過去5年の宝塚記念で、4回馬券に絡んでいる牝馬。
ブエナビスタやジェンティルドンナという、牡馬を押しのけて一番人気になる名牝が出走していたという事実もありますが、昨年は9番人気のヴィルシーナが逃げ粘って波乱を演出しました。
今年は登録している5頭のうち、3頭がGⅠ馬。残り2頭もGⅠでの好走歴があるので、何が起こっても不思議ではありません。
それでは春のグランプリの鍵を握る、5頭の牝馬をチェックしていきましょう。
返す刀でゴールドシップら牡馬を斬る/ラキシス
今年の牝馬の中で、最も人気を集めそうなのがこの馬です。昨年の秋から4戦して、GⅠ1勝、GⅡ1勝2着1回という圧巻の成績。6着と掲示板を外した有馬記念も、タイムで見れば勝ち馬から0秒2と差はほとんどないため、十分評価に値します。
そして評価を確実なものにしたのが、前走の大阪杯です。
不良馬場をもろともせず、4コーナー11番手からキズナを上回る35秒9の末脚で突き抜けるという、牝馬とは思えないパフォーマンスを披露しました。
阪神は3戦2勝と相性の良い競馬場だったということもありますが、キズナを破ったのですから“本物”と判断していいでしょう。
ちなみに阪神コースは大阪杯で3勝目だったのですが、勝ったレースはすべて上がり最速をたたき出している点にも注目です。よほど仁川の芝が合っているということですね。
一気の距離延長で闘志を再点火/ヌーヴォレコルト
前走のヴィクトリアマイルは、一番人気ながら見せ場なく6着に終わりました。しかし今年初戦の中山記念では、2頭の皐月賞馬を向こうに回して混合重賞を勝っていることから、まだまだ見限ることはできません。
そもそも桜花賞3着からオークスで優勝と、距離延長して巻き返した実績の持ち主。今回も前走から600mも距離が延びますから、持ち前のスタミナが生きると考えられます。
またブエナビスタ、ジェンティルドンナといった先輩オークス馬も、4歳時の宝塚記念でそれぞれ2、3着と好走しているので、走りざかりの今こそ狙いたい一頭です。
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