24日に東京競馬場で行われるオークスに、4頭の精鋭を送り出す種牡馬がいる。マンハッタンカフェだ。
牝馬ながらきさらぎ賞を勝ったルージュバック、トライアルのフローラSを制したシングウィズジョイ、フィリーズレビューを勝ち、桜花賞でも4着に健闘したクイーンズリング、12番人気ながらフラワーカップで2着に食い込んだアースライズ。
前哨戦から存在感を示してきたマンハッタンカフェの愛娘が、産駒初となる樫の女王を狙う。
史上最大勢力
これまでオークスに出走したマンハッタンカフェ産駒は3頭のみで、最も惜しかったのは09年のレッドディザイアの2着。相手はあのブエナビスタなのだから、仕方のないといったところだった。他の2頭は、同年16人気11着のフミノイマージンと、08年2人気6着のレッドアゲートでいずれも掲示板にのれていない。しかし、今回は09年以来の産駒出走かつ最多となる4頭出し。ブエナビスタのような絶対的存在も不在で、期待は高まる。
マンハッタンカフェ牝馬の出世はまれ?
そもそも、なぜマンハッタンカフェ産駒はこれまでオークスに3頭しか出走できていないのだろうか。マンハッタンカフェ産駒はデビュー以来、産駒全体の芝での複勝率が24.5%なのに対し牝馬に限定すると19.9%にまで落ちる。JRAの重賞を制した牝馬もこれまで9頭のみで、牡馬に比べるとかなり少ない。また、4歳以降に本格化したケースが多かった。
ただし今年はまったく情勢が違う。昨年デビューした現3歳世代のマンハッタンカフェ牝馬の芝レースにおける複勝率は30.2%で、牡馬の複勝率20.4%を大きく上回る。2014年まで6頭だけだった重賞勝ちのマンハッタンカフェ産駒も、今年だけで3頭誕生した。まさに、マンハッタンカフェ牝馬の当たり年なのだ。これまでの傾向はあてにできない。
【次のページヘ】芝GI馬3頭に共通する“成功配合”って?