楽しみな逸材が、2勝目を挙げた。
4月23日に京都競馬場で行われたあずさ賞(3歳500万下/芝外回り2400m)で、1番人気のディープインパクト産駒アドマイヤムーン(牡3)が、2番人気ヒシマサル(牡3)を押さえて勝利した。
勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。
目次
レース映像・動画
あずさ賞の映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果→重賞レース結果のページでご覧いただけます)
結果・着順
2017年 4月23日(日) 3回京都2日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【9R】 あずさ賞
3歳・500万下(馬齢) (混)(特指) 芝・外 2400m 7頭立
着 | 馬 | 馬名S | 性齢 | 人 |
---|---|---|---|---|
1 | 7 | アドマイヤロブソン | 牡3 | 1 |
2 | 3 | ヒシマサル | 牡3 | 3 |
3 | 6 | ブラックジェイド | 牡3 | 2 |
4 | 5 | フリーフリッカー | 牡3 | 5 |
5 | 2 | タガノシャルドネ | 牡3 | 6 |
6 | 4 | スズカホワイト | 牡3 | 4 |
7 | 1 | アップルパンチ | 牝3 | 7 |
LAP 12.9-11.5-11.0-12.0-11.8-12.3-12.7-12.9-12.4-12.6-11.7-11.6
通過 35.4-47.4-59.2-71.5
上り 73.9-61.2-48.3-35.9
平均 1F:12.12 / 3F:36.35
レース分析
3歳馬の2400m戦といえば、どうしてもスローペースになりがちだ。しかし、このレースのラップを見てみると……
12.9-11.5-11.0-12.0-11.8-12.3-12.7-12.9-12.4-12.6-11.7-11.6
ご覧の通り、道中一度も13秒台を刻んでいない。もちろん、ブラックジェイドが大逃げを打った影響だ。しかし、逃げ粘りを許さないために後続の各馬もある程度早い段階から追い上げていった。
前半2ハロン目からの「11.5-11.0-12.0-11.8」というラップの推移は、楽できる展開にならなかったことを意味している。
人気馬が順当に走ったのも、実力が問われる展開になったからこそ。勝ちタイム2分25秒4はなかなかに優秀なため、上位馬たちは注目してみるといいだろう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 アドマイヤロブソン
ヒシマサルとの追い比べを制して2勝目を挙げた。この馬の特性は全兄のアドマイヤダイオウを見れば分かりやすい。
アドマイヤダイオウはディープインパクト産駒ながら、上がりが36秒もかかるような馬場の競馬で勝ち上がってきた。要するに、単純な瞬発力勝負の競馬より、タフさが問われる展開が向いているということだ。
アドマイヤロブソンにしても同じような特性が見える。こういった展開になったとき、ややタフさの問われる馬場になったときは注意すべきだろう。
2着 ヒシマサル
ルーラーシップ産駒らしいズブズブの馬だ。よほど条件が合わない限り、追い比べで勝つのは難しい。勝ちきれないタイプのため、人気しても取りこぼしに常に注意した方がいいタイプだろう。
なお、半兄のムスカテールがそうであるように、芝ダート兼用馬のようだ。
3着 ブラックジェイド
前半、厳しいペースで飛ばした分が最後の最後で響いてしまった。3、4コーナーでペースを落として溜めたとはいえ、よく踏ん張ったほうだろう。全く切れないタイプなので、逃げ粘ってどこまで、という馬だ。人気のときより人気が落ちてきて、忘れた頃にズドン……というタイプだろう。