競馬のクラス分け一覧|新馬・未勝利から1〜3勝クラス、オープン、GⅠまで

この記事の要点
- 中央競馬のクラスは、下から新馬・未勝利、1勝クラス、2勝クラス、3勝クラス、オープン特別、リステッド、GⅢ・GⅡ・GⅠ
- クラスは馬の年齢と「収得賞金」で決まる。基本はひとつ勝つごとに上のクラスへ上がり、重賞の2着でも上がることがある
- 収得賞金が500万円以下なら1勝クラス、1000万円以下なら2勝クラス、1600万円以下なら3勝クラス、それを超えるとオープン(2026年10月時点)
- 一度上がったクラスから下がる「降級」は、2019年夏季競馬から廃止されている
中央競馬のレースは、下から新馬・未勝利、1勝クラス、2勝クラス、3勝クラス、オープン特別、リステッド、GⅢ、GⅡ、GⅠとクラスが分かれていて、馬の年齢と「収得賞金」の額で、どのクラスに出られるかが決まる。基本は、ひとつ勝つごとに上のクラスへ上がる仕組みだ。本記事では、クラスの全体図を表で示したうえで、新馬・未勝利、1〜3勝クラスと昇級の決まり、オープン・リステッド・重賞の格付け、2歳・3歳の扱いを順にまとめる。
競馬のクラスの全体図
中央競馬の平地競走のクラスを、上から並べると次のようになる。収得賞金の額と、1着になったときに収得賞金に足される額は、2026年10月時点のJRAの決まりだ。
| クラス | 区分 | 出走できる馬の目安 | 1着で収得賞金に足される額 |
|---|---|---|---|
| GⅠ | 重賞 | レースごとに出走条件が決まる | 本賞金の半額 |
| GⅡ | 重賞 | レースごとに出走条件が決まる | 本賞金の半額 |
| GⅢ | 重賞 | レースごとに出走条件が決まる | 本賞金の半額(2歳GⅢは1600万円) |
| リステッド(L) | オープン | 特に記載がなければすべての馬 | 1400万円(3歳は1200万円、2歳は800万円) |
| オープン特別 | オープン | 特に記載がなければすべての馬 | 1200万円(3歳は1000万円、2歳は600万円) |
| 3勝クラス | 条件戦 | 収得賞金1001万〜1600万円 | 900万円 |
| 2勝クラス | 条件戦 | 収得賞金501万〜1000万円 | 600万円 |
| 1勝クラス | 条件戦 | 収得賞金500万円以下 | 500万円 |
| 未勝利 | 新馬・未勝利 | 出走したことがあり、収得賞金のない馬(未出走の馬も出られる) | 400万円 |
| 新馬 | 新馬・未勝利 | 一度も出走したことのない馬 | 400万円 |
GⅠ・GⅡ・GⅢをまとめて「重賞」と呼ぶ。1勝・2勝・3勝クラスのレースは「条件レース」とも呼ばれる。重賞は2着でも、2着の本賞金の半額(2歳GⅢは600万円)が収得賞金に足される。
新馬・未勝利|デビューから最初の1勝まで
新馬戦はデビュー戦
新馬戦は、競走馬のデビュー戦だ。一度もレースに出たことのない馬だけが出走できる。2003年6月から、すでに出走したことのある馬は新馬戦に出られなくなり、初出走の馬だけのレースになった。2008年6月からは「メイクデビュー◯◯」(◯◯は競馬場名)という愛称で行われている。
新馬戦は、2歳の6月頃に始まり、3歳の2月頃まで行われる。
勝てなかった馬は未勝利戦へ
新馬戦を勝てば1勝クラスに進み、勝てなかった馬は未勝利戦に出る。未勝利戦は、出走したことがあって、まだ収得賞金のない馬が出られるレースだ。まだ出走したことのない馬も出られる。
3歳以上の未勝利馬には、出走の制限もある。中央競馬の平地競走で3回続けて8着以内に入れなかった場合、3回目のレースの翌日から2か月間は平地競走に出られない(2019年1月1日以降に出走したレースが対象)。
1〜3勝クラスと昇級の決まり
クラスを決めるのは「収得賞金」
1勝・2勝・3勝クラスのどこに出るかは、その馬の「収得賞金」で決まる。収得賞金は、レースでもらう本賞金そのものではない。1着(重賞は1着と2着)になったレースについて、クラスごとに決まった額を積み上げたものだ。
| クラス | 収得賞金の額(2026年10月時点) |
|---|---|
| 1勝クラス | 500万円以下 |
| 2勝クラス | 501万〜1000万円 |
| 3勝クラス | 1001万〜1600万円 |
| オープン | 1600万円超 |
勝つと収得賞金がどう増えるか
平地競走で、新馬戦から順に勝ち上がった場合の収得賞金は次のようになる。
| 勝ったレース | 足される額 | 収得賞金の合計 | 次に出るクラス |
|---|---|---|---|
| 新馬・未勝利 | 400万円 | 400万円 | 1勝クラス |
| 1勝クラス | 500万円 | 900万円 | 2勝クラス |
| 2勝クラス | 600万円 | 1500万円 | 3勝クラス |
| 3勝クラス | 900万円 | 2400万円 | オープン |
1勝クラスを勝てば900万円で2勝クラス、2勝クラスを勝てば1500万円で3勝クラスと、勝つたびに収得賞金が次のクラスの範囲に入る。4つ勝ってオープンに上がるのが、基本の道筋だ。
ただし、勝たなくても上がることがある。重賞で2着になると、2着の本賞金の半額が収得賞金に足されるため、それだけで上のクラスに上がる場合がある。また、下のクラスの馬が上のクラスのレースに出る「格上挑戦」もある。
降級はない(2019年夏季競馬から廃止)
以前は、上がったクラスから下のクラスに戻る「降級」の仕組みがあった。降級制度は2019年夏季競馬から廃止され、いまは一度上がったクラスから下がることはない。
同じタイミングで、クラスの呼び方も変わった。以前は収得賞金の上限の額をそのまま名前にしていて、たとえば「1600万円以下」がいまの「3勝クラス」にあたる。2020年までは新しい呼び方と古い呼び方を並べて書き、2021年からは新しい呼び方だけになっている。
オープン・リステッド・重賞
オープンは「すべての馬が出られる」クラス
3勝クラスを勝ち上がった馬は、オープン入りする。オープン競走は、特に記載がない限り、すべての馬が出走できるレースだ。一般にはオープン馬が出走するが、条件によっては下のクラスの馬が格上挑戦で出ることもある。
オープンの中にも格の違いがあり、下からオープン特別、リステッド、GⅢ、GⅡ、GⅠの順になる。
リステッドは重賞に次ぐ格
リステッド競走は、特別競走のうち、重賞に次ぐ重要な競走として格付けされたレースで、レース名の後ろに(L)と書かれる。格付けは日本グレード格付管理委員会が決める。勝ったときに収得賞金に足される額も、オープン特別より高い。
重賞はGⅢ・GⅡ・GⅠの3つ
重賞は、特別競走のうち、賞金、負担重量、歴史と伝統、競走内容などから特に重要とされるレースだ。重賞の位置づけをはっきりさせるため、1984年から「GRADE」の頭文字「G」を使ったグレード制が始まった。
| 格付け | 位置づけ |
|---|---|
| GⅠ | 年齢別・距離別の最優秀馬を選ぶ、競走体系上もっとも重要なレース |
| GⅡ | GⅠに次ぐ重要なレース |
| GⅢ | GⅠ・GⅡ以外の重賞 |
平地の重賞の格付けは、日本グレード格付管理委員会が決める。
GⅠとJpnⅠの違い
2007年、日本が国際的な格付けの区分で「パートⅠ」に昇格したのに伴い、平地競走では、国際的な格付けを持つ競走をGⅠ・GⅡ・GⅢ、持たない競走をJpnⅠ・JpnⅡ・JpnⅢと表記するようになった。地方競馬の重賞にも、JpnⅠ・JpnⅡ・JpnⅢと格付けされた競走がある。
なお、障害競走の重賞はJ・GⅠ、J・GⅡ、J・GⅢと表記する。
2歳・3歳のクラスの扱い
2歳戦は新馬とオープンから始まる
2歳戦の始めのうちは、新馬とオープンのレースしか組まれない。勝ち上がった馬が増えるにつれてクラスが細かく分かれていき、2歳の9月頃から1勝クラスのレースが加わる。
2歳戦では、収得賞金に足される額も3歳以上と違う。2歳のオープン特別は600万円、リステッドは800万円、GⅢは1着1600万円・2着600万円で、GⅠ・GⅡは本賞金の半額だ(2026年10月時点)。
6月を境に、3歳が古馬と一緒に走る
レースの年齢の分け方は、一年の中で変わる。一部の例外を除き、1月から6月上旬までは「3歳馬だけのレース」と「4歳以上のレース」の2本立てだ。それ以降は3歳馬も4歳以上の馬と一緒に走るようになり、「2歳馬だけのレース」と「3歳以上のレース」の2本立てになる。
2勝クラスのレースは、この「3歳以上」のレースから分かれていく。3歳馬は夏以降、年上の馬と同じクラスのレースで走ることになる。
3歳秋以降の未勝利馬
3歳(11月以降)と4歳以上の未出走馬・未勝利馬は、2023年度まで中山・東京・京都・阪神の平地競走に出られなかった。2024年度からこの制限がなくなり、全ての競馬場で出走できるようになっている(一部の競走条件を除く)。
まとめ
中央競馬のクラスは、新馬・未勝利、1勝・2勝・3勝クラス、オープン特別、リステッド、GⅢ・GⅡ・GⅠの順に上がっていく。どのクラスに出るかは馬の年齢と収得賞金で決まり、基本はひとつ勝つごとに上がる。収得賞金が1600万円を超えるとオープンで、降級は2019年夏季競馬から廃止されている。レースのクラスが分かったら、次は「馬券の種類」で買い方を押さえておきたい。
よくある質問
- 1勝クラスとは?
- 収得賞金が500万円以下の馬が出走できるクラス。新馬戦か未勝利戦を勝った馬が、まず進むクラスだ(2026年10月時点)。
- 何勝すればオープン馬になれる?
- 平地の一般的な勝ち上がり方なら、新馬・未勝利、1勝クラス、2勝クラス、3勝クラスと4つ勝てば、収得賞金が1600万円を超えてオープンに上がる。
- GⅠとJpnⅠの違いは?
- どちらも重賞の最上位の格付け。国際的な格付けを持つ競走をGⅠ、持たない競走をJpnⅠと表記する。2007年に日本がパートⅠ国に昇格したのに伴って分けられた。
- 勝てなくなったら下のクラスに戻る(降級する)?
- 戻らない。降級制度は2019年夏季競馬から廃止されていて、一度上がったクラスから下がることはない。
- リステッド競走とは?
- 重賞に次ぐ重要な競走として格付けされたオープンの特別競走で、(L)と表記される。オープン特別より格が上になる。





