(C)Yusuke Tsutaya

2018年9月30日、中山競馬場でスプリンターズステークス(GI/芝1200m)が行われる。ナックビーナス、ファインニードル、レッツゴードンキ、レッドファルクス、アレスバローズらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

注目の1頭が、レッドファルクス。自慢の切れ味を武器に、昨年、一昨年とこのレースを制しており、実績はメンバー中NO.1。7歳となった今年は未勝利だが、得意の舞台で再び輝きを放つことができるのか。その可能性を探っていく。


期待① JRA史上初の同一GⅠ3連覇へ

昨年は1番人気に応えて勝利し、スプリンターズSがGⅠに昇格して以降ではサクラバクシンオー、ロードカナロアに続く連覇を飾り、その名を歴史に刻んだ。同一JRA平地GⅠ3連覇となれば、史上初の快挙。最近では、ゴールドシップが宝塚記念を2013、14年と連覇し、3連覇を狙った15年は単勝1.9倍の圧倒的支持を集めながら15着と大敗するなど、過去に幾多の名馬が成し得なかった偉業に挑む。

スプリンターズSはリピーター傾向が比較的強く、秋に開催されるようになった2000年以降、前年の覇者は【2・3・2・4】と安定した成績を残している。コース適性の高さは間違いないだけに、あとは昨年と同様のパフォーマンスが発揮できるかにかかっていると言えよう。

期待② 昨年と同じ予定通りの調整過程

一昨年は7月のCBC賞以来という異例のローテーションで優勝し、昨年も6月の安田記念からぶっつけという普通なら厳しいように思えるローテでも結果を出した。休み明けを苦にしないタイプで、今年も安田記念から直行するのは予定通りだ。

8月中旬に帰厩してから、至って順調に調整されている。2週前の13日には主戦のM・デムーロ騎手が美浦に駆けつけ、ゲート練習から実践を想定した追い切りを行った。乗り込み量も昨年と同様に豊富だ。

ちなみに、2015年のスプリンターズSでもサクラゴスペルが2着に入っており、尾関知人厩舎は3年連続で連対中。この時のサクラゴスペルも安田記念からのぶっつけで結果を出しており、尾関厩舎はレース間隔が空いていてもきっちりと馬を仕上げてくる技術を持っている。

不安① 今年は未勝利で衰えが見られる?

とはいえ、レース内容や調教内容からは衰えが見え始めた感がある。近2走はともに行き脚がつかず、想定より後ろのポジションとなり、上がり3F33秒台をマークして追い込んだものの差し届かないという競馬が続いている。歳を重ねてズブさが出てきているのかも知れない。

また、20日の1週前追い切りでは一杯に追われながらも、併せた格下馬に遅れた。もともとウッドチップコースでは動かないタイプだが、それにしても時計、動きともに物足りない内容だった。最終追い切りでは戸崎騎手を背に一変した姿を見せたが、状態面で昨年や一昨年と比べるとどうなのか。

なお、過去10年のスプリンターズSで7歳以上の馬は【1・2・0・37】。優勝したのは香港馬のウルトラファンタジーで、日本馬に限れば【0・2・0・33】と不振だ。第1回の1967年から見ても、7歳以上で優勝した日本馬はいない。

不安② 痛恨の乗り替わり

主戦のM・デムーロ騎手は、22日の阪神競馬で制裁を受け、29日から開催4日間の騎乗停止となった。重賞4勝はいずれもM・デムーロ騎手を背に挙げているだけに、直前で乗り替わりを強いられたのはかなり痛いだろう。今回は戸崎圭太騎手がテン乗りとなる。

予定通りにM・デムーロ騎手が騎乗できていたとしても該当したことだが、過去10年のスプリンターズSで、前走と異なる騎手が騎乗した馬は【0・0・5・57】と連対すらできていない。かなり嫌なデータだ。

まとめ

今年も自身にとってベストのローテで態勢を整えてきた芦毛のスプリント王。乗り替わりの馬や高齢馬が勝てないというジンクスを跳ね除け、同一JRA平地GⅠ3連覇という前“馬”未到の快挙を達成することができるのか。

おすすめの記事