今週の重賞は伝統の第51回函館記念。函館芝2000mは洋芝で小回り。3連覇したエリモハリアーや6年間で3度馬券になったマヤノライジンなど、コース巧者が生まれやすい特殊な舞台といえる。
果たして今年の出走馬ではどの馬がコース巧者といえるのだろうか。
それを探るにはやはり「血統」が手っ取り早い。過去の好走馬から、明日の激走馬を探っていこう。
過去の好走馬を分析すると、好走馬の持っていた血は①ロベルト、②バックパサー(マルゼンスキー)、③ハイペリオンの3つに分類できる。まずはこの3つの血を簡単に説明してから今年の注目馬を挙げていきたいと思う。
① ロベルト
ロベルトという血は多くの人が分かっているように米血のパワーに優れ、広いコースよりは小回りが合い、渋った馬場にも強い。グラスワンダーが小回りの宝塚記念と有馬記念を制したり、近年ではレインボーダリアが重馬場のエリザベス女王杯で穴を空けたりしたことをイメージすると分かりやすいだろう。
函館記念ではキングトップガン、マヤノライジン、イケトップガン、サクラメガワンダー、トランスワープ(母父リアルシャダイ)、ドリームサンデー(母父ブライアンズタイム)などが好走している。
② バックパサー(マルゼンスキー)
バックパサーという馬は父系ではもう目にすることが無いが、母系に入ってウォーアドミラルやブルーラークスパーやテディといった優れた米血のパワーを供給する血だ。マルゼンスキーも母父がバックパサーで母系に入りパワーを供給する。当然この血はパワーを要する洋芝では重要になってくる。
過去ではキングトップガン(母父マルゼンスキー)、ダークシャドウ(母父の母父がパックパサー)、トウケイヘイロー(父の母父の母父がバックパサー)、マイネルスターリー(母母父がマルゼンスキー)などが好走している。
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