ヌーヴォレコルトがヴィクトリアマイルで危険視される理由とは?

目次

ヌーヴォレコルトの不安要素

ヌーヴォレコルトが勝ち切れない理由の一つに「器用さはあるが、絶対的な決め手がない」点が挙げられる。

キャリア10戦中7戦で上がり3位以内を記録しているが、1位は2回のみ。未勝利戦と、馬場が渋って特殊な環境で行われた中山記念だけだ。中山記念は上がり35秒6というように、時計がかかる馬場だったため、底力があるハーツクライ産駒に向いたと考えられる。

つまり、パンパンの良馬場で上がりを求められる勝負になった時、ヌーヴォレコルトはキレ負けしてしまうのだ。加えて1番人気に支持され、切れ味鋭い伏兵たちにマークされる立場になれば、さらに分が悪い。

秋華賞やエリザベス女王杯がまさにそうだった。秋華賞は“王道”の競馬をしたが。ディープインパクト産駒のショウナンパンドラの後塵を拝した。エリザベス女王杯は立ち回りのうまさを活かした絶妙な競馬をしたが、最後はディープインパクト産駒のラキシスに競り負けている。

能力は高いが終いが甘いため、(特に人気馬としてマークされると)勝ち切れない。

それがハーツクライ産駒であり、ヌーヴォレコルトという馬なのである。

ヴィクトリアマイルでは……

そう考えると、ヴィクトリアマイルで断然の人気に支持されるというシチュエーションは好ましくない。周囲にマークされて2、3着という状況は十分に考えられる。

一つ吉報があるとすれば、週末は天気が渋る可能性があることだろうか。

土曜日の降水確率は70%、日曜日も曇りとなると、馬場に影響が残る可能性は十分にある。中山記念やジャスタウェイの安田記念のように、底力を活かす競馬ができるかもしれない。そうなると、この馬の右に出る者はいない。

・基本的にハーツクライ産駒の1番人気は期待値が低い=取りこぼす可能性あり
・ただし、馬場が渋れば圧勝の可能性あり

ヌーヴォレコルトがハーツクライ産駒の特徴を体現する馬だとすれば、上記に当てはまる可能性は十分にありそうだ。

おすすめコラム

ディアデラマドレとディアデラノビア、悲願のGI制覇を目指す親子の物語
サトノラーゼンの血統・将来性は?京都新聞杯の覇者を徹底分析
クラリティスカイ、NHKマイルカップ制覇の背景にある3つの勝因とは?
サトノラーゼンとポルトドートウィユは日本ダービーで通用するのか?
グランシルクがNHKマイルカップで1番人気を裏切った“ワケ”とは?

おすすめの記事