2020年3月15日、中京競馬場で金鯱賞(GⅡ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるサートゥルナーリア、ロードマイウェイ、ラストドラフト、ギベオン、ニシノデイジーらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
3月開催になった2017年から3年間のデータを参考にしていく。
目次
金鯱賞の人気馬成績
過去3年のデータを見ると、1番人気は2勝、3着1回と十分な結果を残している。去年1番人気はエアウィンザーだったが、勝ったのがダノンプレミアム、2着リスグラシュー。
2018年は単勝89.2倍のサトノノブレスが2着、2017年は66.7倍のスズカデヴィアスが3着と結構荒れやすく、人気サイドであっさり決まる展開はこの3年ではない。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走GⅠ出走馬の取捨選択
過去3年で馬券圏内に入った9頭中実に6頭がGⅠで出走した馬であり、海外はそのうち3頭いる。リスグラシューが香港ヴァーズ、サトノノブレス、サトノダイヤモンドは凱旋門賞。
傾向を見ると、国内のGⅠ組は前走結構な善戦を見せ、コンマ3秒負けがライン。ダノンプレミアムはダービー1番人気で6着、スワーヴリチャードは有馬記念2番人気4着。
どちらの馬も決してその条件が適切だったわけではない。条件は両馬ともに格段に良くなった結果、好走につながったと言える。ちなみにリスグラシューもタイム差なし2着だった。
予想参考データ② 先行馬強し
過去3年の金鯱賞のうち、2回稍重開催である。そのためか2分台の決着になり、今のところ、スピード勝負とは関係がなさそうなレースが続く。
それも関係しているのか、逃げ馬や先行馬がそのまま押し切るケースが続く。特に逃げ馬は穴馬が多く、直線が長くても逃げ粘る事が多い。
3番手以内に走った馬は必ず馬券圏内に絡んでいるのを見ると、先行馬は無視できなくなる。前目の馬に同じような脚を使われたら、後ろはどうしようもできない。
予想参考データ③ 勝利の勢いで下克上
凱旋門賞や有馬記念、ダービーに出てたような馬たちが集結する金鯱賞。そこには出られそうにない馬は勝利の勢いを味方につけるしかない。
エアウィンザーはチャレンジカップで完勝、大穴を空けたスズカデヴィアスはオープン特別を勝っている。牝馬ではないが、叩き台の馬に勝つなら勢いしかないかもしれない。
今年のメンツを見ると、馬券圏内には入ったが結構差をつけられたという馬が目立つ。それをしっかりとふるいにかけたい
2020年の危険な人気馬は?
サートゥルナーリアは人気になる見込みだが、有馬記念2着もコンマ8秒負けはどうか。左回りで2回とも大敗しているのは、本当に格の問題か。58キロという斤量も大きな懸念材料だ。金鯱賞の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ギベオンは3つ目の消しデータに合致している。前走はハンデ戦で結構背負わされたかもしれないが、それにしても負け方が中途半端。GⅢで微妙な戦績が並んでいるが、人気だけ常に背負い、敗れ去ることを重ねており、ここはどうか。
反対にロードマイウェイは危険なデータに一つも当てはまらない。ここまで5連勝、1勝クラスからリステッド、重賞とまさに1段ずつ階段を上ってきた。次はGⅡだが、前走で2000メートルを克服し、左回りも申し分ない。単複がおいしくなるレースだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ロードマイウェイと言えそうだ。