遂に本格化!良血馬サトノアラジンの未来に期待する4つの理由

将来、GIを制すかもしれない素質馬を取り上げる“未来予想図”。第1回で取り上げたモーリスはダービー卿チャレンジトロフィー(GIII/芝1600m)を衝撃的な強さで制しました。

ああいう馬を取り上げていけると、コラムニスト冥利に尽きるというものです。

第2回となる今回は、衝撃的な強さを見せた素質馬を紹介しましょう。

その名は、サトノアラジンです。

目次

サトノアラジンを推す理由① 衝撃的勝利

4月19日に行われた春興ステークス(1600万下/芝1600m)でのパフォーマンスは圧巻でした。

レースは4角1、2番手が残る流れ。そんな中、サトノアラジンは後方に位置取ります。最後の直線、誰もが前残りの結果を予想した時、ただ1頭、後方から猛然と追い込んでくる馬がいました。それが、サトノアラジンだったのです。

記録した上がりは32.7秒。4コーナーで後方にいた人気馬オメガキングティーやサトノネプチューンは下位に沈みました。

13.1-11.8-11.6-11.5-11.4-11.6-11.5-11.7

この一貫したラップを差し切るというのは並大抵のことではありません。

才能がついに開花した。

そう感じられる、圧巻のパフォーマンスでした。

サトノアラジンを推す理由② 注目の素質馬

そもそもサトノアラジンは2歳時から注目されていました。関係者の評価が高く、出走前から「重賞級」ともてはやされていたほどです。

いよいよ迎えた新馬戦では2着に0.6秒差をつける圧勝劇を演じ、東京スポーツ杯2歳ステークスでは1番人気に支持されました。

その頃は大きすぎる期待に実力が追いつかない“過剰人気馬”でしたが、夏辺りから徐々に力をつけだすと、菊花賞で6着に。そして今回の衝撃的な走りへとつながったわけです。

サトノアラジンを推す理由③ GI級の血統背景

では、なぜ2、3歳時は人気に応えられなかったのでしょうか? これは血統を見れば説明がつきます。

全姉のラキシスを見てみましょう。3歳クラシックとは縁がありませんでした。しかし、徐々に力をつけてエリザベス女王杯を制すまでに成長しました。今年の大阪杯では同じディープインパクト産駒のキズナに完勝しています。

つまり、晩成型の一族なのです。

力をつけてしまえば、こっちのもの。全姉がGI馬、母は米GIIの勝ち馬と、重賞戦線で活躍するにふさわしい背景があります。さらにストームキャット系牝馬との配合はディープインパクトの“成功配合”です。キズナやアユサン(桜花賞馬)、ヒラボクディープ(青葉賞馬)といった重賞ウィナーを複数頭出しているんです。

この背景を知ると、期待せずにはいられないのではないでしょうか?

サトノアラジンを推す理由④ 超一流の人間たち

最後に周囲の環境も推奨できる理由です。

・ノーザンファーム生産馬
・池江泰寿厩舎所属

「超エリート」としての待遇が保証されていることが分かります。

変な厩舎に入ってしまい、素質を開花させられない馬も多いです。しかし、サトノアラジンにその心配はいりません。

モーリスとともに新時代のマイル戦線を担え!

先日取り上げたモーリスはGI級の力があると書きました。

サトノアラジンも、同様の素質があると言っても過言ではありません。

近年、マイル戦線は混沌としています。抜けた馬がいないため、いまいち盛り上がりに欠ける印象を受けます。そんなマイル路線に風穴を開けられる存在……。それが、モーリスであり、サトノアラジンではないでしょうか?

準オープンを突破しただけなので大きなことは言えません。安田記念にも出られないでしょう。ですが、秋に行われるマイルGIマイルチャンピオンシップはディープインパクト産駒が得意とするレースです。

秋までに力をつけて、マイル戦線を盛り上げてほしい。

そんな期待をしてしまう、圧巻のパフォーマンスでした。

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