エプソムカップ2018の競馬予想分析…確勝?ダイワキャグニーが持つ3つの強み

賞金加算で秋へ――。

2018年6月10日、東京競馬場でエプソムカップ(GⅢ/芝1800m)が行われる。2年前の日本ダービー以来となるスマートオーディン、セレクトセール2億円の評価を見せたいサトノアーサー、2年ぶりの出走で勝利したグリュイエールなどが出走を予定しているが、断然の人気が予想されるのがダイワキャグニーだ。

ダイワキャグニーの前走はメイステークスだった。前半1000メートル58秒5と流れた中、ダイワキャグニーは中団でレースを進めた。最後の直線ではうまい具合に馬群が分かれ、簡単に進路が開き抜け出しを図り、あとは追走するサトノアーサーなどを抑えて勝利した。前が流れた分、馬群がバラバラになりやすかったことがまずは大きかった。位置取りもベストで、無理に前を追わずに中団待機という横山典弘騎手の判断も光ったレースだ。

エプソムカップは有力どころが出走しておらず、勢いやこれまでの格を見てもダイワキャグニーの好走は堅い。今年で降級制度が最後になるが、それに伴い賞金が半分になり、GⅠに出るには賞金を重ねたい。そのためにはここは何としても勝ちたいところだ。


目次

強み① オープンを勝っても斤量1キロ減

エプソムカップは別定戦となっており、56キロの斤量をベースに収得賞金が多ければプラス1キロずつされていく。唯一マイネルミラノが58キロを背負わされるが、それ以外は56キロでありダイワキャグニーも同様だ。これまでにオープンで3勝を挙げ重賞でも好走しながら56キロでレースに出られるのは大きい。

もちろんライバルにとってもそれは同じだが、メイステークスで下したサトノアーサーは前走も同じ斤量だった。斤量差で逆転する関係にはないことから、たとえライバルも同じだとしてもさほどの影響はない。エプソムカップの「前哨戦」でもあったメイステークスで完勝をしたパフォーマンスがここで落ちるのは考えにくい。

強み② 東京競馬場で5勝

ダイワキャグニーはこれまでに5勝しているが、すべて東京競馬場での勝利、いわば東京巧者である。負けたのは距離が長かった日本ダービーと4か月の休み明けだった毎日王冠の2戦だ。しかも毎日王冠は有力馬が勢ぞろいする中で4着に健闘し、あわや3着もあった。東京競馬場での実績はエプソムカップに出走予定のメンバーの中でもトップだ。

エプソムカップと同じ舞台で3勝を挙げ、1600メートルと2000メートルでも勝利するなど、どの距離でもそれなりに走る幅の広さも魅力だ。特に東京競馬場の1800メートルは枠順の不利が出にくいとされ、「府中の千八、展開入らず」という格言もある。実力のある馬がそのまま結果を出しやすく、しかもその距離で3勝を挙げているのはかなり心強い。

強み③ 展開も味方に

レース展開を考えると、前で競馬をしたい馬が多く、マイネルミラノのように少しでも粘りこみを図りたい馬も出てくる。そうなるとペースはやや流れるのではないかとみる。また東京でも雨予報が増え、いよいよ梅雨シーズンを迎える。そうなると切れる脚の出番ではなく、ジリ脚でも十分やれるレースになる可能性がある。

上がり3ハロン1位の馬が上位に食い込むケースがエプソムカップで目立つが、ダイワキャグニーはそういう馬ではない。ただマイペースで運べな、上がり3ハロン2位や3位のタイムには食い込むだけの余地はある。ダイワキャグニーは4回、上がり3ハロンのタイムが3位以内というのを経験している。いずれも勝利しており、自分の競馬さえできれば大丈夫だ。

まとめ

メイステークスで負けていれば準オープンに降級していたが、それを回避しオープンを死守した。横山典弘騎手が再び騎乗し、これで5回目のコンビだが息はぴったりだ。現在の収得賞金は2150万円だが、これではGⅠに楽々出走を果たすようなことにはならない。ここで勝てば倍近い収得賞金になるがそれでもまだ物足りない。秋競馬に向けてダイワキャグニーのトライアルはすでに始まっている。

重賞勝ち馬こそ出ているが、不調だったり長期休み明けだったりし全体的に順調さを欠いた馬が出てきている。前走オープン勝ちはダイワキャグニーだけ、前走重賞で3着以内に入ったのはマイネルミラノだけだが4か月半の休み明けだ。得意とするコース、得意とする距離で何が何でも勝ちたい。

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