今週は春の最強古馬決定戦、第151回天皇賞春が京都競馬場で行われる。近年はオルフェーヴル、ゴールドシップ、キズナと1番人気馬が次々と敗れていて、難解な1戦と言える。
そこで今回は近年の天皇賞春の“トレンド”を探っていくことにしよう。
目次
中距離適正が重要
まず、近年の好走馬は長距離適性より2000M前後の中距離適性が高い。
2013年、14年と連覇を達成したフェノーメノは2000Mの天皇賞秋2着の実績があり、3歳時には3000Mの菊花賞を「距離不安」で回避した馬だ。12年の2着馬トーセンジョーダンは前年の天皇賞秋をレコードで勝ち、11年の1着馬ヒルノダムールも前走で2000Mの産経大阪杯をレコード勝ちしていた。また、11年2着のエイシンフラッシュ、13年2着のトーセンラーもそれぞれ、天皇賞(秋)、マイルチャンピオンシップを勝っているように、「ステイヤー(長距離馬)」というイメージは無い。
馬場の高速化によって、スタミナよりもスピードが重要になっているのだ。
穴は内枠から
また、過去5年、6番人気以下で馬券圏内に好走した馬を列挙してみると、
2010年 16番人気3着 2枠4番メイショウドンタク
2011年 7番人気1着 1枠2番ヒルノダムール
2012年 14番人気1着 1枠1番ビートブラック
2013年 6番人気3着 7枠13番レッドカドー
2014年 12番人気3着 3枠6番ホッコーブレーヴ
2013年のレッドカドーを除けば、穴馬たちは1枠~3枠から好走している。また、2連覇中のフェノーメノも、13年は3枠6番、14年は4枠7番と、比較的内目の枠から発走していた。ゴールドシップやキズナ、ウインバリアシオンといった、「マクる馬」が3、4コーナーで脚を使う中、内でじっとして力を溜めたからこそ、直線で競り勝つことができたのだ。
今年の天皇賞春でも、キズナの武豊騎手は「戦法を変えるつもりはない」とコメントしている。また、ウインバリアシオン陣営も「外から惰性を付けていく形が良い」と話している。そうなると、昨年のホッコーブレーヴのように内枠から上位に絡んでくる穴馬が出現してもおかしくない。
おすすめコラム
●31秒9の衝撃!ディアデラマドレがマイル戦史上最速上がりを記録
●「競馬=ギャンブル」と嫌悪感を抱く人へ!「馬券=入場料、観戦料」である
●影の最強種牡馬ブラックタイド!ディープインパクトの兄は脇役じゃない
●遂に本格化!良血馬サトノアラジンの未来に期待する4つの理由
●ドゥラメンテの血統表=日本競馬の歴史!名牝エアグルーヴやダイナカールの血