ルージュバックやレッツゴードンキに割って入る存在――。

5月24日に行われる優駿牝馬オークス(GI/芝2400m)に出走するミッキークイーン(牝3)が注目を集めている。桜花賞は無念の除外。“残念桜花賞”と言われる忘れな草賞を快勝し、満を持してオークス戦線に殴りこみをかける。

上位人気に支持されることが確実になっているディープインパクト産駒がなぜ脚光を浴びているのか? そのキャリアを振り返り、GIで上位人気になる理由を探っていこう。


秀逸すぎた新馬戦

この馬が才能を示したのは2着に敗れた新馬戦だった。

「新馬戦で負けるなんて……」と思われるかもしれない。そう思われる方は、新馬戦の映像を見てほしい。

このレースは逃げたジルダが1着になったことで分かるように、前残りのレースだった。上位に来た馬たちの4角順位を見てみると……

1着 ジルダ 4角1番手
2着 ミッキークイーン 4角12番手
3着 アンドリエッテ 4角6番手
4着 ケンブリッジデイズ 4角2番手
5着 アルマアネラ 4角8番手
6着 ココ 4角3番手
7着 スーパールミナル 4額8番手

ご覧のとおり、ミッキークイーン以外の6頭は4角8番手以内につけていた。ほとんどが逃げ、先行馬で最低でも中団につけていた。

そんな中、ミッキークイーンはただ1頭、大外をぶん回して上がり1位の末脚を使い、2着まで迫った。上がり2位に0.8秒差をつける圧倒的な瞬発力を示した。しかも1400mはディープインパクト産駒が苦手としている距離だ。

間違いなく重賞級の器を持っている――。

このレースを見れば、誰もがそう思うことだろう。

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