タイムフライヤーの勝因とルーカスの敗因は?ホープフルS2017の回顧

人気に応えてG1勝利、クラシックに向けて大きな一歩に。

2017年12月28日、中山競馬場でホープフルS(G1/芝 2000m)が行われ、1番人気に推されたタイムフライヤーが後方から伸びて見事優勝した。

2着にはジャンダルム、3着にはステイフーリッシュが入った。上位人気の一角、ルーカスは6着、フラットレーは13着に終わった。

なぜタイムフライヤーは勝てたのか、また大敗を喫したフラットレーはなぜこの着順となったのか?それぞれのポイントを見ていこう。


目次

結果・着順

2017年12月28日(木) 5回中山9日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第34回ホープフルS
2歳・オープン・G1(馬齢) (牡・牝)(国際)(指定) 芝 2000m 17頭立

馬名性齢
タイムフライヤー牡21
ジャンダルム牡24
ステイフーリッシュ牡28
サンリヴァル牡25
ナスノシンフォニー牝210
ルーカス牡22
マイハートビート牡211
ウォーターパルフェ牡212
ロードアクシス牡213
10シャフトオブライト牡217
11リュヌルージュ牝215
12シャルルマーニュ牡29
13フラットレー牡23
14ジュンヴァルロ牡27
15トーセンクリーガー牡214
16ワークアンドラブ牡216
トライン牡26

LAP 12.5-10.8-12.5-11.8-12.0-12.3-12.6-12.8-11.9-12.2
通過 35.8-47.6-59.6-71.9  上り 73.8-61.8-49.5-36.9  平均 1F:12.14 / 3F:36.42

払い戻し

単勝  7 \420
複勝  7 \160 / 15 \230 / 13 \490
枠連  4-8 \1130 (5)
馬連  07-15 \1440 (4)
ワイド 07-15 \570 (4)/ 07-13 \1400 (16)/ 13-15 \2840 (32)
馬単  07-15 \2960 (9)
3連複 07-13-15 \10920 (34/680)
3連単 07-15-13 \52380 (154/4080)

出走馬勝因、敗因、次走への展望

レースラップは以下の通りである。

12.5-10.8-12.5-11.8-12.0-12.3-12.6-12.8-11.9-12.2(59.6-61.8)

1着 タイムフライヤー

まずまずのスタートだったが、控えて中団後方にポジションを取った。ジャンダルムを見ながら進むことのできる位置である。4角でジャンダルムが動いたのを見て外から進出。

しかし、進出する中では大外を回さず、シャフトオブライト内の狭いスペースを強引に抉じ開けた。先に抜け出しを図っていたジャンダルム、内で粘ったサンリヴァルを交わして1着入線した。C. デムーロ騎手の手綱捌きが光った一戦だったのは間違いない。

前走はグレイルに惜敗したものの、クラシック戦に向けて大きな勝利となった。すでにワグネリアンやダノンプレミアムなど、クラシック有力候補が数頭名乗りをあげているが、この勝利はタイムフライヤーもその仲間入りを果たしたと考えて良いだろう。

春の走りに期待したい。

2着 ジャンダルム

外枠からスタートを決めて中団後ろからの競馬。前半後半のペースバランスをチェックすると59.6-61.8とハイペース。

前が前半飛ばしたせいか、3-4角のラップは12.6-12.8と緩んでいた。これを読んでか、3角入り口付近から武豊騎手のリードに従って進出を始める。直線ではさらに後方に位置していたタイムフライヤーとの叩き合いになるも、ゴール前で離されて2着入線。

最後の坂で甘くなったように感じられ、これを距離適不適にどう反映させるかが重要になってくる。

3着 ステイフーリッシュ

8番人気の1勝馬ながらゴール前でジャンダルムを捕らえるかという勢いで3着入線した。ジャンダルムに続いて勝ち馬より先に動き出したにも関わらず、直線での動き出しがいまいちで、タイムフライヤーに前に入られたのが痛かった。

最後脚を余してすごい勢いで突っ込んでくるも届かなかった。新馬戦にありがちなドスロー、3F勝負で勝ち上がってきたため、8番人気と評価は低めだったが、ステイゴールドの中山はやはり強かったか。

騎手、調教師のコメントを見ても分かる通り、今回の負けはキャリアの差か。2戦目でここまでできれば上出来。今後さらに期待したい。

4着 サンリヴァル

前で競馬をした馬の中では最も高い順位に留まった。後ろで道中運んだ馬が馬券内を占める中、サンリヴァルが4着に残ったことはこの馬の強さと評価して良いのではないか。

抜群のスタート、ジュンヴァルロが掛かったと思えば折り合いをつけて控えるレースセンス、ハイペースの前崩れながら4着に粘った強さ、次走もう一度注目したい一頭である。

5着 ナスノシンフォニー

大外枠で出遅れ、そしてゲートを出てから外へ流れた。それによって外を回るのではなく、中団の内からの競馬を選択した。

4角では先に馬券となった3頭に動かれたが、同じく外を回って進出し、直線で粘り強く伸びて5着入線。出遅れもあったがタイムフライヤーの仕掛けに付いて行けなかった機動性の無さが敗因か。

十分強さは示せた内容で、条件が合えば今後好走する可能性は大いにある。

6着 ルーカス

ジャンダルムの前でレース自体の流れには十分乗れていたように見える。M. デムーロ騎手の騎乗も悪いところは特に見当たらない。

追い切りでの一件もあったが、早いペースに対応できていたかも微妙なところ。あの騎乗で6着では現状力が及ばない、展開が向かなかったと考えるしかない。

M. デムーロ騎手もレース序盤のロスと馬の幼さに言及している。まだまだ馬が未完成、今後の成長に期待したい。ハイペースよりスローペースの方が向くのではないか。

13着 フラットレー

早いペースに対応できず追走で精一杯だったか。これまでの2戦が早くならなかったことも影響しているかも知れない。4角で反応なく13着に終わった。

晩成血統とされるハーツクライ産駒、ここから上昇できるか。

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