レッドリヴェールは復活できるのか?大成しないステイゴールド牝馬

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ステイゴールド産駒の特徴

なぜここまでレッドリヴェールは苦しむことになったのか? いくつか理由がある中で注目したいのは「ステイゴールド産駒の牝馬」という点だ。

ステイゴールドは大物を何頭も輩出している。今年の天皇賞春を制したゴールドシップ、3冠馬に輝き凱旋門賞で2度2着となった“金色の暴君”オルフェーブル、その兄でグランプリホースのドリームジャーニーなど、産駒には8頭のGI馬(うち1頭は障害)がいる。

ただし、ステイゴールド産駒の大物はほとんどが牡馬なのだ。牝馬でGIを勝ったのはレッドリヴェールのみ。そのGIにしても決してレベルが高くない2歳GIである。

彼女がGIを勝つまで「ステイゴールド産駒の牝馬は大成しない」というのが通説だった。レッドリヴェールの登場によって“ジンクス”は打ち破られたかに思えたが、彼女の現状を見ていると通説の重みを感じずにはいられない。そう考えると、復活への道のりは決して平坦ではないと言えそうだ。

前走で見せた復活の兆し

もっとも、全く明るい材料がないわけではない。前走の阪神牝馬ステークスで復活の兆しを見せた。慣れない1400mだったため追走に苦労してポジションを悪くしてしまったが、34秒4の上がりを使って6着まで追い上げてた。

追走が楽になるマイルなら、パフォーマンスを上げてくるかもしれない。

ヴィクトリアマイルは1600m。レッドリヴェールにとって悪くない条件だ。得意の距離に戻って鞍上は心強いクリストフ・ルメール騎手である。追い切りも順調で、巻き返しへの準備を着々と整えている。

2歳時の輝きを取り戻し、ステイゴールド牝馬の呪縛を打ち破れるのか? その答えは、府中のターフに描き出される。

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