ゴールドドリームはなぜ勝てたのか?勝因と敗因を分析!チャンピオンズカップ2017回顧

2017年12月3日、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GⅠ/ダート1800m)が行われ、8番人気の伏兵・ゴールドドリームが差し切り勝ちを収めた。

初GⅠで一番人気に推されたテイエムジンソクは、惜しくも2着に敗れた。

1着のゴールドドリームは中団からの差しだったが、2着のテイエムジンソク、3着のコパノリッキーは先行しての粘りこみであり、前が残る結果となった。

このような結果になったのはなぜなのか?

ラップタイムを分析しながら、レースを振り返っていく。


目次

今年のラップタイム分析

まずは過去3年間のラップタイムを見てみよう。黄色は前半3Fを除いた最速ラップ、ピンク色は最遅ラップを示している。

2016・2015年はハイペースかつ早めスパートの差し決着、2014年はスローかつラスト2F地点が最速の先行決着であった。

続いて、今年のラップタイムを見てみよう。

前半3Fに限れば昨年とほぼ同じ36.2と比較的速めだったが、昨年と大きく異なるのは4~5F目だろう。

昨年は12.5-11.8と、ペースアップしていたが、今年は12.7-12.7。緩いペースが続いていた。

中盤に大きく息が入り、先行勢が余力を持って直線へ入ったため、直線入りの残り2F地点で良馬場ダートでは速い11.8を記録した。ラストも12.4までしか落としておらず、後方待機勢にはかなり辛い展開になった。

このラップ推移は、4角出口の位置取りが4番手以内の馬で決着した2014年に似ている。前の馬にとって楽なペースであったと言える。

1~3着馬の好走要因は?

1着のゴールドドリームは、中団から鋭い差し脚で見事な差し切りを見せた。

この馬の過去のレースを振り返ると、レースの上がりが37秒以上かかる中距離のタフなレースではあまり成績が良くない。

それに対して、マイルで上がり35秒台、いわゆる「切れ味」を問われるようなレースでは好走している。今回のレースは中盤緩んだことによりしっかり脚を溜めることができた。フェブラリーステークスでも好走が期待される。

2着のテイエムジンソク、3着のコパノリッキーは上手くレースを支配しての粘りこみだった。

直線入り口ではコパノリッキーの加速力に一瞬置いて行かれたテイエムだったが、しぶとさを存分に発揮して2着を確保することができた。コパノリッキーも最内枠から理想的な競馬をすることができた。

上位人気馬の敗因は?

昨年の覇者のサウンドトゥルーには非常に厳しい競馬となった。昨年は追い込みが決まりやすい展開で、直線も上手く捌いての結果だったが、今年は前が楽をしていた上に直線の進路も無かった。これは追い込み馬の宿命。今後も展開次第の競馬が続くが、巻き返しが期待される。

昨年2着のアウォーディーも展開的には難しいレースだった。この馬は非常にズブいため、直線入り口の坂で11.8のラップを前に刻まれてはどうしようもない。ただ、4コーナーでの動きがいくらズブいといえど昨年よりも鈍く映った。年齢的な衰えも考えられる。

ケイティブレイブは展開が向いたと思うが、中距離では中央の一線級に対して少し見劣るか、という内容であった。それでも4着にきており、今後も期待できる。

カフジテイクはいつもより前で競馬をしたが、中盤息が入っているので無理な位置取りではなかったはず。しかし結果は7着惨敗であり、中距離では一線級にはやはり劣るように見えた。得意の1400mでの好走が期待される。

まとめ

いかがだっただろうか?

競馬は、展開一つで着順が大きく変わる。今回好走できなかった馬も、得意な条件なら巻き返してくるはずだ。

今後もダート戦線から目が離せない。

おすすめの記事