ティーハーフの血統や将来性は?函館スプリントS1着馬を徹底分析

21日に東京競馬場で函館競馬場で行われた、函館スプリントステークは4番人気のティーハーフが最後方から豪快に差し切り重賞初勝利。父のストーミングホームにとっても産駒のJRA重賞初勝利のメモリアル勝利となった。

ティーハーフの血統はどのようなものだろうか?徹底分析を行っていこう。


血統評価は?

ティーハーフは父ストーミングホーム、母ビールジャント、その父グリーンデザートという血統。先述の通り、ストーミングホーム産駒はJRA重賞初勝利となった。

ストーミングホームは英国、米国で活躍し、芝2000㍍のGⅠを3勝した中距離馬で、ジャパンカップにも出走(中山開催だった02年、15着)。しかし種牡馬としては1200mから1800m戦で活躍する産駒を多く輩出している。

ティーハーフは半兄に香港スプリントなど1200mのGⅠで3勝、日本でもセントウルS2着という実績を持つ香港馬ラッキーナイン、全兄に1200〜1400m重賞で2着3回、今年の高松宮記念4着のサドンストームがいる血統。母父のグリーンデザートは、欧州的なパワーに長けたスプリント血統で、日本では父としてメジロダーリング、シンコウフォレストという2頭の重賞勝ち馬を輩出している。そしてその2頭ともに函館スプリントSを勝利しているように、洋芝適性は高い。

ストーミングホーム自身は中距離馬だが、配合としてはミスタープロスペクターの2×3という濃いクロスをはじめ、多くのクロスを持つ血統だ。

ミスタープロスペクターは現役時代に2度レコード勝ちしたことのある馬だが、体質や配合的な軽さから生涯1度も重賞は勝てなかった。スピードはあるものの底力に欠けるために、ミスタープロスペクターの2×3というクロスはスピードが強調されると同時に、軽快さが出すぎる側面もある。軽すぎるが故、例えば前半3F32.2で、1.06.7という高速決着になった13年北九州記念で、1番人気を背負ったサドンストームが10着に敗れたように、テンから飛ばすゴリゴリのスプリント戦には対応できない。

この兄弟がスタートから上り坂の京都の成績が良く、下りスタートの中山で結果が出ないのはそういった要素があると、血統面からは推測できる。今回は京都と同様、前半上り坂で、中盤以降下るというコースレイアウト、そして洋芝の函館だから、条件的にはこの馬に向いていた。ラップタイム的にも、腹をくくり最後方に構えた騎乗が功を奏した形だ。

次走、同じ洋芝の札幌で行われるキーンランドCであればもちろん有力視されていいだろう。しかし、全重賞の中でも最も前半が速くなりやすいレースの1つである北九州記念、またその先のスプリンターズSでは嫌ってみるのも1つの手かもしれない。

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