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競馬の距離区分|短距離・マイル・中距離・長距離は何mから?距離別GⅠ

競馬の距離区分|短距離・マイル・中距離・長距離は何mから?距離別GⅠ

この記事の要点

  • JRAの競馬用語辞典に「短距離は何mから何mまで」という定義はない。用語辞典は、スプリンター(ふつう1600m未満)、マイラー(1600m前後)、ミドルディスタンスホース(2000m前後)、ステイヤー(ふつう2400m以上)を目安として説明している
  • 境目がはっきり決まっているのは、IFHAとJRAのレーティングで使う距離区分「SMILE」。S 1000〜1300m、M 1301〜1899m、I 1900〜2100m、L 2101〜2700m、E 2701m以上で、カナダ・アメリカだけはSが1599mまで、Mが1600mから
  • JRAの平地のGⅠ24レースをSMILEで分けると、S2・M9・I5・L6・E2。1400mのGⅠはなく、ダートの2レースはどちらもM
  • JRA賞の短い距離の部門は、1993〜2022年度の「最優秀短距離馬」から、2023年度に「最優秀スプリンター」と「最優秀マイラー」の2つになった
目次
  1. JRAの用語辞典に「短距離」の定義はない|4つのタイプの目安
  2. 境目が決まっているのはSMILE|レーティングの距離区分
  3. レーティングに付く記号の読み方
  4. JRAのGⅠ24レースを距離区分で分けると
  5. JRA賞の短距離部門の移り変わり
  6. まとめ

競馬の「短距離」「マイル」「中距離」「長距離」を何mから何mまでとする定義は、JRAの競馬用語辞典にはない。境目がはっきり決まっているのは、IFHA(国際競馬統括機関連盟)とJRAがレーティングで使う距離区分「SMILE(スマイル)」で、S(スプリント)は1000〜1300m、M(マイル)は1301〜1899m、I(インターミディエイト)は1900〜2100m、L(ロング)は2101〜2700m、E(エクステンデッド)は2701m以上だ。本記事では、JRAの競馬用語辞典の言い方とSMILEの違い、レーティングに付く記号の読み方、JRAのGⅠ24レースを距離区分で分けた一覧、JRA賞の短距離部門の移り変わりを順にまとめる。内容はいずれも2026年11月時点のものだ。

JRAの用語辞典に「短距離」の定義はない|4つのタイプの目安

JRAの競馬用語辞典には、「短距離」「中距離」「長距離」という見出しの言葉はなく、「マイル」だけの見出しもない。距離について説明しているのは、馬のタイプを表す次の4つの言葉だ。

タイプ JRAの用語辞典の説明(要旨) 目安の距離
スプリンター スピードが持ち味で、短距離のレースが得意な馬 ふつう1600m未満
マイラー 1マイル(1600m)前後の距離のレースが得意な馬 1600m前後
ミドルディスタンスホース 中距離のレースが得意な馬。距離の融通は、マイラー・ステイヤーよりきく 2000m前後
ステイヤー スタミナが豊富で、長距離のレースが得意な馬 ふつう2400m以上

どれも「ふつう〜」「〜前後」という目安で、何mから何mまでと区切ったものではない。「中距離(2000m前後)」という言い方も、ミドルディスタンスホースの説明の中に出てくるだけだ。1600m未満のスプリンターと1600m前後のマイラーの間、2000m前後のミドルディスタンスホースと2400m以上のステイヤーの間にも、mで引いた線はない。

境目が決まっているのはSMILE|レーティングの距離区分

mで境目がはっきり決まっているのが、レーティングの距離区分だ。IFHAとJRAのレーティングでは、レースの距離を次の5つに分ける。英語の頭文字の記号を並べて「SMILE(スマイル)」と呼び、JRAの用語辞典にもこの通称が載っている。

記号 英語 距離 IFHAの表記(ハロン)
S Sprint(スプリント) 1000m〜1300m 5f〜6.5f
M Mile(マイル) 1301m〜1899m 6.51f〜9.49f
I Intermediate(インターミディエイト) 1900m〜2100m 9.5f〜10.5f
L Long(ロング) 2101m〜2700m 10.51f〜13.5f
E Extended(エクステンデッド) 2701m以上 13.51f以上

※カナダ・アメリカのレースは、Sが1000m〜1599m(5f〜7.99f)、Mが1600m〜1899m(8f〜9.49f)。I・L・Eは同じ

JRAのハンデキャッパーと地方競馬全国協会(NAR)のレーティング担当者などの協議で決める「JPNサラブレッドランキング」も、この5つの区分を使っている。

JRAの用語の目安とSMILEのずれ|1400mはどっち?

JRAの用語辞典の目安とSMILEの区分を、主な距離で並べると次のようになる。

距離 用語辞典の目安で当てはまるタイプ SMILEの区分
1200m スプリンター(ふつう1600m未満) S
1400m スプリンター(ふつう1600m未満) M
1600m マイラー(1600m前後) M
2000m ミドルディスタンスホース(2000m前後) I
2400m ステイヤー(ふつう2400m以上) L
3000m ステイヤー(ふつう2400m以上) E

いちばん食い違うのは1400mだ。JRAの用語辞典の目安ではスプリンターの範囲(1600m未満)に入るが、SMILEでは1301mからがMなので、マイルの区分になる。2400mは、用語辞典ではステイヤーの目安(2400m以上)に入り、SMILEではL(ロング)になる。SMILEは、2701m以上をさらにE(エクステンデッド)として分けている。

用語辞典の4つの言葉は、馬がどの距離を得意とするかの目安だ。SMILEは、レーティングでレースの距離を分ける記号で、境目が1mの単位まで決まっている。「短距離」「マイル」と言うときにどちらの意味で使っているかで、1400mの扱いが変わる。

レーティングに付く記号の読み方

レーティングは、競走馬がそれぞれのレースで見せたパフォーマンスを、着差・負担重量などをもとに、国際的に統一された基準で数値にしたものだ。単位はポンドで、日本では重賞を含むすべての平地のオープン競走で発表されている。JRAの用語辞典は、レーティングを「SMILE」と呼ばれる距離区分の記号とセットのものとして説明している。

IFHAが出す「LONGINES World's Best Racehorse Rankings」の表では、レーティングの数字の横に、距離区分の記号(Cat)と馬場の記号(Surface)が並ぶ。馬場の記号は、Tが芝(Turf)、Dがダート(Dirt)、Aがオールウェザー(Artificial)だ。2026年1月1日〜10月4日のレースを対象にした号から、日本調教馬の例を挙げる。

馬名 レーティング 距離区分(Cat) 馬場(Surface)
フォーエバーヤング 123 M D
メイショウタバル 123 L T
マスカレードボール 122 I T

たとえばマスカレードボールの「122・I・T」は、レーティングが122、距離区分がI(1900〜2100m)、馬場がT(芝)という並びで、2026年1月1日〜10月4日のレースでの評価だ。IFHAは、年間のランキングで、距離区分(スプリント・マイルなど)、馬場(芝、ダート・オールウェザー)、牝馬の部門ごとにチャンピオンを決める、としている。

JRAのJPNサラブレッドランキングも、距離区分ごとのトップを示す。区分のトップにあたるレーティングは、その馬の最高値でなくても載せて、斜体で表す決まりだ。2025年度の3歳・芝では、マスカレードボールがジャパンカップ2着の128でトップだったが、天皇賞(秋)を勝ったときの122も、距離区分「I」のトップとして示された。

JRAのGⅠ24レースを距離区分で分けると

JRAの平地のGⅠ(2026年は24レース)を、SMILEの距離区分で分けると次のようになる。数はS2・M9・I5・L6・E2で、M(マイル)が最も多い。

区分 数 GⅠ(競馬場・距離)
S(1000〜1300m) 2 高松宮記念(中京・芝1200m)、スプリンターズステークス(中山・芝1200m)
M(1301〜1899m) 9 桜花賞(阪神・芝1600m)、NHKマイルカップ(東京・芝1600m)、ヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)、安田記念(東京・芝1600m)、マイルチャンピオンシップ(京都・芝1600m)、阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)、朝日杯フューチュリティステークス(阪神・芝1600m)、フェブラリーステークス(東京・ダート1600m)、チャンピオンズカップ(中京・ダート1800m)
I(1900〜2100m) 5 大阪杯(阪神・芝2000m)、皐月賞(中山・芝2000m)、秋華賞(京都・芝2000m)、天皇賞(秋)(東京・芝2000m)、ホープフルステークス(中山・芝2000m)
L(2101〜2700m) 6 宝塚記念(阪神・芝2200m)、エリザベス女王杯(京都・芝2200m)、優駿牝馬(オークス)(東京・芝2400m)、東京優駿(日本ダービー)(東京・芝2400m)、ジャパンカップ(東京・芝2400m)、有馬記念(中山・芝2500m)
E(2701m以上) 2 菊花賞(京都・芝3000m)、天皇賞(春)(京都・芝3200m)

芝のMの7レースは、すべて1600mだ。Mに入る残りの2レースは、JRAのダートのGⅠの2つで、フェブラリーステークスが1600m、チャンピオンズカップが1800mになる。Iの5レースはすべて芝2000mで、Lは芝2200m・2400m・2500m、Eは菊花賞(芝3000m)と天皇賞(春)(芝3200m)の2つになる。

1400mのGⅠはない。JRAの用語辞典でスプリンターの目安にあたる1600m未満のGⅠは、Sの芝1200mの2つだけだ。

年齢の区分で見ると、2歳のGⅠ3レースはM2・I1、3歳のGⅠ7レースはM2・I2・L2・E1、3歳以上・4歳以上のGⅠ14レースはS2・M5・I2・L4・E1になる。Sの2レースはどちらも3歳以上・4歳以上のレースで、2歳・3歳のGⅠにSはない。各GⅠの時期と1着賞金は「JRAのGⅠ一覧」にまとめている。

JRA賞の短距離部門の移り変わり

年度ごとの最優秀馬を表彰するJRA賞では、短い距離の部門の名前が次のように変わってきた。

年度 部門
1987〜1992年度 最優秀スプリンター
1993〜2022年度 最優秀短距離馬
2023年度〜 最優秀スプリンター、最優秀マイラー

2025年度は、最優秀スプリンターにサトノレーヴ(主な勝ち鞍は高松宮記念)、最優秀マイラーにジャンタルマンタル(主な勝ち鞍は安田記念・マイルチャンピオンシップ)が選ばれた。記者投票では、サトノレーヴが248票のうち198票、ジャンタルマンタルが248票すべてを集めた。

まとめ

JRAの競馬用語辞典には、短距離・マイル・中距離・長距離を何mで区切る定義はない。JRAの用語辞典は、スプリンター(ふつう1600m未満)、マイラー(1600m前後)、ミドルディスタンスホース(2000m前後)、ステイヤー(ふつう2400m以上)を目安として説明している。数字で区切るなら、IFHAとJRAのレーティングで使うSMILEで、Sが1000〜1300m、Mが1301〜1899m、Iが1900〜2100m、Lが2101〜2700m、Eが2701m以上だ。この区分でJRAのGⅠ24レースを分けると、S2・M9・I5・L6・E2になる。1400mは、用語辞典の目安ではスプリンターの範囲に入るが、SMILEではMだ。出てくる競馬の言葉は「競馬用語集」でも確かめられる。

よくある質問

競馬の短距離は何mから何mまで?
JRAの競馬用語辞典に「短距離」の見出しはなく、短距離が得意なスプリンターを、ふつう1600m未満の距離に強い馬と説明している。IFHAとJRAのレーティングの距離区分(SMILE)では、S(スプリント)が1000〜1300mだ。
SMILE(スマイル)とは?
IFHAとJRAのレーティングで使う距離区分の通称。S(1000〜1300m)、M(1301〜1899m)、I(1900〜2100m)、L(2101〜2700m)、E(2701m以上)の5つで、カナダ・アメリカだけはSが1599mまで、Mが1600mからになる。
1400mは短距離?マイル?
JRAの用語辞典の目安ではスプリンターの範囲(1600m未満)に入るが、SMILEでは1301mからがMなので、マイルの区分になる。JRAの平地のGⅠに1400mのレースはない。
中距離と長距離は何m?
JRAの用語辞典では、中距離が得意なミドルディスタンスホースを2000m前後、長距離が得意なステイヤーをふつう2400m以上としている。SMILEでは、Iが1900〜2100m、Lが2101〜2700m、Eが2701m以上だ。
JRAのGⅠで一番多い距離区分は?
M(マイル)の9レースで、芝1600mの7レースと、ダートのフェブラリーステークス(1600m)・チャンピオンズカップ(1800m)が入る。24レースをSMILEで分けると、S2・M9・I5・L6・E2になる。
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