芦毛の勇者を見られる機会も、あと2回となった。
今年の有馬記念を最後に引退を表明しているゴールドシップ(牡6)が、ジャパンカップに参戦する。
「東京が苦手、中山が得意」という見方が一般に定着しているため、「有馬記念への叩き台」という声もあるが、ファンとしては残り少ない競走の両方で勇姿を見たいところ。
そこで今回はゴールドシップがジャパンカップで勝つために必要な要素を考えてみた。
「東京が苦手」は本当か?
まずゴールドシップの東京での戦績を振り返ってみよう。
共同通信杯 2番人気1着
日本ダービー 2番人気5着
ジャパンカップ 2番人気15着
3回走って1勝。ただし、2回は人気を裏切っている。特にジャパンカップでは見せ場を作れなかったため、「東京は苦手」というイメージが定着していると考えられる。
もっとも、ここで一つの疑問が生じる。
今年、同じように「苦手」とされていた京都で天皇賞春を勝ったのだ。京都では菊花賞を除くと(0−0−0−3)と全く走らず、人気を裏切り続けていたが、天皇賞春では豪快なマクリの競馬で天皇盾を手にした。
また、今年の1月には「得意」と言われる中山のアメリカジョッキークラブカップで1番人気7着と惨敗している。
この2つの事実を見ると、一概に「東京と京都が苦手。だから走らない」と結論付けるのは時期尚早に思えてくる。
では、ゴールドシップがジャパンカップで勝つために必要なこととは一体何なのだろうか?
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