競走馬の年齢の数え方|生まれた年は0歳?2001年に変わった馬齢表記

この記事の要点
- 競走馬の年齢は、生まれた年を0歳とし、生まれた年の1月1日から数える。誕生日に関係なく、毎年1月1日に1つ上がる
- 馬の年齢の表記は、2001年(JRAの競馬用語辞典の書き方では2001年度)から、国際化の一環として、数え年から満年齢に変わった。2000年までの年齢は、今の数え方より1つ多い
- 変更で、日本ダービーの出走条件は「4歳」から「3歳」に、ジャパンカップや有馬記念は「4歳以上」から「3歳以上」になった。朝日杯と阪神JFは名前も変わった
- 平地競走は2歳から、障害競走は3歳から出られる。競走馬登録は1歳の9月1日からできる
目次
競走馬の年齢は、生まれた年を0歳とし、毎年1月1日に1歳を足して数える。JRAの年齢の表記は、2001年に数え年から満年齢に変わった。本記事では、JRAの競馬施行規程が定める数え方、2001年の変更で変わったレースの出走条件と名前、昔の記録を読むときの注意、何歳から走れるか、南半球産の馬の年齢を順にまとめる。決まりはいずれも2026年11月時点のものだ。
競走馬の年齢の数え方|生まれた年が0歳、1月1日に1つ上がる
JRAの競馬施行規程は、第83条3項で、馬の年齢を「その馬が出生した年の1月1日から起算する」と定めている。JRAの競馬用語辞典も「馬齢」の項で、生まれた年を0歳と数え、生まれた年の1月1日から年齢を数えると説明している。
数え方を言い換えると、次のようになる。
- 生まれた年は、生まれた日に関係なく0歳
- 翌年の1月1日に、同じ年に生まれた馬がそろって1歳になる
- そのあとも毎年1月1日に1つずつ上がる。誕生日には上がらない
2024年に生まれた馬なら、年齢は次のように進む。
| 年 | 今の数え方 | 2000年までの数え方(旧表記) |
|---|---|---|
| 2024年 | 0歳 | 1歳 |
| 2025年 | 1歳 | 2歳 |
| 2026年 | 2歳 | 3歳 |
| 2027年 | 3歳 | 4歳 |
| 2028年 | 4歳 | 5歳 |
同じ年に生まれた馬は、1月生まれでも6月生まれでも同じ年齢になる。12月31日に生まれた馬も、翌日の1月1日には1歳だ。JRAは今の数え方を「満年齢」と呼んでいるが、誕生日ではなく1月1日に年をとる点が、人の満年齢と違う。
2001年に数え年から満年齢の表記へ
JRAの競馬用語辞典では、馬の年齢はもともと数え年で数えていたが、2001年度から、国際化の一環として満年齢に変わったと説明している。
2000年までの表記(旧表記)の年齢は、今の表記より1つ多い。JRAの特別レース名の解説も、「2歳(旧表記3歳)」のように旧表記を添えて書いている。今の数え方で0歳の生まれた年は、旧表記では1歳にあたる。
変わったのは数え方だけで、馬が年をとるペースが変わったわけではない。2000年の日本ダービーに出た「4歳」の馬と、2001年の日本ダービーに出た「3歳」の馬は、どちらも生まれた年の3年後にダービーを走っている。年齢の数字は違っても、生まれてからの年数は同じだ。
2001年に変わった出走条件|「4歳以上」は「3歳以上」に
JRAの成績ページで、2000年と2001年の同じGⅠを比べると、出走条件の年齢がそろって1つ小さくなっている。「サラ系」はサラブレッド系のことだ。
| レース | 2000年の出走条件 | 2001年の出走条件 |
|---|---|---|
| 日本ダービー | サラ系4歳 | サラ系3歳 |
| 朝日杯FS | サラ系3歳 | サラ系2歳 |
| 阪神JF | サラ系3歳 | サラ系2歳 |
| ジャパンカップ | サラ系4歳以上 | サラ系3歳以上 |
| 有馬記念 | サラ系4歳以上 | サラ系3歳以上 |
| エリザベス女王杯 | サラ系4歳以上 | サラ系3歳以上 |
| マイルCS | サラ系4歳以上 | サラ系3歳以上 |
まとめると、2000年までの「3歳」(新馬戦が始まる年)は「2歳」に、日本ダービーなどの「4歳」は「3歳」に、「4歳以上」は「3歳以上」になった。朝日杯FSと阪神JFは、2000年は別の名前で行われていた(次の章)。
勝ち馬の性齢(性別と年齢)も、同じように年齢の数字が1つ小さくなった。
| レース | 2000年の勝ち馬 | 2001年の勝ち馬 |
|---|---|---|
| 日本ダービー | アグネスフライト(牡4) | ジャングルポケット(牡3) |
| 朝日杯FS | メジロベイリー(牡3) | アドマイヤドン(牡2) |
| 阪神JF | テイエムオーシャン(牝3) | タムロチェリー(牝2) |
2000年の勝ち馬も2001年の勝ち馬も、今の数え方では、日本ダービーが3歳、朝日杯FSと阪神JFが2歳だ。
名前が変わった2歳のGⅠ|朝日杯FSと阪神JF
2歳のGⅠの朝日杯と阪神JFは、2001年に名前も変わった。
| レース | 2000年までの名前 | 2001年からの名前 |
|---|---|---|
| 朝日杯FS | 朝日杯3歳ステークス(1949年の創設時は朝日盃3歳ステークス) | 朝日杯フューチュリティステークス |
| 阪神JF | 阪神3歳ステークス(1990年まで)、阪神3歳牝馬ステークス(1991〜2000年) | 阪神ジュベナイルフィリーズ |
朝日杯は、1949年に「朝日盃3歳ステークス」として創設された。2000年の第52回は「朝日杯3歳ステークス」で、2001年の第53回から「朝日杯フューチュリティステークス」になった。フューチュリティは、英語で「未来」「将来」という意味になる。
阪神JFは1949年に創設され、1990年までは「阪神3歳ステークス」の名前で行われた。1991年に牝馬限定のレースになって「阪神3歳牝馬ステークス」となり、2001年に「阪神ジュベナイルフィリーズ」に変わった。ジュベナイルは英語で「少年」「少女」、フィリーは牝馬、とくに4歳までの牝馬を指す。
どちらも、新しい名前には年齢の数字が入っていない。
昔の記録を読むときの注意|2000年までの年齢は1つ多い
2000年までのレースのJRAの成績ページは、年齢を旧表記のまま載せている。今の数え方に直すには、1を引く。
たとえば、2000年のジャパンカップと有馬記念を勝ったテイエムオペラオーは、JRAの成績ページでは「牡5」と書かれている。今の数え方では4歳だ。同じ年のマイルCSを勝ったアグネスデジタルは「牡4」で、今の数え方では3歳になる。2000年のマイルCSの出走条件は「4歳以上」だが、今の言い方なら3歳以上のレースで、3歳の馬が勝ったことになる。
レース名にも気をつけたい。2000年までの「朝日杯3歳ステークス」「阪神3歳牝馬ステークス」は、今の数え方では2歳のレースだ。
競馬TIMESのジャパンカップ、有馬記念、マイルCSの歴代の勝ち馬の表は、2000年までの性齢を今の数え方に直して載せている。
競走馬は何歳から走れる?平地は2歳、障害は3歳
JRAの競馬施行規程では、平地競走に出られるのは2歳以上、障害競走に出られるのは3歳以上の馬だ(第83条1項・2項)。年齢のほかに、生まれた日からの日数にも決まりがある。
| 段階 | 年齢 | 中身 |
|---|---|---|
| 競走馬登録 | 1歳の9月1日から | 1歳以下の馬は登録できない。9月1日以降に登録を受ける1歳の馬は除く |
| 平地競走 | 2歳から | 2歳の馬は、生まれた日から2年たたないと出られない |
| 新馬(メイクデビュー) | 2歳の6月頃から | 新馬戦(デビュー戦)が始まる |
| 障害競走 | 3歳から | 3歳の馬は、生まれた日から3年たたないと出られない |
年齢は1月1日にそろって上がるので、2歳になった年でも、生まれてから2年たっていない馬は平地競走に出られない。たとえば2024年5月に生まれた馬は、2026年1月1日に2歳になるが、2026年5月に生まれてから2年がたつまでは平地競走に出られない。障害競走の3歳も同じ考え方だ。
年齢によって、平地競走で走れる距離の下限も違う。2歳の馬は800m以上、3歳以上の馬は1,000m以上だ(第70条)。
第83条が出走できる年齢として決めているのは「2歳以上」「3歳以上」という下の線だけで、施行規程には出走できる年齢の上限の定めがない。競馬TIMESが数えた2024年1月〜2026年10月25日のJRA平地重賞では、10歳の馬も7回出走している。年齢別の成績は「競走馬のピークは何歳?」でまとめている。
競走馬登録は、第21条で、1歳以下の馬は登録を拒否すると決まっている。ただし、9月1日以降に登録を受けようとする1歳の馬は除かれるため、登録できるのは1歳の9月1日からだ。新馬戦・未勝利戦の仕組みや、1年の中でレースの年齢の分け方がどう変わるかは「競馬のクラス分け」で解説している。
南半球産の馬の年齢|日本では北半球産と同じ1月1日から
南半球で生まれた馬も、日本では北半球産の馬と同じく、生まれた年の1月1日から年齢を数える。施行規程の第83条3項に南半球産の例外はなく、JRAの海外競馬の案内でも、日本の年齢の起算日は北半球産・南半球産とも「生まれた年の1月1日」だ。
そのため、南半球で7月〜12月に生まれた馬は、生まれてから半年ほどのうちに最初の1月1日を迎えて1歳になる。施行規程の第73条では、南半球で7月1日から12月31日までに生まれた馬が平地競走(ハンデキャップ競走を除く)に出るとき、負担重量を減らすと定めている。減る重さは「競馬の斤量」に表でまとめている。
海外では数え方が違うところもある。JRAの案内では、オーストラリアや香港など、南半球産の馬が主体の競馬を行う国・地域では、年齢の起算日が日本と違い、生まれた年の7月1日、8月1日または9月1日になる場合がある。JRAが馬券を発売する海外のレースの出馬表は、原則として主催者が発表する年齢を使う。ただし、8月〜12月のオーストラリアのレースでは、主催者の発表にかかわらず、北半球産の馬の年齢を生まれた年の1月1日から数える。
まとめ
競走馬の年齢は、生まれた年を0歳とし、生まれた年の1月1日から数える。誕生日に関係なく、毎年1月1日にそろって1つ上がる。2001年から、国際化の一環として数え年から満年齢の表記に変わったため、2000年までの記録の年齢は今より1つ多い。日本ダービーは「4歳」から「3歳」に、ジャパンカップや有馬記念は「4歳以上」から「3歳以上」になり、朝日杯と阪神JFは名前も変わった。平地競走は2歳から、障害競走は3歳から出られる。出てくる競馬の言葉は「競馬用語集」でも確かめられる。
よくある質問
- 競走馬の年齢はどう数える?
- 生まれた年を0歳とし、生まれた年の1月1日から数える。誕生日に関係なく、同じ年に生まれた馬は毎年1月1日にそろって1つ上がる。
- 2001年に馬齢の表記はどう変わった?
- 2001年(JRAの競馬用語辞典の書き方では2001年度)から、国際化の一環として、数え年から満年齢の表記に変わった。2000年までの年齢は今より1つ多く、日本ダービーの出走条件は2000年の「サラ系4歳」が2001年は「サラ系3歳」になった。
- 昔のレースの記録の年齢はどう読む?
- 2000年までのJRAの記録の年齢から1を引くと、今の数え方になる。2000年のジャパンカップを勝ったテイエムオペラオーは、JRAの成績では「牡5」だが、今の数え方では4歳だ。
- 競走馬は何歳からレースに出られる?
- 平地競走は2歳から、障害競走は3歳から出られ、新馬(メイクデビュー)は2歳の6月頃から始まる(2026年11月時点)。2歳の馬は生まれた日から2年、障害に出る3歳の馬は生まれた日から3年たたないと出られない。
- 南半球で生まれた馬の年齢は?
- 日本では、北半球産の馬と同じく、生まれた年の1月1日から数える(2026年11月時点)。南半球で7月1日〜12月31日に生まれた馬は、平地競走(ハンデキャップ競走を除く)に出るとき負担重量が減る。






