票をもとに受賞馬選考委員会で決まり、調教師・騎手部門はJRAの内規により成績で決まる。直近2年は、騎手部門の4賞が12月28日、競走馬部門が1月上旬に発表され、2025年度は2026年1月6日に年度代表馬がフォーエバーヤングに決まった。
よくある質問
- JRA賞とは?
- JRAが、その年度の中央競馬で活躍した競走馬・調教師・騎手と、馬事文化の発展に貢献した人を表彰する賞だ。JRA賞は1987年度に始まり、それ以降の年度代表馬はJRA賞の競走馬部門の1つとして選ばれている。
- JRA賞にはどんな部門がある?
- 2025年度は、競走馬部門(年度代表馬、最優秀2歳牡馬・牝馬、最優秀3歳牡馬・牝馬、最優秀4歳以上牡馬・牝馬、最優秀スプリンター、最優秀マイラー、最優秀ダートホース、最優秀障害馬)の11賞、調教師部門の4賞、騎手部門の7賞と、馬事文化賞があった。成績が特に評価された馬・人には特別賞が贈られることもある。
- JRA賞の発表はいつ?
- 2025年度は、騎手部門のうち4賞が2025年12月28日、調教師・騎手部門が2026年1月3日、競走馬部門が1月6日に発表された。2024年度も、12月28日、1月4日、1月7日と同じ流れだった。
- JRA賞の競走馬部門はどうやって選ぶ?
- 報道関係者の記者投票の結果をもとに、新聞・放送・競馬専門紙の代表者でつくるJRA賞受賞馬選考委員会が審議して決める。2025年度の記者投票には248人が投票した。
- JRA賞の授賞式はいつ?
- 直近2年(2024・2025年度)は、翌年1月下旬に都内のホテルで予定された。2025年度は2026年1月26日(月)、2024年度は2025年1月27日(月)だった。






