血統・種牡馬

ディープインパクト産駒の特徴と血統|GⅠ馬47頭・71勝の内訳と後継種牡馬

この記事の要点

  • ディープインパクト産駒はJRAのGⅠを47頭が計71勝(2026年10月18日の秋華賞まで)。芝が70勝、障害が1勝。JRAのダートのGⅠは勝っていない(JpnⅠでは2018年のJBCレディスクラシックを勝った)
  • 距離は芝1200mから芝3200mまで。芝1600mの26勝が最も多く、芝2400mが15勝、芝2000mが14勝で続く
  • 最多はジェンティルドンナとグランアレグリアの6勝。日本ダービーは産駒で7勝し、コントレイルは2020年に無敗で三冠を達成した
  • ディープインパクトの血統は父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘア(母の父Alzao)。種牡馬としてはJRAの種牡馬リーディングで2012年から2022年まで11年続けて1位。2026年はキズナが1位に立っている(10月19日現在)
ディープインパクト産駒の特徴と血統|GⅠ馬47頭・71勝の内訳と後継種牡馬
目次
  1. ディープインパクトの血統
  2. ディープインパクトの競走成績
  3. ディープインパクト産駒のJRAのGⅠ勝ち一覧
  4. 勝ったGⅠから見るディープインパクト産駒の傾向
  5. ディープインパクトの後継種牡馬
  6. まとめ

ディープインパクトの産駒でJRAのGⅠを勝ったのは47頭で、勝利数は合わせて71勝になる(2026年10月18日の秋華賞まで)。71勝のうち70勝が芝のレースで、距離では芝1600mの26勝が最も多い。一方で、芝3000mの菊花賞を5勝、芝3200mの天皇賞(春)を4勝しており、勝ったGⅠの距離は芝1200mから3200mまでに広がる。JRAのダートのGⅠは勝っていない。本記事では、ディープインパクト自身の競走成績、JRAのGⅠを勝った産駒の一覧、71勝の距離・芝ダート・性別・年齢の内訳、後継種牡馬を、JRAの成績をもとに整理する。

ディープインパクトの血統

ディープインパクトは、父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘア、母の父Alzaoという血統だ。母の母はBurghclere。父のサンデーサイレンスは、ステイゴールドとダイワメジャーの父でもある。

ディープインパクトの競走成績

ディープインパクトは2002年生まれの牡馬。父はサンデーサイレンス、母はウインドインハーヘアで、生産はノーザンファーム(北海道勇払郡早来町、現在の安平町)。馬主は金子真人氏(のちに金子真人ホールディングス)、管理したのは池江泰郎調教師で、GⅠはすべて武豊騎手が乗った。

勝ったGⅠは7つで、7回とも1番人気だった。

レース 日付 勝ちタイム 2着馬との差
皐月賞(中山・芝2000m) 2005年4月17日 1分59秒2 2馬身1/2(シックスセンス)
日本ダービー(東京・芝2400m) 2005年5月29日 2分23秒3 5馬身(インティライミ)
菊花賞(京都・芝3000m) 2005年10月23日 3分04秒6 2馬身(アドマイヤジャパン)
天皇賞(春)(京都・芝3200m) 2006年4月30日 3分13秒4(レコード) 3馬身1/2(リンカーン)
宝塚記念(京都・芝2200m) 2006年6月25日 2分13秒0 4馬身(ナリタセンチュリー)
ジャパンC(東京・芝2400m) 2006年11月26日 2分25秒1 2馬身(ドリームパスポート)
有馬記念(中山・芝2500m) 2006年12月24日 2分31秒9 3馬身(ポップロック)

デビューから菊花賞まで7戦7勝で、三冠を勝ち抜いた。三冠馬は史上6頭目で、負けなしでの三冠は1984年のシンボリルドルフ以来2頭目だった。日本ダービーの2分23秒3は、前の年にキングカメハメハが出したレースレコードと同じタイムだ。

国内で負けたのは、3歳の暮れの有馬記念だけで、ハーツクライに1/2馬身差の2着だった。4歳の2006年は、天皇賞(春)を当時のレコードを1秒縮める3分13秒4で勝ち、京都で行われた宝塚記念も勝った。秋はフランスの凱旋門賞に出走し、帰国後にジャパンCと有馬記念を勝って、有馬記念が最後のレースになった。通算成績は14戦12勝(国内13戦12勝、海外1戦0勝)。

日本馬の凱旋門賞の全出走と着順は「凱旋門賞の日本馬の歴代成績」にまとめている。

種牡馬としては、JRAの種牡馬リーディング(賞金順)で2011年に2位、2012年から2022年まで11年続けて1位になった。2023年は3位で、2026年は10月19日現在で70位。

ディープインパクト産駒のJRAのGⅠ勝ち一覧

2008年から2026年10月18日の秋華賞までに行われたJRAのGⅠ(障害のJ・GⅠを含む)のうち、父がディープインパクトの馬が勝ったのは47頭・71勝。数えたのは、今GⅠとして行われているJRAのレース(2009年にJpnⅠだった阪神JF・朝日杯FSを含む)で、2018年に京都で行われたJBCの3競走(JpnⅠ)は入れていない。そのうち、GⅠを2勝以上した12頭は次のとおりだ(最初にGⅠを勝った順)。

馬 性 勝利数 勝ったJRAのGⅠ
ジェンティルドンナ 牝 6勝 2012年 桜花賞・オークス・秋華賞・ジャパンC、2013年 ジャパンC、2014年 有馬記念
ヴィルシーナ 牝 2勝 2013年・2014年 ヴィクトリアマイル
ミッキーアイル 牡 2勝 2014年 NHKマイルC、2016年 マイルCS
ショウナンパンドラ 牝 2勝 2014年 秋華賞、2015年 ジャパンC
ミッキークイーン 牝 2勝 2015年 オークス・秋華賞
マリアライト 牝 2勝 2015年 エリザベス女王杯、2016年 宝塚記念
サトノダイヤモンド 牡 2勝 2016年 菊花賞・有馬記念
アルアイン 牡 2勝 2017年 皐月賞、2019年 大阪杯
フィエールマン 牡 3勝 2018年 菊花賞、2019年・2020年 天皇賞(春)
グランアレグリア 牝 6勝 2019年 桜花賞、2020年 安田記念・スプリンターズS・マイルCS、2021年 ヴィクトリアマイル・マイルCS
ワールドプレミア 牡 2勝 2019年 菊花賞、2021年 天皇賞(春)
コントレイル 牡 5勝 2019年 ホープフルS、2020年 皐月賞・日本ダービー・菊花賞、2021年 ジャパンC

GⅠを1勝した35頭を、勝った年ごとに並べると次のとおり。

年 馬(勝ったJRAのGⅠ)
2011年 マルセリーナ(桜花賞)、リアルインパクト(安田記念)、ジョワドヴィーヴル(阪神JF)
2012年 ディープブリランテ(日本ダービー)
2013年 アユサン(桜花賞)、キズナ(日本ダービー)、トーセンラー(マイルCS)
2014年 ハープスター(桜花賞)、スピルバーグ(天皇賞(秋))、ラキシス(エリザベス女王杯)、ダノンシャーク(マイルCS)、ショウナンアデラ(阪神JF)、レッドキングダム(中山大障害)、ダノンプラチナ(朝日杯FS)
2016年 ディーマジェスティ(皐月賞)、シンハライト(オークス)、マカヒキ(日本ダービー)、ヴィブロス(秋華賞)、サトノアレス(朝日杯FS)
2017年 サトノアラジン(安田記念)、ダノンプレミアム(朝日杯FS)
2018年 ケイアイノーテック(NHKマイルC)、ジュールポレール(ヴィクトリアマイル)、ワグネリアン(日本ダービー)、ダノンファンタジー(阪神JF)
2019年 ラヴズオンリーユー(オークス)、ロジャーバローズ(日本ダービー)
2021年 レイパパレ(大阪杯)、シャフリヤール(日本ダービー)、ダノンキングリー(安田記念)、アカイトリノムスメ(秋華賞)、キラーアビリティ(ホープフルS)
2022年 ポタジェ(大阪杯)、アスクビクターモア(菊花賞)
2023年 ジャスティンパレス(天皇賞(春))

産駒の初めてのGⅠ勝ちは、2011年4月10日の桜花賞(マルセリーナ)。直近は2023年4月30日の天皇賞(春)(ジャスティンパレス)で、それ以降のJRAのGⅠは2026年10月18日の秋華賞まで勝っていない。1年で最も多く勝ったのは2014年の11勝だった。

ジェンティルドンナはジャパンCを連覇

ジェンティルドンナは2012年に桜花賞・オークス・秋華賞を勝ち、同じ年の秋には3歳でジャパンCも勝った。翌2013年もジャパンCを勝って連覇し、2014年の有馬記念で6つ目のJRAのGⅠを手にした。

コントレイルは父に続く無敗の三冠

コントレイルは2019年のホープフルSを勝ち、2020年に皐月賞・日本ダービー・菊花賞を制した。菊花賞を勝った時点の戦績は7戦7勝で、負けなしの三冠はシンボリルドルフ、父ディープインパクトに続く3頭目になる。2021年にはジャパンCも勝った。

グランアレグリアは芝1200m〜1600mで6勝

グランアレグリアの6勝は、すべて芝1600m以下のGⅠだ。2020年のスプリンターズSは、産駒がJRAのGⅠを勝った唯一の芝1200mのレースになっている。マイルCSは2020年と2021年に連覇した。

日本ダービーは10年で7勝

日本ダービーは、2012年のディープブリランテから2021年のシャフリヤールまでの10回のうち7回を産駒が勝った。勝ったのはディープブリランテ、キズナ、マカヒキ、ワグネリアン、ロジャーバローズ、コントレイル、シャフリヤール。1932年の第1回からの勝ち馬は、日本ダービー歴代勝ち馬一覧で確かめられる。

勝ったGⅠから見るディープインパクト産駒の傾向

上の71勝を、芝ダート・距離・性別・年齢で数え直した。

芝が70勝、障害が1勝

71勝のうち70勝が芝のGⅠで、残る1勝は2014年の中山大障害(障害4100m)のレッドキングダム。フェブラリーS、チャンピオンズC、ジャパンCダートといったJRAのダートのGⅠは、2026年10月18日の秋華賞までに産駒が勝っていない。このほか、2018年に京都で行われたJBCレディスクラシック(JpnⅠ、ダート1800m)をアンジュデジールが勝っている。

最も多いのは芝1600mの26勝

勝ったGⅠを距離ごとに分けた。

距離 勝利数 勝ったGⅠ
芝1200m 1勝 スプリンターズS1
芝1600m 26勝 桜花賞5、マイルCS5、安田記念4、ヴィクトリアマイル4、阪神JF3、朝日杯FS3、NHKマイルC2
芝2000m 14勝 秋華賞5、皐月賞3、大阪杯3、ホープフルS2、天皇賞(秋)1
芝2200m 3勝 エリザベス女王杯2、宝塚記念1
芝2400m 15勝 日本ダービー7、オークス4、ジャパンC4
芝2500m 2勝 有馬記念2
芝3000m 5勝 菊花賞5
芝3200m 4勝 天皇賞(春)4
障害4100m 1勝 中山大障害1

芝の70勝のうち、1600m以下が27勝、2000m以上が43勝。JRAの平地の芝のGⅠで、産駒が勝っていないのは芝1200mの高松宮記念だけだ。障害では中山大障害を勝ち、中山グランドジャンプは勝っていない。

牝馬は19頭で33勝

牡馬は28頭で38勝、牝馬は19頭で33勝。牝馬の33勝のうち23勝は牝馬限定のGⅠ(桜花賞5、秋華賞5、オークス4、ヴィクトリアマイル4、阪神JF3、エリザベス女王杯2)で、残る10勝は牡馬も出るGⅠだ。内訳は、ジャパンC3(ジェンティルドンナ2、ショウナンパンドラ1)、マイルCS2・安田記念1・スプリンターズS1(いずれもグランアレグリア)、有馬記念1(ジェンティルドンナ)、宝塚記念1(マリアライト)、大阪杯1(レイパパレ)。

3歳で34勝

GⅠを勝ったときの年齢は、3歳が34勝で全体の半分近くを占める。続いて5歳が15勝、4歳が12勝、2歳が8勝、6歳が2勝(2014年のマイルCSのダノンシャーク、2017年の安田記念のサトノアラジン)。

3歳のクラシック5競走では、日本ダービー7勝、桜花賞5勝、菊花賞5勝、オークス4勝、皐月賞3勝の計24勝。クラシックに入らない3歳牝馬の秋華賞も5勝している。

ディープインパクトの後継種牡馬

JRAのGⅠを勝った産駒のうち14頭が、2026年のJRAの種牡馬リーディング(賞金順、10月19日現在)の上位100頭に入っている。50位までの8頭は次のとおり。

種牡馬 順位 自身が勝ったJRAのGⅠ
キズナ 1位 日本ダービー
コントレイル 15位 ホープフルS、皐月賞、日本ダービー、菊花賞、ジャパンC
サトノダイヤモンド 17位 菊花賞、有馬記念
ミッキーアイル 22位 NHKマイルC、マイルCS
ワールドプレミア 25位 菊花賞、天皇賞(春)
アルアイン 27位 皐月賞、大阪杯
フィエールマン 46位 菊花賞、天皇賞(春)2
ダノンプレミアム 49位 朝日杯FS

このほか、サトノアラジン(55位)、ロジャーバローズ(77位)、ディーマジェスティ(80位)、リアルインパクト(85位)、ダノンキングリー(90位)、トーセンラー(95位)も100位以内にいる。この14頭のうち、キズナ、ワールドプレミア、リアルインパクトの産駒からは、JRAのGⅠ馬が出ている。

キズナの産駒

キズナの産駒では、ソングラインが2022年と2023年の安田記念を連覇し、2023年のヴィクトリアマイルも勝った。ほかに、アカイイトが2021年のエリザベス女王杯、ジャスティンミラノが2024年の皐月賞、シックスペンスが2026年の安田記念、モンローウォークが2026年の秋華賞を勝っている。ダブルハートボンドは2025年のチャンピオンズC(ダート1800m)を勝ち、JRAのダートのGⅠは、産駒は勝っていないが、孫の世代から勝ち馬が出た。

ワールドプレミアの産駒

ロブチェンが2025年のホープフルSを勝ち、2026年に皐月賞と日本ダービーを続けて勝った。日本ダービーは、ディープインパクト自身が2005年に、産駒が7回勝っており、2026年は孫のロブチェンが勝った。

リアルインパクトの産駒

ラウダシオンが2020年のNHKマイルCを勝った。

まとめ

ディープインパクトは2005年に無敗で三冠を達成し、2006年までにGⅠを7勝した。種牡馬としては2012年から2022年まで11年続けてJRAの種牡馬リーディングの1位。産駒はJRAのGⅠを47頭で71勝し、70勝が芝で、JRAのダートのGⅠは勝っていない。距離は芝1600mの26勝が最も多いが、芝2400mの日本ダービーを7勝、芝3000m以上の菊花賞と天皇賞(春)を合わせて9勝しており、勝ったGⅠの距離は短距離から長距離まで幅がある。後継種牡馬では、キズナが2026年のリーディングで1位に立ち、ワールドプレミアの産駒ロブチェンが2026年の二冠馬になった。

ディープインパクトの7勝を含め、JRAのGⅠを多く勝った馬は「GⅠ最多勝の馬ランキング」にまとめている。

父が同じサンデーサイレンスの種牡馬では、「ステイゴールド産駒の特徴」と「ダイワメジャー産駒の特徴」でも産駒のGⅠ勝ちを数えている。

よくある質問

ディープインパクト産駒でJRAのGⅠを勝った馬は何頭?
47頭で、勝ったGⅠは合わせて71勝(2026年10月18日の秋華賞まで、障害のJ・GⅠを含む)。最も多いのはジェンティルドンナとグランアレグリアの6勝で、コントレイルが5勝、フィエールマンが3勝で続く。2勝以上したのは12頭、1勝が35頭。
ディープインパクト産駒がJRAのGⅠで最も多く勝った距離は?
芝1600mの26勝。桜花賞とマイルCSが5勝ずつ、安田記念とヴィクトリアマイルが4勝ずつ、阪神JFと朝日杯FSが3勝ずつ、NHKマイルCが2勝。次が芝2400mの15勝(日本ダービー7、オークス4、ジャパンC4)、芝2000mの14勝。
ディープインパクト産駒はダートのGⅠを勝っている?
JRAのダートのGⅠ(フェブラリーS、チャンピオンズC、ジャパンCダート)は、2026年10月18日までに勝っていない。JpnⅠでは、2018年に京都で行われたJBCレディスクラシックをアンジュデジールが勝っている。GⅠの71勝のうち70勝が芝で、残りの1勝は2014年の中山大障害(レッドキングダム)。孫の世代では、キズナ産駒のダブルハートボンドが2025年のチャンピオンズCを勝っている。
ディープインパクトの後継種牡馬は?
JRAのGⅠ馬では、キズナが2026年のJRAの種牡馬リーディングで1位(10月19日現在)。コントレイル15位、サトノダイヤモンド17位、ミッキーアイル22位、ワールドプレミア25位など、14頭が上位100頭に入っている。キズナの産駒にはソングラインやジャスティンミラノ、ワールドプレミアの産駒には2026年の皐月賞と日本ダービーを勝ったロブチェンがいる。
ディープインパクトの血統は?
父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘア、母の父Alzao。ディープインパクト自身は2005年に無敗で三冠を達成し、2006年までにJRAのGⅠを7勝した。
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