馬券の買い方・入門

内枠と外枠どっちが有利?重賞の枠順別成績|8枠は不利?東京・中山

内枠と外枠どっちが有利?重賞の枠順別成績|8枠は不利?東京・中山

この記事の要点

  • 2024年1月〜2026年10月25日のJRA平地重賞364レースでは、枠番ごとの複勝率は18.3〜21.8%で、枠ごとの差は小さかった
  • 1〜2枠の複勝率は19.6%(出走1,153頭)、7〜8枠は19.1%(出走1,610頭)。8枠は勝ち数60で最多だが、出走も812頭で最多
  • 芝の競馬場別では、東京(69レース)の1〜2枠の複勝率14.0%がいちばん目立って低かった。中山・阪神・中京は7〜8枠が低かったが、数は28〜69レースと少ない
  • 馬番別では13番以降の複勝率が17.7%と低いが、頭数から計算した目安も18.3%で、差は0.6ポイント。9〜12番の低さは頭数だけでは説明しきれない
目次
  1. 集計の範囲と数え方
  2. 枠番別の成績:全体では差が小さい(364レース)
  3. 芝・ダートの枠番別成績
  4. 芝の距離別:枠の順に並ぶ形にはならない
  5. 良馬場と道悪の枠番別成績
  6. GⅠの枠番別成績(63レース)
  7. 馬番別の成績:13番以降の低さは頭数でほぼ説明がつく
  8. 芝の競馬場別:1〜2枠と7〜8枠の複勝率
  9. 馬券での見方
  10. まとめ

2024年1月〜2026年10月25日のJRAの平地重賞364レースで見ると、内枠と外枠の差は小さい。枠番ごとの複勝率は18〜22%(18.3〜21.8%)に収まり、1〜2枠と7〜8枠の差は0.5ポイントだった。芝を競馬場別に分けると、東京の1〜2枠の複勝率が14.0%と低かったのがいちばん目立つが、レース数が少なく、有利・不利と言えるほどの差ではない。本記事では、この364レースの全着順を編集部で数え直し、枠番別・馬番別の成績を、芝・ダート、芝の距離、馬場、GⅠ、芝の競馬場別に並べる。数字は重賞だけのもので、JRAの全レースの成績ではない。

集計の範囲と数え方

集計したのは、2024年1月6日〜2026年10月25日に行われたJRAの平地重賞364レース(GⅠ 63・GⅡ 108・GⅢ 193)だ。障害の重賞は入れていない。364レースのうち芝が323、ダートが41ある。

出走取消・競走除外の馬は数えない。競走中止の馬は出走に数え、3着以内には入らない扱いにした。1着同着が1レースあり、2頭とも1着に数えている。2着同着も3レース(ジャパンC 2024・関屋記念 2025・安田記念 2026)あり、連対は2頭とも数えた。

364レースの出走頭数の内訳は次のとおり。16頭立てが95レース、18頭立てが75レースで、16頭立て以上が192レースと半分を超える。

出走頭数 7頭 8頭 9頭 10頭 11頭 12頭 13頭 14頭 15頭 16頭 17頭 18頭
レース数 3 3 7 16 17 23 18 45 40 95 22 75

枠ごとの出走の数は同じではない。この期間の出走は1枠が556頭、8枠が812頭で、外の枠ほど多い。勝ち数や3着以内の数をそのまま比べると、出走の多い外の枠が多く見えてしまうので、本記事では勝率・連対率・複勝率の「率」で比べる。

枠番別の成績:全体では差が小さい(364レース)

364レースの枠番別の成績は次のとおり。「目安」は、全部の馬が同じ確率で3着以内に入るとしたときの複勝率だ(頭数の多いレースほど低くなる)。

枠 出走 1着 勝率 連対率 複勝率 目安
1枠 556 43 7.7% 14.7% 20.9% 19.8%
2枠 597 37 6.2% 11.6% 18.4% 19.8%
3枠 636 29 4.6% 13.7% 20.9% 19.9%
4枠 660 51 7.7% 13.6% 21.8% 20.0%
5枠 683 49 7.2% 13.9% 21.4% 20.2%
6枠 697 46 6.6% 13.5% 19.5% 20.4%
7枠 798 50 6.3% 12.5% 19.8% 20.2%
8枠 812 60 7.4% 14.0% 18.3% 20.2%

※2024年1月6日〜2026年10月25日のJRA平地重賞364レース。全レースではない。出走取消・競走除外は除き、競走中止は出走に含む

複勝率が最も高いのは4枠の21.8%、最も低いのは8枠の18.3%で、差は3.5ポイントだった。1〜2枠を合わせると複勝率19.6%(出走1,153頭・3着以内226頭)、7〜8枠を合わせると19.1%(出走1,610頭・3着以内307頭)で、内と外の差はほとんどない。3〜6枠は20.9%(出走2,676頭・3着以内559頭)だった。

勝率は3枠だけが4.6%と低いが、連対率・複勝率は13.7%・20.9%で、ほかの枠と変わらない。前後の枠とつながらない並びで、3枠に理由があるとは考えにくい。8枠は勝ち数が60で最も多いが、出走も812頭で最も多く、勝率では7.4%と1枠・4枠の7.7%に次ぐ。

芝・ダートの枠番別成績

芝(323レース)

枠 出走 1着 勝率 連対率 複勝率
1枠 492 33 6.7% 14.4% 20.1%
2枠 526 35 6.7% 12.2% 18.6%
3枠 560 26 4.6% 14.1% 21.6%
4枠 581 45 7.7% 13.4% 21.3%
5枠 602 45 7.5% 13.8% 21.6%
6枠 615 40 6.5% 13.8% 19.7%
7枠 716 45 6.3% 12.6% 20.1%
8枠 730 55 7.5% 13.6% 18.1%

重賞の9割近くが芝なので、芝の数字は全体とほとんど同じになる。複勝率は18.1〜21.6%で、1〜2枠は19.4%(出走1,018頭)、7〜8枠は19.1%(出走1,446頭)だった。

ダート(41レース)

枠 出走 1着 勝率 連対率 複勝率
1枠 64 10 15.6% 17.2% 26.6%
2枠 71 2 2.8% 7.0% 16.9%
3枠 76 3 3.9% 10.5% 15.8%
4枠 79 6 7.6% 15.2% 25.3%
5枠 81 4 4.9% 14.8% 19.8%
6枠 82 6 7.3% 11.0% 18.3%
7枠 82 5 6.1% 12.2% 17.1%
8枠 82 5 6.1% 18.3% 20.7%

ダートの重賞は41レースしかなく、1つの枠の出走は64〜82頭だ。1枠の勝率15.6%は10勝、隣の2枠の2.8%は2勝で、数頭の違いで率が大きく動く。この表から「ダートは1枠が有利」とは言えない。

芝の距離別:枠の順に並ぶ形にはならない

芝の323レースを距離で4つに分けた複勝率は次のとおり。

枠 1,400m以下(65レース) 1,500〜1,800m(130レース) 1,900〜2,200m(86レース) 2,300m以上(42レース)
1枠 20.0% 22.8% 19.5% 13.1%
2枠 16.8% 24.0% 14.5% 14.5%
3枠 28.1% 16.7% 24.3% 20.3%
4枠 12.7% 22.8% 25.3% 23.4%
5枠 19.4% 20.2% 20.9% 31.2%
6枠 14.2% 23.8% 21.4% 12.5%
7枠 20.3% 21.2% 18.4% 20.0%
8枠 16.7% 17.1% 19.0% 21.2%

※1つの枠の出走は、1,400m以下で115〜162頭、1,500〜1,800mで193〜280頭、1,900〜2,200mで123〜189頭、2,300m以上で61〜100頭

1,400m以下の3枠28.1%と4枠12.7%、2,300m以上の5枠31.2%と6枠12.5%のように、隣り合う枠で15ポイント以上違う区分がある。距離で分けても、枠の順に並ぶ形にはならなかった。

良馬場と道悪の枠番別成績

芝・ダートを合わせて、良馬場の290レースと、稍重・重・不良の74レース(稍重53・重16・不良5)に分けた。

枠 良 出走 良 勝率 良 複勝率 道悪 出走 道悪 勝率 道悪 複勝率
1枠 449 8.0% 20.7% 107 6.5% 21.5%
2枠 480 6.5% 17.5% 117 5.1% 22.2%
3枠 512 5.1% 20.5% 124 2.4% 22.6%
4枠 528 6.8% 20.8% 132 11.4% 25.8%
5枠 545 7.0% 21.8% 138 8.0% 19.6%
6枠 557 6.3% 19.0% 140 7.9% 21.4%
7枠 641 6.4% 19.8% 157 5.7% 19.7%
8枠 653 7.4% 19.3% 159 7.5% 14.5%

良馬場の複勝率は17.5〜21.8%で、全体と同じく差が小さい。道悪では8枠が14.5%(出走159頭・3着以内23頭)と最も低く、次に低い5枠の19.6%を5.1ポイント下回った。ただ道悪は74レースしかなく、隣の7枠は19.7%とほかの枠並みだ。道悪で外枠が不利と言えるだけの数はない。

GⅠの枠番別成績(63レース)

枠 出走 1着 勝率 連対率 複勝率 目安
1枠 113 4 3.5% 10.6% 15.0% 17.7%
2枠 122 4 3.3% 5.7% 9.0% 17.9%
3枠 124 5 4.0% 12.1% 21.0% 18.0%
4枠 126 9 7.1% 12.7% 19.0% 18.0%
5枠 126 11 8.7% 14.3% 20.6% 18.0%
6枠 126 11 8.7% 16.7% 22.2% 18.0%
7枠 159 9 5.7% 12.6% 20.1% 17.8%
8枠 161 10 6.2% 11.8% 15.5% 17.8%

※2024年1月6日〜2026年10月25日のJRA平地GⅠ63レース(芝・ダートを含む)

GⅠは頭数の多いレースが多く、目安は17.9%と重賞全体(約20.1%)より低い。その目安と比べると、7〜8枠の複勝率は17.8%(出走320頭)でちょうど目安どおり、3〜6枠は20.7%(出走502頭)で目安より高く、1〜2枠は11.9%(出走235頭・3着以内28頭)で目安(17.8%)を5.9ポイント下回った。2枠は3着以内が122頭中11頭だった。重賞全体では1〜2枠と7〜8枠に差がなかったので、GⅠだけで内枠が不利になる理由があるかは、この数字からは分からない。63レースでは言い切れるほどの差ではない。

馬番別の成績:13番以降の低さは頭数でほぼ説明がつく

枠番ではなく馬番で、4頭ずつに分けた成績が次の表だ。「目安」は枠番の表と同じく、全部の馬が同じ確率で3着以内に入るとしたときの複勝率になる。

馬番 出走 1着 勝率 連対率 複勝率 目安
1〜4番 1,445 107 7.4% 14.6% 21.5% 20.8%
5〜8番 1,447 92 6.4% 13.4% 21.8% 20.8%
9〜12番 1,361 92 6.8% 12.9% 18.9% 20.0%
13番以降 1,186 74 6.2% 12.6% 17.7% 18.3%

※2024年1月6日〜2026年10月25日のJRA平地重賞364レース。全レースではない

複勝率は1〜8番が21%台、9〜12番が18.9%、13番以降が17.7%で、外の馬番ほど低い。ただ、13番以降の馬番は13頭立て以上のレースにしかいない。頭数が多いレースほど1頭あたりの複勝率は下がるので、13番以降の目安は18.3%と、もともと低い。実際の17.7%との差は0.6ポイントで、13番以降の低さはほぼ頭数の違いで説明がつく。

9〜12番は事情が違う。目安は20.0%で、1〜8番の20.8%との差は0.8ポイントしかないのに、実際の複勝率は18.9%と、1〜8番(21.6%)より約2.7ポイント低い。この差は頭数だけでは説明しきれない。芝の323レースに絞っても、1〜4番21.4%、5〜8番22.1%、9〜12番18.5%、13番以降17.8%と、並びは同じだった。

芝の競馬場別:1〜2枠と7〜8枠の複勝率

芝の重賞が20レース以上あった5つの競馬場で、1〜2枠・3〜6枠・7〜8枠の複勝率を比べた。

競馬場 レース 1〜2枠(出走・3着以内・複勝率) 3〜6枠(同) 7〜8枠(同)
東京 69 215・30・14.0% 500・104・20.8% 313・73・23.3%
中山 65 204・46・22.5% 485・103・21.2% 272・46・16.9%
京都 60 197・37・18.8% 433・84・19.4% 283・59・20.8%
阪神 42 128・27・21.1% 297・70・23.6% 186・29・15.6%
中京 28 93・18・19.4% 207・46・22.2% 137・20・14.6%

※2024年1月6日〜2026年10月25日のJRA芝の重賞。新潟(15レース)・小倉(12)・札幌(12)・福島(11)・函館(9)は20レースに満たないので載せていない

いちばん目立つのは東京の1〜2枠だ。複勝率14.0%は3〜6枠の20.8%、7〜8枠の23.3%より低く、勝率も3.7%(215頭中8勝)と、7〜8枠の8.6%(313頭中27勝)の半分以下だった。東京競馬場のコースや施設は東京競馬場ガイドにまとめている。

中山・阪神・中京は、7〜8枠の複勝率がそれぞれ16.9%・15.6%・14.6%と低かった。1〜2枠が特に高いわけではなく、阪神・中京は1〜2枠より3〜6枠のほうが高い。中山競馬場のコースは中山競馬場ガイドで解説している。京都は1〜2枠18.8%、7〜8枠20.8%で、はっきりした差はなかった。

ただ、各競馬場のレース数は28〜69で、1つの区分の3着以内は18〜104頭しかない。5つの競馬場×3つの区分の15の数字を比べているので、どれかが高く・低く出るのは偶然でも起こる。距離別と同じく、ここから有利な枠を決めるのは難しい。

馬券での見方

重賞全体では、枠番ごとの複勝率の差は3.5ポイントで、1〜2枠と7〜8枠の差は0.5ポイントしかない。この期間の重賞を見る限り、「外枠だから消す」「内枠だから買う」と枠だけで決めるほどの差は出ていない。8枠も、複勝率は最も低いが2枠とほぼ同じで、勝率は8つの枠の中で3番目に高かった。

気にかけるとすれば、東京の芝の重賞の1〜2枠だ。芝の競馬場別の中ではいちばん目立って低かったが、69レースの数で、馬の力や人気を比べたあとに迷ったとき思い出す程度の材料と考えたい。GⅠの1〜2枠も複勝率11.9%と、目安より5.9ポイント低く、同じくらい低かった。こちらも63レースの数だ。

芝の距離別の表には隣り合う枠で15ポイント以上、ダートの表には10ポイント近く違う数字がある。区分が細かくなるほど1つの枠の出走は100頭以下まで減り、数頭の好走で率が大きく動く。こうした数字が、次の重賞でも同じになるとは考えにくい。

まとめ

2024年1月〜2026年10月25日のJRAの平地重賞364レースでは、枠番ごとの複勝率は18.3〜21.8%で、内枠と外枠の差は小さかった。7・8枠は出走が多いので勝ち数は多く見えるが、率で比べると他の枠と変わらない。馬番別で13番以降が低いのも、ほぼ頭数の多いレースにしかいないためだ。芝の競馬場別では東京の1〜2枠の低さが目立ち、中山・阪神・中京は7〜8枠が低かったが、どれも28〜69レースの数で、偶然の混ざる差にとどまる。

同じ時期の重賞を別の切り口で数えた記事: 1番人気の勝率は?、競走馬のピークは何歳?

よくある質問

競馬は内枠と外枠のどっちが有利?
2024年1月〜2026年10月25日のJRA平地重賞364レースでは、1〜2枠の複勝率が19.6%(出走1,153頭)、7〜8枠が19.1%(出走1,610頭)で、差はほとんどなかった。枠番ごとの複勝率も18.3〜21.8%に収まった。
8枠は不利?
2024年1月〜2026年10月25日のJRA平地重賞364レースでは、8枠の複勝率は18.3%(出走812頭)で8つの枠の中で最も低かったが、2枠の18.4%とほぼ同じだった。勝率は7.4%で、1枠・4枠の7.7%に次ぐ高さだった。
東京の芝の重賞は外枠が有利?
2024年1月〜2026年10月25日の東京の芝の重賞69レースでは、1〜2枠の複勝率が14.0%(出走215頭)と、3〜6枠の20.8%(出走500頭)、7〜8枠の23.3%(出走313頭)より低かった。目立つのは外枠の高さより1〜2枠の低さで、69レースの数なので有利・不利とまでは言い切れない。
中山の芝の重賞は内枠が有利?
2024年1月〜2026年10月25日の中山の芝の重賞65レースでは、1〜2枠の複勝率が22.5%(出走204頭)、3〜6枠が21.2%(出走485頭)、7〜8枠が16.9%(出走272頭)だった。内枠が特に高いのではなく7〜8枠が低かった形で、65レースの数なので内枠有利とは言い切れない。
GⅠでは内枠と外枠のどっちが有利?
2024年1月〜2026年10月25日のJRA平地GⅠ63レースでは、1〜2枠の複勝率が11.9%(出走235頭)、3〜6枠が20.7%(出走502頭)、7〜8枠が17.8%(出走320頭)だった。頭数から計算した目安(17.9%)と比べると、7〜8枠は目安どおりで、1〜2枠が目安より低かった。63レースの数なので、言い切れるほどの差ではない。
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