キズナ産駒の特徴と血統|GⅠ馬6頭・8勝の距離と内訳
この記事の要点
- キズナ産駒はJRAのGⅠを6頭が計8勝(2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。芝が7勝、ダートが1勝で、障害のJ・GⅠは勝っていない
- 距離は芝1600mの4勝が最も多く(うち3勝はソングライン)、芝2000mが2勝、芝2200mとダート1800mが1勝ずつ。6頭・8勝と数が少なく、芝2400m以上の勝ちがないことも距離の向き不向きとまでは言えない
- 最多はソングラインの3勝。8勝のうち6勝が牝馬で、東京競馬場が4勝、戸崎圭太騎手が4勝
- キズナは父ディープインパクト、母キャットクイルの血統で、2013年の日本ダービーを勝った。JRAの種牡馬リーディングは2024・2025年に1位で、2026年も1位(11月2日現在)

キズナの産駒でJRAのGⅠを勝ったのは6頭で、勝利数は合わせて8勝になる(2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。障害のJ・GⅠも含めて数えたが、障害の勝ちはない。ソングラインが安田記念の連覇を含む3勝を挙げ、アカイイト、ジャスティンミラノ、ダブルハートボンド、シックスペンス、モンローウォークが1勝ずつ。8勝のうち芝1600mが4勝で、ダートのチャンピオンズCも勝っている。本記事では、キズナの血統と競走成績、JRAのGⅠを勝った産駒の一覧、勝ったGⅠの距離・性別・競馬場の内訳、2026年の種牡馬リーディングでの位置を、JRAの成績で整理する。
キズナの血統は?
キズナの父と母は次のとおり。
| 続柄 | 馬名 |
|---|---|
| 父 | ディープインパクト |
| 母 | キャットクイル |
| 母の父 | Storm Cat |
| 母の母 | Pacific Princess |
キズナは2010年3月5日生まれの青鹿毛の牡馬。生産は北海道新冠郡新冠町のノースヒルズ、馬主は前田晋二氏だ。
母キャットクイルの子で、JRAに競走馬として登録されたのは6頭。キズナの半姉にあたるファレノプシス(父ブライアンズタイム)は、1998年の桜花賞と秋華賞、2000年のエリザベス女王杯を勝った。このうちエリザベス女王杯と秋華賞は、キズナの産駒も勝っている。
父ディープインパクトの産駒のGⅠ勝ちと後継種牡馬は「ディープインパクト産駒の特徴」にまとめている。
キズナはどんな競走成績だった?
キズナを管理したのは佐々木晶三調教師。デビューから2戦は佐藤哲三騎手、3戦目からはすべて武豊騎手が乗った。通算成績は14戦7勝(JRAで12戦6勝、フランスで2戦1勝)、総賞金は5億1595万5800円。2015年9月24日に競走馬の登録を抹消している。
| 日付 | レース | コース | 人気 | 着順 |
|---|---|---|---|---|
| 2012年10月7日 | 2歳新馬 | 京都・芝1800m | 1番人気 | 1着 |
| 2012年11月11日 | 黄菊賞 | 京都・芝1800m | 1番人気 | 1着 |
| 2012年12月22日 | ラジオNIKKEI杯2歳S | 阪神・芝2000m | 2番人気 | 3着 |
| 2013年3月3日 | 弥生賞 | 中山・芝2000m | 3番人気 | 5着 |
| 2013年3月23日 | 毎日杯 | 阪神・芝1800m | 1番人気 | 1着 |
| 2013年5月4日 | 京都新聞杯 | 京都・芝2200m | 1番人気 | 1着 |
| 2013年5月26日 | 日本ダービー | 東京・芝2400m | 1番人気 | 1着 |
| 2013年9月15日 | ニエル賞 | フランス・芝2400m | ― | 1着 |
| 2013年10月6日 | 凱旋門賞 | フランス・芝2400m | ― | 4着 |
| 2014年4月6日 | 産経大阪杯 | 阪神・芝2000m | 2番人気 | 1着 |
| 2014年5月4日 | 天皇賞(春) | 京都・芝3200m | 1番人気 | 4着 |
| 2015年2月15日 | 京都記念 | 京都・芝2200m | 2番人気 | 3着 |
| 2015年4月5日 | 産経大阪杯 | 阪神・芝2000m | 1番人気 | 2着 |
| 2015年5月3日 | 天皇賞(春) | 京都・芝3200m | 1番人気 | 7着 |
JRAのGⅠの勝ちは、2013年の日本ダービーの1勝。1番人気で、2着のエピファネイアに1/2馬身差をつけ、勝ちタイムは2分24秒3だった。武豊騎手にとっては、スペシャルウィーク、アドマイヤベガ、タニノギムレット、ディープインパクトに続く5回目の日本ダービー勝ちになった。歴代の勝ち馬は「日本ダービー歴代勝ち馬一覧」で確かめられる。
ダービーのあとはフランスに渡り、ニエル賞を勝って凱旋門賞で4着。4歳の2014年は、GⅠになる前の産経大阪杯を勝った。
キズナ産駒でJRAのGⅠを勝った馬は?
2019年から2026年11月1日の天皇賞(秋)までに行われたJRAのGⅠ199レース(障害のJ・GⅠを含む)のうち、父がキズナの馬が勝ったのは6頭・8勝。最初にGⅠを勝った順に並べると次のとおりだ。
| 馬 | 性別 | 勝利数 | 勝ったJRAのGⅠ |
|---|---|---|---|
| アカイイト | 牝 | 1勝 | 2021年 エリザベス女王杯 |
| ソングライン | 牝 | 3勝 | 2022年 安田記念、2023年 ヴィクトリアマイル・安田記念 |
| ジャスティンミラノ | 牡 | 1勝 | 2024年 皐月賞 |
| ダブルハートボンド | 牝 | 1勝 | 2025年 チャンピオンズC |
| シックスペンス | 牡 | 1勝 | 2026年 安田記念 |
| モンローウォーク | 牝 | 1勝 | 2026年 秋華賞 |
8勝を日付の順に並べた。
| 日付 | レース | コース | 勝ち馬 | 騎手 | 人気 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年11月14日 | エリザベス女王杯 | 阪神・芝2200m | アカイイト | 幸英明 | 10番人気 |
| 2022年6月5日 | 安田記念 | 東京・芝1600m | ソングライン | 池添謙一 | 4番人気 |
| 2023年5月14日 | ヴィクトリアマイル | 東京・芝1600m | ソングライン | 戸崎圭太 | 4番人気 |
| 2023年6月4日 | 安田記念 | 東京・芝1600m | ソングライン | 戸崎圭太 | 4番人気 |
| 2024年4月14日 | 皐月賞 | 中山・芝2000m | ジャスティンミラノ | 戸崎圭太 | 2番人気 |
| 2025年12月7日 | チャンピオンズC | 中京・ダート1800m | ダブルハートボンド | 坂井瑠星 | 3番人気 |
| 2026年6月7日 | 安田記念 | 東京・芝1600m | シックスペンス | 武豊 | 8番人気 |
| 2026年10月18日 | 秋華賞 | 京都・芝2000m | モンローウォーク | 戸崎圭太 | 1番人気 |
産駒の初めてのJRAのGⅠ勝ちは、2021年11月14日のエリザベス女王杯(アカイイト)。2021年から2026年まで、6年続けて毎年1勝以上している。年ごとでは2023年と2026年の2勝が最も多い。1番人気で勝ったのはモンローウォークの秋華賞だけで、8勝のうち5勝は4番人気以下だった。各レースの時期と距離は「JRAのGⅠ一覧」にまとめている。
ソングラインは安田記念を連覇
ソングラインは4歳の2022年に安田記念を勝ち、5歳の2023年はヴィクトリアマイルと安田記念を続けて勝った。3勝とも東京・芝1600mで、2022年は池添謙一騎手、2023年の2勝は戸崎圭太騎手が乗った。2026年にはシックスペンスも安田記念を勝ち、キズナ産駒は安田記念を3勝している。
ジャスティンミラノは3戦目で皐月賞を勝った
ジャスティンミラノは2024年の皐月賞を、デビューから3戦3勝で勝った。勝ちタイムの1分57秒1は、中山・芝2000mのコースレコードだった。2着のコスモキュランダとはクビ差だった。
ダブルハートボンドはダートのGⅠを勝った
ダブルハートボンドは2025年のチャンピオンズCを、2着のウィルソンテソーロにハナ差で勝った。JRAでは7戦7勝でのGⅠ勝ちで、牝馬が牡馬相手にダートのGⅠを勝った。チャンピオンズCの歴代の勝ち馬は「チャンピオンズカップとは」にまとめている。
2026年はシックスペンスとモンローウォークが勝った
シックスペンスは5歳の2026年に、8番人気で安田記念を勝った。乗った武豊騎手は、父キズナの日本ダービーでも手綱を取っている。モンローウォークは同じ2026年の秋華賞を1番人気で勝ち、デビューから5戦5勝とした。
勝ったGⅠから見るキズナ産駒の傾向は?
上の8勝を、距離、性別、競馬場、騎手で数え直した。6頭・8勝と数が少ないため、1頭の勝ち鞍で割合が大きく動く点には注意がいる。
距離は芝1600mの4勝が最も多い
勝ったGⅠを距離ごとに分けた。
| 距離 | 勝利数 | 勝ったGⅠ |
|---|---|---|
| 芝1600m | 4勝 | 安田記念3、ヴィクトリアマイル1 |
| 芝2000m | 2勝 | 皐月賞1、秋華賞1 |
| 芝2200m | 1勝 | エリザベス女王杯1 |
| ダート1800m | 1勝 | チャンピオンズC1 |
8勝の半分が芝1600mのレースだが、そのうち3勝はソングライン1頭の勝ち鞍だ。芝1200mのGⅠ、芝2400m以上のGⅠ、障害のJ・GⅠは、2026年11月1日の天皇賞(秋)までに産駒が勝っていない。父のキズナは芝2400mの日本ダービーを勝ったが、産駒が勝ったGⅠは芝2200mまで。ただ、勝ち鞍は8つだけで、長い距離のGⅠに出た産駒が少ないだけかもしれず、距離が合わないとまでは言えない。芝とダートでは、芝が7勝、ダートが1勝。
8勝のうち6勝が牝馬
6頭のうち牝馬が4頭で6勝、牡馬が2頭で2勝。牝馬の6勝には、ソングライン1頭の3勝が入っている。牝馬の6勝のうち、牝馬限定のGⅠはエリザベス女王杯、ヴィクトリアマイル、秋華賞の3勝で、残る3勝は牡馬も出る安田記念(ソングライン2勝)とチャンピオンズC(ダブルハートボンド)だ。JRAのGⅠを多く勝った牝馬は「牝馬のGⅠ最多勝ランキング」で数えている。
競馬場は東京の4勝が最も多い
8勝を競馬場ごとに分けると、東京が4勝(安田記念3、ヴィクトリアマイル)、中山、阪神、京都、中京が1勝ずつ。東京の4勝はすべて芝1600mのレースだ。阪神の1勝は、この年は阪神で行われた2021年のエリザベス女王杯だ。
騎手は戸崎圭太騎手の4勝
騎手ごとでは、戸崎圭太騎手がソングラインで2勝、ジャスティンミラノとモンローウォークで1勝ずつの計4勝。幸英明、池添謙一、坂井瑠星、武豊の各騎手が1勝ずつで続く。
2026年の種牡馬リーディングでキズナは何位?
キズナは、2026年のJRAの種牡馬リーディング(賞金順、11月2日現在)で1位にいる。上位4頭の数字は次のとおり。
| 順位 | 種牡馬 | 出走頭数 | 勝馬頭数 | 出走回数 | 勝利回数 | 賞金 | 1出走あたりの賞金 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | キズナ | 296頭 | 102頭 | 1074回 | 132勝 | 34億4683万7000円 | 320万9345円 |
| 2位 | ロードカナロア | 250頭 | 75頭 | 948回 | 87勝 | 29億6831万4000円 | 313万1133円 |
| 3位 | キタサンブラック | 236頭 | 68頭 | 750回 | 87勝 | 29億1311万5000円 | 388万4153円 |
| 4位 | エピファネイア | 261頭 | 87頭 | 967回 | 103勝 | 27億2408万4000円 | 281万7047円 |
2位のロードカナロアとの賞金の差は4億7852万3000円。出走頭数、勝馬頭数、出走回数、勝利回数も、上位4頭の中でキズナが最も多い。1出走あたりの賞金は、3位のキタサンブラックのほうが多い。
キズナは2024年と2025年もJRAの種牡馬リーディングで1位だった。2024年は189勝・賞金42億5123万5000円、2025年は164勝・賞金44億117万9000円で、2位はどちらもロードカナロア。歴代の1位は「種牡馬リーディングの歴代1位」にまとめている。
まとめ
キズナは、父ディープインパクト、母キャットクイルの血統で、2013年の日本ダービーを勝った。産駒はJRAのGⅠを6頭で8勝し、ソングラインの3勝が最も多い。距離は芝1600mの4勝が最も多く、芝2000mが2勝、芝2200mとダート1800mが1勝ずつ。芝2400m以上のGⅠと障害のJ・GⅠはまだ勝っていないが、勝ち鞍の数が少なく、距離の向き不向きとまでは言えない。8勝のうち6勝が牝馬で、競馬場は東京の4勝が最も多い。2026年の種牡馬リーディングでは、2024・2025年に続いて1位(11月2日現在)に立っている。
よくある質問
- キズナ産駒の特徴は?
- JRAのGⅠの勝ちで見ると、6頭が計8勝し、芝1600mの4勝と牝馬の6勝が多い。ダートのチャンピオンズCも勝っている。ただし8勝のうち3勝はソングライン1頭の勝ち鞍で、芝1600mの4勝のうち3勝もソングラインだ。
- キズナ産駒でJRAのGⅠを勝った馬は?
- 6頭で、勝ったGⅠは合わせて8勝(2026年11月1日の天皇賞(秋)まで)。障害のJ・GⅠも含めて数えたが、障害の勝ちはない。ソングラインが3勝、アカイイト、ジャスティンミラノ、ダブルハートボンド、シックスペンス、モンローウォークが1勝ずつ。
- キズナ産駒の距離適性は?
- JRAのGⅠの勝ちで見ると、8勝のうち芝1600mが4勝で最も多く、そのうち3勝はソングライン1頭の勝ち鞍だ。ほかは芝2000mが2勝、芝2200mとダート1800mが1勝ずつ。芝2400m以上のGⅠの勝ちは2026年11月1日までにないが、勝ち鞍の数が少なく、長い距離が合わないとまでは言えない。
- キズナ産駒はダートのGⅠを勝っている?
- 勝っている。2025年のチャンピオンズC(中京・ダート1800m)をダブルハートボンドが勝った。JRAのダートのGⅠの勝ちは、この1勝。
- キズナの血統は?
- 父ディープインパクト、母キャットクイル(母の父Storm Cat)。2010年生まれで、生産は北海道新冠町のノースヒルズ。母キャットクイルの子には、1998年の桜花賞と秋華賞、2000年のエリザベス女王杯を勝ったファレノプシスがいる。
- キズナは2026年の種牡馬リーディングで何位?
- JRAの種牡馬リーディング(賞金順)で1位(2026年11月2日現在)。2024年と2025年も1位で、2位はいずれもロードカナロアだった。






