エリザベス女王杯2017の予想分析…過去の血統と種牡馬、明確な共通点とは?

2017年11月12日、京都競馬場でエリザベス女王杯(GI/芝外回り2200m)が行われる。

ミッキークイーン、スマートレイアー、ヴィブロス、ルージュバックらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。

なお、好走血統は過去10年、コース種牡馬成績は2014年以降(精度を高めるために1、2番人気の人気馬、および単勝100倍以上の人気薄、新馬戦、長期休み明けなどの不確定要素が多いレース=血統意外の要因で決着した可能性が高いレースは、集計から除外)を参考に考察していく。


目次

過去10年好走馬血統

着順人気種牡馬母父馬
3マンハッタンカフェAnabaa
12マンハッタンカフェシンボリクリスエス
2ディープインパクトGold Away
6ディープインパクトエルコンドルパサー
1ハーツクライスピニングワールド
4ディープインパクトSadler's Wells
3ディープインパクトStorm Cat
1ハーツクライスピニングワールド
6キングカメハメハサンデーサイレンス
2スズカマンボグラスワンダー
6ディープインパクトStorm Cat
5キングカメハメハサンデーサイレンス
7ブライアンズタイムノーザンテースト
1ディープインパクトMachiavellian
5ディープインパクトKingmambo
1IntikhabCharnwood Forest
2ジャングルポケットサンデーサイレンス
4キングカメハメハSalt Lake
4IntikhabCharnwood Forest
2フレンチデピュティSadler's Wells
1キングカメハメハSalt Lake
11ジャングルポケットサクラユタカオー
12パラダイスクリークステートリードン
1スペシャルウィークCaerleon
4アグネスタキオンコマンダーインチーフ
1キングヘイローSeattle Slew
2ナリタトップロードBaldski
1アグネスタキオンノーザンテースト
3サンデーサイレンスNureyev
2エンドスウィープダンシングブレーヴ

集計期間:2007.11.11 ~ 2016.11.13

解説・分析:注目血統は?

注目されるのは「クラシック血統<<非クラシック血統」という構図だろう。

エリザベス女王杯は京都芝外回り2200mで行われる。外回りコースではあるものの、2200mという特殊な距離……いわゆる非根幹距離の中距離戦というのはクラシックにはなかった条件だ。

だからこそ、クラシックではクラシック血統の後塵を拝していた非クラシック血統馬たちが巻き返してくる。

例えば、過去10年の勝ち馬を見てみると、ブライアンズタイム、スズカマンボ、ジャングルポケットといったクラシックではあまり活躍しない血統の馬が勝っていることが分かる。

また、勝ち馬の実績を見てもそう。過去10年の勝ち馬で、クラシック勝利実績があるのはダイワスカーレットとメイショウマンボの2頭のみ。昨年の勝ち馬クイーンズリングにしても、クラシックは皆勤賞ながらあと一歩のところで栄冠には届かなかった。しかし、エリザベス女王杯では2冠馬ミッキークイーンを抑えて優勝を果たしている。

クラシック血統のディープインパクト産駒ラキシスやマリアライトにしても、クラシックに間に合わなかった晩成型だった。

要するに……

・非クラシック血統の巻き返し
・クラシック血統の場合は“あと一歩組”や晩成型

このあたりに注目していくのが、エリザベス女王杯攻略の王道路線だ。

出走予定馬・種牡馬コース成績

種牡馬着別度数
ディープインパクト3- 5- 8-29/45
マンハッタンカフェ3- 2- 0-15/20
ジャングルポケット3- 0- 1-13/17
キングカメハメハ2- 3- 3-23/31
ステイゴールド2- 2- 4-17/25
ハービンジャー1- 5- 0-23/29
ハーツクライ1- 3- 2-33/39
スペシャルウィーク0- 1- 0- 6/ 7
オンファイア0- 0- 0- 1/ 1
メイショウサムソン0- 0- 0- 3/ 3
種牡馬勝率複勝率単回値複回値
ディープインパクト6.7%35.6%8094
マンハッタンカフェ15.0%25.0%214142
ジャングルポケット17.6%23.5%10268
キングカメハメハ6.5%25.8%7180
ステイゴールド8.0%32.0%365142
ハービンジャー3.4%20.7%174100
ハーツクライ2.6%15.4%155109
スペシャルウィーク0.0%14.3%024
オンファイア0.0%0.0%00
メイショウサムソン0.0%0.0%00

集計期間:2013. 1. 6 ~ 2017. 5.21

※3番人気〜単勝100倍未満が対象
※良馬場開催が対象
※長期休み明けなど、明らかなマイナス要素を持つ馬は除外

解説・分析:注目血統は?

ディープインパクト産駒の強さが光るが、マンハッタンカフェやステイゴールド、ハービンジャーあたりも高い回収率を記録している。

また、ディープインパクト産駒にしても面白い傾向を見て取ることができる。この条件で3番人気以下ながら重賞を勝った馬が、ラキシス以外にもう一頭いる。

それが、京都記念を勝ったトーセンラーだ。

そしてこの馬、クラシック皆勤賞ながら栄冠に届かなかった“あと一歩組”だった。

要するに、ディープインパクト産駒を買うなら、そういうタイプの馬を買うべき、ということだ。

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