【POG2015-2016】有力馬は?ノーザンファーム早来・横手厩舎編

ダービーで1年が終わり、ダービーで新しい1年が始まる。2015年は5月31日に終りと始まりの日を迎えました。今週末から新たな1年が始まります。

新たな1年の始まりといえば、新馬戦の始まりです。

そこで、今回から数回にわたりPOG(ペーパーオーナーゲーム)の指名に少しでもお役に立てればと思い、有力な2歳馬について血統的な背景を中心にご紹介していきます。

POGって?

POGとは実際の馬主と違い、架空の馬主として仲間内で持ち馬の成績を競うゲームです。好きだった競走馬の産駒や兄弟を指名したり、新種牡馬や初仔への未知の魅力に賭けたりと、もうすぐ始まる新馬戦から来年のダービーまで応援し続けることは競馬の楽しさを確実にアップさせます。今は様々なメディアで一般参加することができるので、ぜひ興味がある方は参加してみてはいかがでしょうか。

今回は今年のクラシック戦線でも大活躍しているドゥラメンテ(皐月賞馬)やブライトエンブレム(皐月賞4着・札幌2歳S勝ち)を輩出しているノーザンファーム早来からスタートします。

なお、評価は血統や馬体など様々なファクターを考慮し、★1~3つで表します。

横手厩舎編

★ポルトフォイユ 牡
父 ディープインパクト(サンデーサイレンス系)
母 ポルトフィーノ
母父 クロフネ(ヴァイスリージェント系)
兄弟 ポルトドートウィユ(7戦2勝・全兄)
馬主 サンデーレーシング
栗東 高野友和厩舎
募集価格 1億2000万円

ダービーに出走したポルトドートウィユの全弟。兄と同厩舎・同馬主ということで、POGでも注目の1頭です。母ポルトフィーノに全てディープインパクトを交配している(牝1歳もディープインパクト産駒)点も魅力。母は桜花賞を取消、エリザベス女王杯では競走中止とG1に縁がありませんでしたが、そろそろクラシックを勝てる逸材が現れてもいい。

調教も5月15日から栗東坂路コースで10本以上消化し、24日の2本目には54秒9-12秒9の時計も出しています。馬体を見ても立ち姿や顔立ちが良く、その点も祖母エアグルーヴの血を継いでいるのでしょう。

評価 ★★★

★アラバスター 牡
父 ハービンジャー(ダンジグ系)
母 レーヴディソール
母父 アグネスタキオン(サンデーサイレンス系)
兄弟 なし(初仔)
馬主 サンデーレーシング
栗東 松田博資厩舎
募集価格 8000万円

母レーヴディソールは新馬→デイリー杯2歳S(G2)→阪神JF(G1)→チューリップ賞(G3)と4連勝した名牝です。ただレーヴディソールやその兄弟をみると、能力は非凡で確実に走ってくる血統ですが、故障のリスクも考えられます。馬体を見ると母譲りの芦毛ですが、父ハービンジャーらしいがっちりした体形でもあります。父は古馬になって大成しましたが、産駒は2歳から活躍しているので、母同様に早くから活躍ができそうです。

評価 ★★

★Running Bobcats13 牡
父 Montbrook(エクリプス系)
母 Running Bobcats
母父 Running Stag(カロ系)
兄弟 アジアエクスプレス(10戦4勝・朝日杯FS勝ち)

1歳時に購入され関係者の期待が大きいアメリカ産の1頭。外国産馬ということでPOG的には判断の難しい馬ですが、兄がアジアエクスプレスということで人気は集めそう。アジアエクスプレスをみると、芝・ダート不問で距離もマイル前後で活躍が見込めそうです。

評価 ★★

★アストラエンブレム 牡
父 ダイワメジャー(サンデーサイレンス系)
母 ブラックエンブレム
母父 ウォーエンブレム(ミスプロ系)
兄弟 ブライトエンブレム(5戦2勝・父ネオユニヴァース)、テスタメント(10戦3勝・
父ディープインパクト)
馬主 シルクレーシング
美浦 小島茂之厩舎
募集価格 5000万円

札幌2歳S勝ち馬のブライトエンブレムの半弟。調教は美浦坂路で5月17日から速い時計を出していませんが、5本消化しています。ダイワメジャー(サンデー系)×ミスプロ系の活躍馬としては、カレンブラックヒル(NHKマイルカップ勝ち馬・重賞5勝)が挙げられ、他にもブレイズアトレイルやビウイッチアスなどがいます。兄は距離が延びても良さそうでしたが、同配合の活躍馬をみても弟はマイラーと思われます。

評価 ★★

★マネーキャントバイミーラブ13 牡
父 キングカメハメハ(キングマンボ系)
母 マネーキャントバイミーラブ
母父 Pivotal(ヌレイエフ系)
兄弟 マイフリヴァ(5戦1勝・父Smart Strike)、ドラゴンラヴ(3戦0勝・父ゼンノロブロイ)
市場取引価格 9936万円(セレクトセール)

マネーキャントバイミーラブから3頭目の仔で、毎年違う種牡馬で交配されています(牝1歳は父ステイゴールド)。この馬はキングカメハメハ産駒ということもあって、種牡馬や市場取引価格を見ると2頭の兄弟より期待は大きそう。ただキングカメハメハ×ヌレイエフ系の競走馬は過去に16頭いる中で、それほど目立った成績を残せていません。

現3歳牡馬のタケルラムセスが新馬・500万と連勝し、重賞で大敗しているように配合面だけでは不安があるところ。デビューも秋以降になるなら、POG的には期待値の低い1頭となりそうです。

評価 ★

★ティソーナ 牡
父 ダイワメジャー(サンデーサイレンス系)
母 ラドラーダ
母父 シンボリクリスエス(ロベルト系)
初仔

サンデー系×ロベルト系のニックスで、Hail to Reasonの4×5のクロスを持っています。同配合としては、母ラドラーダと同じ藤沢厩舎のフラムドグロワール(10戦2勝・NHKマイルカップ3着)がいました。初仔で未知の部分が大きい点は割引。また、母は3歳1月デビューの18戦4勝で500万~1600万を3連勝したものの、初勝利は3歳の8月でした。

評価 ★

★ジュンヴァルカン 牡
父 ネオユニヴァース(サンデーサイレンス系)
母 ピンクリップス
母父 エンドスウィープ(ミスタープロスペクター系)
兄弟 ネオアレクサンドラ(18戦4勝<園田2勝と中央500万牝馬限定2勝>・父アグネスタキオン)他
馬主 河合純二
栗東 友道康夫厩舎
市場取引価格 3780万円(セレクトセール)

兄弟に目立った活躍馬はいませんが、ネオユニヴァース(サンデー系)×ミスプロ系の同配合にはヴィクトワールピサ(皐月賞・有馬記念・ドバイワールドカップのG1を3勝)がいます。配合的な魅力があることに加え、厩舎が良い。

友道厩舎にはヴィルシーナ(牝馬3冠全て2着)やクラリティスカイ(今年のNHKマイルカップ勝ち馬)やアンライバルド(皐月賞馬)など、能力の高い馬を走らせるノウハウがあります。調教も栗東坂路で5月16日から6本出していて、24日に55秒3-13秒3の時計も出ています。上位指名でなくとも狙ってみたい1頭です。

評価 ★

次回はノーザンファーム早来の森下厩舎をご紹介します。

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