いよいよクラシックの開幕を迎える。
来週の桜花賞を皮切りに、皐月賞、オークス、日本ダービー、そして秋の秋華賞、菊花賞と続いていく。
いまや世間は「クラシックホースはどの馬か?」でもちきりだ。が、クラシックだけが競馬じゃない! 下のクラスで頑張っている馬もいる。
公明正大な諸君は一流大学を出て、一流企業に所属しているクラシックホースかもしれないが、世間には諸君を支えるために頑張っているワープアたちがたくさんいるのだ。
そんなワープアのひとりとして、いまだに未勝利をウロウロしている馬たちが気になって仕方がない。今回はそんな麗しきワープアたち(=未勝利馬)にスポットを当ててみよう。
今回は芝馬編。芝の未勝利を闊歩する猛者たちを見てみよう。
目次
5位 グランディフローラ
父メイショウサムソン
母父アグネスタキオン
成績(0―4―1―3)
最初からなんという猛者だろうか。半数以上、連対しているのに勝ちきれていない。
新馬戦は1200mで2着。そこで勝ち切れないとなるやどんどん距離を伸ばし、前走は2000mを使われている。
厩舎の努力……と言いたいところだが、リーディング下位の厩舎らしく、適正を見極められていない感が否めない部分も……。
メイショウサムソン産駒ということで東京の中距離や中山で使ってほしいところだ。
4位 パーフェクトビュー
父ハービンジャー
母父サンデーサイレンス
成績(0―1―3―0)
すべて馬券圏内ながら勝ち切れないという、こじらせ系未勝利馬。
ここ3走はすべて1番人気だが、勝ちきれていない。
勝ち切れない理由は瞬発力がないせいだろう。ここ2走はマイルで上がり36秒台!ハービンジャー産駒らしい。ジリ貧だ。
3位 トーセンカナロア
父ブラックタイド
母父メジロブライト
成績(0―4―2―5)
ここ5走で4度の2着! とにかく堅実に走るが勝ち切れない。
このクラスになると、おそらく500万条件で走っても2、3着に来られる力はある。あとは勝ちきれるか勝ち切れないかだけの問題だ。未勝利を突破できれば上のクラスでもやれると思うが……。
あとこの馬は厩舎力が残念な印象を受ける。
小桧山悟厩舎は昨年4勝で179位という下位厩舎だ。この馬の使い方を見ても、「ああ、そういう厩舎だよな」と一発で分かる。去年の8月から11走し、レース間隔は連闘〜4週。1度も休養を取っていないのだ。
言うなれば、ろくな休みを与えられないブラック企業の社員のようなものだ。壊れないで無事に未勝利を突破してほしいが、果たして……。
2位 ヒアカムズザサン
父ステイゴールド
母父キングカメハメハ
成績(0―4―0―1)
ああああああああ、なんて歯がゆい。デビュー戦で4着後、すべて2着!また2着!
しかもタイム差なしの2着が2回。惜しすぎる。
二ノ宮先生、ステイゴールドもキングマンボ系も育てるの得意でしょ!? なんとかしてよ! と言いたくなってしまう(※二ノ宮厩舎はステイゴールド産駒のナカヤマフェスタと、キングマンボ系のエルコンドルパサーで凱旋門賞2着)
前走、前前走と瞬発力勝負になったのが痛かった。展開さえ向けば勝ちきれる力はあるはずなので、気長に機会を待ってほしい。あみんバリに。
1位 レジメンタル
父ハービンジャー
母父フレンチデピュティ
成績(0―4―2―3)
栄えある?第1位はまたしてもハービンジャー産駒!もう3歳未勝利界の帝王の称号を挙げたい。
この馬のすごいところは安定感。9回走って掲示板を外したことが1度もない。着外の3回は4、4、5着と常に安定している。すべて13頭立て以上の多頭数でこれだけ安定した成績というのは、力がないと出せない。
さらにキャリア9走中8走で上がり3位以内の末脚を使っている。
これでなぜ未勝利なのだろうか……。ある程度上がりが使えるのに勝ち切れないというのは……ハービンジャーのせいだろう。もう、そうに違いない。帝王のせいにする以外、説明がつかない。
母は桜花賞馬のレジネッタということでポテンシャルは十分なはず。
はやいとこ本格化して、上のクラスでやってほしい。
最強未勝利馬にさちあれ!
いかがだっただろうか。少しは注目してみたくなったはずだ。
明日にも最強の未勝利馬ではなくなってしまうかもしれないが、こうやって注目してみるのもひとつの競馬の見方として面白いのではないだろうか?