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キズナ(牡5)と武豊騎手に試練が訪れている。

4月5日に阪神競馬場で行われた産経大阪杯(GII/芝200m)に出走した彼らは、単勝1.4倍の圧倒的1番人気に支持された。秋に凱旋門賞への再挑戦を明言している日本のエースは、多くの期待を集めていた。

しかし、結果は連対を確保したものの、同じディープインパクト産駒のラキシス(牝5)に完敗。期待値が高かった分、落胆も大きく、武豊騎手は何度も首をひねった。すでに回顧で書いたように、この敗戦は期待値が高すぎただけであまり悲観視する内容ではなかった。

キズナと武豊騎手の敗北を悲観すべきではない理由とは?

もっとも、だからといって天皇賞春や宝塚記念で巻き返せるとは限らない。なぜなら、この2つのレースはキズナにとって、あまり条件のいいレースではないからだ。

ディープ産駒鬼門の長距離重賞

ディープインパクト産駒はマイルから2400mまで、幅広い距離で活躍している。しかし、天皇賞春のような長距離重賞はディープインパクト産駒にとって鬼門だ。

初年度産駒から数えて33頭が3000m以上の重賞に挑戦している。しかし、成績は(0−7−3−23)で勝ち馬はゼロだ。事実、キズナは昨年の天皇賞春で1番人気に支持されながら、4着に敗れている。

2着馬が7頭出ているため、“鬼門”を突破するのも時間の問題ではあるが、他の距離に比べて適正は低いのは確かだ。

荒れた阪神の馬場

宝塚記念は6月の下旬に行われる。梅雨の時期の阪神は馬場が荒れて重くなりがちだ。良馬場が得意なディープインパクト産駒にとって、歓迎できる馬場状態ではない。

実際、宝塚記念には7頭のディープインパクト産駒が挑戦したが、勝ち馬は1頭も出ていない。

真のスーパースターになれるか?

もっとも苦手な条件だからといって勝つ可能性がないわけではない。

少年ジャンプの世界では主人公が必ず逆境に直面する。そして試練を乗り越える姿に人々は心を揺さぶられる。多少適正がズレていたとしても、揺るぎない実力で他を圧倒する。それが、“真のスーパースター”だ。

キズナと武豊騎手は逆境に直面している。これからの2走は、キズナが真のスターホースか、並のスターホースなのかを測る、文字通りの“試金石”となる。

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