菊花賞2021の競馬予想分析!3つのデータから導く危険な人気馬

2021年10月24日、阪神競馬場で菊花賞(GⅠ/芝3000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。

馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。

人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。

「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。

果たして、人気が想定されるステラヴェローチェ、レッドジェネシス、オーソクレース、タイトルホルダー、アサマノイタズラらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。

今年は阪神開催のため、阪神大賞典のデータを参考にしていく。


目次

菊花賞の人気馬成績

過去10年のデータを見ると、1番人気は6勝、2着はなし、3着は2回。1倍台は4頭すべて勝っており、鉄板級だが、今年はかなり割れるだろう。

長距離だけに腰を抜かすような穴馬は出にくいが、伏兵人気の馬は結構絡みやすい。思い切って狙ってみるのがいいだろう。

ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。

予想参考データ① 阪神大賞典からわかること

阪神開催の菊花賞は実に42年ぶり。勝ったハシハーミットは京都大賞典2着から菊花賞というローテを歩み、その後屈腱炎で長期休養、そして道営へ移籍という波乱万丈な生き方をする。さすがにこれではデータはとりにくいので、阪神大賞典を参考にした。

阪神大賞典の勝ち馬は3コーナーから4コーナーにかけてポジションを押し上げていく馬が多い。直線に賭ける馬はほとんど話にならない。古馬でも最後の3ハロンが35秒台になるので、ロングスパート系が強さを見せるはずだ。

皐月賞で見せたステラヴェローチェのポジションの押し上げ方は阪神3000メートルでも合いそう。アサマノイタズラに同じことができるかどうか、そこが疑問。

予想参考データ② 皐月賞馬ダービー馬不在時のデータ

今年皐月賞馬やダービー馬も不在。このケースは2019年以来になったが、過去30年で見ると7回ある。ケースは大きく分けて2つ。1つは皐月賞やダービーで3着以上に入っていた馬。もう1つは皐月賞ダービー共に不参加だった馬。

最初の1つ目に該当するのがダービー2着のレオダーバン、エピファネイア、皐月賞3着のキタサンブラック。2つ目に該当するのがデルタブルース、オウケンブルースリ、ワールドプレミア。例外はマチカネフクキタルだが、当時菊花賞の重要なトライアルだった京都新聞杯、その前の神戸新聞杯共に勝っており、実力が伴っていた。

ちなみに2つ目に該当した3頭の特徴だが、夏の上がり馬であることや2400メートル以上の実績がある馬が当てはまる。

最初の1つ目に今年該当するのはステラヴェローチェとタイトルホルダーの2頭。2つ目に該当するのはディヴァインラヴ、エアサージュ、モンテディオ、ロードトゥフェイム。レッドジェネシスやアサマノイタズラはマチカネフクキタル的な例外には至らず、オーソクレースも距離的にどうか。

予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル

ステラヴェローチェやレッドジェネシスの前走は神戸新聞杯。不良馬場でテイエムタツマキが馬場なりに逃げるも、これでも速かったか先行馬はモンテディオ以外沈み、シャフリヤールもきつかった。勝ち馬と2着馬は馬場適性が大きかった。元々東京2400メートルとの相性が良く、馬場適性もあるステラヴェローチェには向くのは当然で、レッドジェネシスも同じ条件の京都新聞杯を勝っている。しかし、阪神3000メートルと全てが異なるため、アテにならないのが実情。それならばどこでも堅実に走る3着モンテディオの方を推したい。

アサマノイタズラやオーソクレース、タイトルホルダーの前走はセントライト記念。ワールドリバイバルが平均ペースで逃げたが、先行馬たちは内々を回るタイトルホルダーを包むだけ包んで一緒に沈んでいくような形になってしまう。外側に回して伸びてきたのがアサマノイタズラで、すべてがハマった感がある。うまく外に出せた馬たちが上位に、後手を踏んだタイトルホルダーは惨敗する。すべてがうまくいったアサマノイタズラよりも、何もできなかったタイトルホルダーをまだ上に見たい。ただ横山武史騎手が京都や阪神の特別レースでこれまで1勝もできておらず、さすがに不安。長距離実績も乏しい。その点、オーソクレースはルメール騎手が乗るので信頼度は大きい。

2021年の危険な人気馬は?

アサマノイタズラは人気になる見込みだが、セントライト記念があまりにもうまく行き過ぎ。長距離戦における騎手への信頼度も低め。あまり積極的に狙いたくはない。菊花賞の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。

また、タイトルホルダーは3つ目の消しデータに合致している。血統的には来ても不思議ではないが、騎手の経験がまだ足りないか。

反対にオーソクレースは危険なデータに一つも当てはまらない。前走は9カ月の休み明けで、馬券圏内に絡めた時点で十二分。ルメール騎手の信頼度は高く、去年のアリストテレスでの騎乗ぶりは見事。どの馬も全幅の信頼がおけないのであれば、この馬から狙うのがいい。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、オーソクレースと言えそうだ。

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