天皇賞馬スピルバーグの挑戦は6着という結果に終わった。

イギリスのアスコット競馬場で行われたプリンスオブウェールズステークス(GI/芝2000m)に出走したが、直線で伸び切れずに馬群に沈んだのだ。勝ったのは1番人気のフリーイーグルだった。

なぜ、スピルバーグはアスコットで躍動できなかったか? 敗因を探っていこう。


日本馬の“鬼門”アスコット

レースはスピルバーグにとって、悪くない展開となった。それほど速いペースにならなかったため、究極の消耗戦(=日本馬にとって不利な展開)というより、決め手が重要なレースになったように見える。しかし、伸びきることができなかった。

となると最大の敗因は適正の違いにあるのではないだろうか。

ヨーロッパと日本では馬場の質が違う。特にイギリスのアスコット競馬場の芝質はタフなことで有名だ。日本馬にとって、かなりハードルの高い競馬場といえる。

例えば日本馬はアスコットで惨敗続きだ。

2006年、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスに挑戦したハーツクライは3着に健闘したが、2012年に同レースに出走したディープブリランテは10頭立ての8着に、セントジェームズパレスステークスへ挑んだグランプリボスは9頭立ての8着に終わっている。

馬場の質が違えば、好走する馬のタイプが違ってくる。それは日本の馬が凱旋門賞を勝てないこと、そして凱旋門賞馬がジャパンカップで掲示板にすら載れないことを見れば分かるはずだ。

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