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外国人騎手の短期免許とは|条件・期間と取れる騎手の数

この記事の要点

  • JRAの短期騎手免許は、外国の競馬統括機関の免許を持つ騎手(見習騎手は除く)が、期間を限ってJRAのレースに乗るための免許。JRAの競馬施行規程では、臨時試験に合格した者の免許の有効期間は3か月以内
  • 2026年度の申請ガイダンスでは、本拠地のリーディング順位、指定のGⅠを2勝以上、ワールドオールスタージョッキーズの騎手表彰5位以内のいずれかが条件。期間は暦年で3か月まで、初めての騎手は2か月まで
  • 同時に免許を受けられるのは平地の騎手5名、障害の騎手2名(東西各1名以内)まで。身元引受調教師と契約馬主が要り、1人の調教師・馬主が同じ時期に2人以上の騎手を受け持つことはできない
  • 2026年にJRAが短期免許の交付を発表した騎手は、11月7日時点で10人(のべ11件)。11月7日時点で乗っているのは、A.プーシャン、C.デムーロ、T.マーカンドの3人
外国人騎手の短期免許とは|条件・期間と取れる騎手の数
目次
  1. 短期免許とは?通年の騎手免許との違い
  2. 短期免許を取れる条件は?2026年度の取得要件
  3. 短期免許の期間は何か月まで?
  4. 短期免許は同時に何人まで?人数枠と申請
  5. 2026年に短期免許を受けた騎手は?
  6. 外国の騎手が通年の免許を取るには?
  7. まとめ

外国人騎手の短期免許とは、外国の競馬統括機関の騎手免許を持つ騎手が、期間を限ってJRAのレースに乗るための騎手免許だ。JRAの2026年度の短期免許申請ガイダンスでは、見習騎手は対象外で、本拠地のリーディング順位などの条件を満たす必要がある。期間は暦年で3か月まで(初めての騎手は2か月まで)、同じ時期に免許を受けられるのは平地の騎手5名、障害の騎手2名までだ。本記事では、短期免許のしくみと通年の免許との違い、取れる条件、期間と人数の決まり、2026年に短期免許を受けた騎手を順にまとめる。決まりは2026年11月時点のものだ。

短期免許とは?通年の騎手免許との違い

JRAの競馬施行規程では、騎手の免許試験は毎年2回以内行うものとし、外国で騎乗の免許を受けている者のために臨時の試験(臨時試験)を行うことがある、としている。短期免許は、この臨時試験に合格した騎手に交付される免許で、有効期間は3か月以内で理事長が必要と認める期間になる。

通年の騎手免許との違いを並べると、次のとおりだ。

短期免許 通年の騎手免許
受けられる人 外国の競馬統括機関の免許を持つ騎手(見習騎手は除く) JRAの騎手免許試験に受かった人
試験 臨時試験(面接)。書類の確認、競走ルールなどの説明がある 騎手免許試験(筆記・口頭・騎乗技術・身体検査など)
有効期間 3か月以内。暦年で3か月まで 1年(2027年度は2027年3月1日から2028年2月29日)
必要なもの 身元引受調教師と契約馬主。日本語で十分に話せるとJRAが認めた騎手以外は、通訳の帯同が要る 申請書・履歴書・身体検査書など。外国人が合格したときは、有効期間の就労資格を証明する書類
免許手数料 3,000円 3,000円

短期免許の臨時試験(面接)には、騎手本人、身元引受調教師、通訳が出る。初めて免許を受ける騎手はJRAの本部で、2回目からは本部かトレーニング・センターで行う。

短期免許を取れる条件は?2026年度の取得要件

JRAの2026年度の短期免許申請ガイダンス(2026年2月1日改定)では、平地の免許は、申請のときに次のa〜cのどれか1つを満たすことが条件だ。

a. 本拠地のリーディング順位

本拠地 見るリーディング 必要な成績(過去2シーズンのどちらか)
米国・カナダ 北米の賞金リーディング 5位以内
英国・フランス 国別リーディング(勝利数) 5位以内
アイルランド 国別リーディング(勝利数) 3位以内
香港 国別リーディング(勝利数) 3位以内
オーストラリア NSWかVICのメトロポリタン競馬のリーディング(勝利数) 3位以内
ドイツ・ニュージーランド 国別リーディング(勝利数) 1位
そのほかの国・地域 国別リーディング(勝利数) 1位で、かつ当年か過去2年に国際的なGⅠ(インターナショナル・カタロギング・スタンダーズのパートⅠのGⅠ)を勝っている

女性の騎手は、過去2シーズンのどちらかで女性の1位、かつ10勝以上で全体のリーディングが一定の順位以内(米国・カナダ・英国・フランスは50位以内、アイルランド・オーストラリアは30位以内、香港・ドイツ・ニュージーランドは10位以内)でも条件を満たす。

b. 指定のGⅠを2勝以上

次の3つに当たるGⅠを、合わせて2勝以上していることが条件だ。

条件 対象のGⅠ
1 2024年・2025年に国際競馬統括機関連盟(IFHA)が発表した「世界のトップ100GⅠ競走」に入ったレース(ランキングに入った年のレースに限る)
2 2024年・2025年の2年続けてトップ100に入ったレースの、2026年のレース
3 当年か過去2年に日本で行われたJRAのGⅠ

女性の騎手は、当年か過去2年に国際的なGⅠを1勝以上でもいい。

c. ワールドオールスタージョッキーズの騎手表彰

当年か過去2年に、ワールドオールスタージョッキーズの騎手表彰で5位以内に入っていることが条件だ。

障害の免許は、本拠地のリーディングで過去2シーズンのどちらかに3位以内が条件になる。

短期免許の期間は何か月まで?

JRAの2026年度のガイダンスでは、暦年(1〜12月)で3か月を超える免許期間になる申請は受け付けない。期間を分けて取るときは1か月単位で、1か月に満たない期間は1か月とみなす。初めて申請する騎手は、暦年で2か月までだ。

JRAのレースで騎乗停止を受けた騎手と、暦年の制裁点数が15点を超えた騎手は、翌年の期間が暦年で2か月以内になる。過去1年間に複数回の騎乗停止を受けた騎手と、暦年の制裁点数が30点を超えた騎手には、その時点の免許の期間が終わった翌日から1年間、短期免許を出さない。

ほかにも、決まった期間を正当な理由なく縮めたり申請を取り下げたりした騎手と、期間中の騎乗を全うしなかった騎手には、その年度と次の年度は短期免許を出さない、としている。違法薬物などの不正に関わった者も対象外だ。

短期免許は同時に何人まで?人数枠と申請

JRAのガイダンスでは、同じ時期に短期免許を受けられるのは、平地の騎手5名、障害の騎手2名(東西各1名以内)までだ。申請は原則として受け付けた順で、毎週木曜日の正午に締める。申請が人数枠を超えたときは、JRAが審査して選ぶ。

申請が集まりやすい次の期間は、締め切りを別に決めて審査・選考する。2026年度は次の2つで、どちらの締め切りも過ぎている。

対象の免許期間 申請の締め切り
秋季(2026年10月19日〜12月31日) 2026年9月3日正午
年始(2027年1月1日〜2月28日) 2026年11月5日正午

申請には、身元引受調教師の確約書と、馬主との進上金の契約書の写しが要る。同じ時期に、2人以上の騎手の契約馬主・身元引受調教師・通訳になることはできない。

2026年に短期免許を受けた騎手は?

JRAが2026年に発表した短期免許の交付を編集部で確かめると、11月7日時点で10人、のべ11件だった。M.ディー騎手は2回受けている。

発表日 騎手 生まれ 免許期間 身元引受調教師
1月2日 T.ハマーハンセン ドイツ 1月4日〜2月27日 池添学(栗東)
1月22日 R.キング イギリス 1月24日〜2月23日 堀宣行(美浦)
3月11日 M.ディー ニュージーランド 3月14日〜4月12日 嘉藤貴行(美浦)
4月15日 D.レーン オーストラリア 4月18日〜6月17日 堀宣行(美浦)
4月15日 M.ディー ニュージーランド 4月18日〜6月17日 嘉藤貴行(美浦)
4月24日 F.ゴンサルベス ブラジル 5月2日〜6月28日 和田勇介(美浦)
6月25日 J.コレット ニュージーランド 6月27日〜8月26日 杉山晴紀(栗東)
8月26日 M.ミシェル フランス 8月29日〜10月12日 西田雄一郎(美浦)
10月28日 A.プーシャン フランス 10月31日〜12月29日 田中博康(美浦)
10月28日 C.デムーロ イタリア 10月31日〜12月27日 斉藤崇史(栗東)
11月5日 T.マーカンド イギリス 11月7日〜12月29日 宮田敬介(美浦)

11月7日時点で短期免許で乗っているのは、A.プーシャン騎手、C.デムーロ騎手、T.マーカンド騎手の3人だ。ハマーハンセン騎手はJRAの発表で初めての免許とされ、期間は約2か月だった。

外国の騎手が通年の免許を取るには?

外国の免許を持つ騎手も、JRAの騎手免許試験(新規)を受けられる。2027年度の免許試験要領では、免許試験委員会が実績が優秀と認めた外国の騎手は、試験の一部を省いたり、口頭試験に代えたりする。第一次試験の筆記試験は英語でも受けられるが、第二次試験の口頭試験は日本語で行う。外国の免許を持つ騎手がJRAの免許を受けたときは、年間を通じて中央競馬で乗ることになる。

JRAの2026年度の騎手免許(更新)の合格者133名には、C.ルメール騎手とM.デムーロ騎手が入っている。

まとめ

JRAの短期騎手免許は、外国の免許を持つ騎手が臨時試験を受けて、期間を限ってJRAで乗るための免許だ。2026年度の決まりでは、本拠地のリーディング順位、指定のGⅠ2勝以上、ワールドオールスタージョッキーズの騎手表彰5位以内のどれかが条件で、期間は暦年で3か月まで(初めての騎手は2か月まで)、同時に平地5名・障害2名までになる。2026年は11月7日時点で10人が短期免許を受けており、通年の免許を受ける外国出身の騎手は、JRAの騎手免許試験に受かる必要がある。

JRAの騎手免許試験と競馬学校の道は「騎手になるには」で解説している。

年ごとの最多勝の騎手は「JRAの歴代リーディングジョッキー」でまとめている。

短期免許で乗った期間の勝利も含めた通算の勝利数は「JRA騎手の通算勝利数ランキング」で確かめられる。

よくある質問

外国人騎手の短期免許とは?
外国の競馬統括機関の騎手免許を持つ騎手が、期間を限ってJRAのレースに乗るための騎手免許だ。JRAは臨時試験(面接)を行って交付し、期間は暦年で3か月までになっている。
短期免許を取れる条件は?
JRAの2026年度の申請ガイダンスでは、本拠地のリーディングで過去2シーズンのどちらかに国・地域ごとの順位以内(米国・英国・仏国は5位以内など)、指定のGⅠを2勝以上、ワールドオールスタージョッキーズの騎手表彰5位以内のいずれかを満たすことが条件だ。見習騎手は対象外になる。
短期免許の期間は何か月まで?
暦年で3か月までで、初めて申請する騎手は2か月までだ。JRAのレースで騎乗停止を受けた騎手や、暦年の制裁点数が15点を超えた騎手は、翌年の期間が2か月以内になる。
短期免許は同時に何人まで?
同じ時期に免許を受けられるのは、平地の騎手5名、障害の騎手2名(東西各1名以内)までだ。申請が枠を超えたときは、JRAが審査して選ぶ。
短期免許と通年の騎手免許の違いは?
短期免許は臨時試験で交付され、有効期間は3か月以内だ。通年の騎手免許はJRAの騎手免許試験に受かって1年ごとに交付され、外国の免許を持つ騎手が受かったときは、年間を通じて中央競馬で乗ることが求められる。
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