2019年4月14日、阪神競馬場でアンタレスステークス(GⅢ/ダート1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるグリム、ウェスタールンド、テーオーエナジー、ヒラボクラターシュ、ロンドンタウンらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
阪神開催となったのが2012年からなので、7年分のデータを参考にしていく。
目次
アンタレスステークスの人気馬成績
阪神開催になった2012年以降で見ていくと、1番人気は4勝2着1回3着1回と信頼度は相当高い。
上位人気はアベレージ的にはまずまずだが、2着3着はバラけている状況。万馬券こそないが、中穴党にはおいしい馬券がチラホラ存在する。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 後ろからは何にも来ない?
脚質・後方 ( 0- 0- 2-36)
勝率 0.0% │ 複勝率 5.3%
この7年間はすべてフルゲート16頭、帝王賞などを見据えてここを叩き台にする馬も多いが、とにかく後方の馬にはしんどいレースである。
11番手より後ろで競馬をした馬が3着以内に入ったケースのすべて、上がり3ハロンで1位の末脚を見せていた。
それでも勝ち切れず、3着が精いっぱいということは、それだけ前が残りやすい。この7年は必ず2番手にいた馬が3着以内に絡んでいることからも間違いない。
何にも来ないというより、来たくても前が粘ってどうしようもないといったところか。末脚の面まで後方で競馬をする馬は注目しておきたい。
予想参考データ② 前走1着馬は圧勝が条件
過去7年で、前走1着だった馬は過去28頭出走し、5勝2着1回3着1回とまずまずの結果だったが、明確な傾向があった。
それは前走1着だった際に圧勝というべき差をつけて勝っている点だ。去年のグレイトパールは平安ステークスをコンマ7秒差、3年前1着のアウォーディーは2秒4差など。
他にもナムラビクター、ホッコータルマエはコンマ7秒差、ゴルトブリッツはコンマ6秒差、3着まで広げてもコンマ4秒差を2着につけていた。
ギリギリ勝ってきたような馬はこのレースで痛い目を見やすい。コンマ2秒差までの差をつけた前走1着馬は過去17頭いてすべて着外。
前走コンマ2秒差の勝利だったグリム、今回ジンクスとの挑戦となる。それを乗り越えるだけの馬かどうか。
予想参考データ③ マーチステークス組の取捨選択
前走マーチS ( 0- 2- 2-40)
勝率 0.0% │ 複勝率 9.1%
44頭も出走しながら未勝利に終わるなど、相性はあまり良くないことが分かるマーチステークス組。
3着以内に入った4頭の共通点を見ていくと、着順に関係なく1秒以内の負けであることが条件となりそうだ。あとは4頭とも関西馬である。
最新の傾向で見ると、少なくとも掲示板、コンマ3秒程度の負けにとどめておきたい。やや強い馬が集まるようになり、求められるレベルも上がっているとみていいだろう。
2019年の危険な人気馬は?
テーオーエナジーは人気に支持される見込みだが、斤量58キロはさすがに厳しい。マーチステークスは1番人気で10着と大敗、そこから斤量が増える形ではどうか。アンタレスステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ウェスタールンドは1つ目の消しデータに合致している。チャンピオンカップは藤岡佑介騎手の好騎乗によるもので、同じような競馬を後方から進めることは難しいか。ここは割引だ。
反対にロンドンタウンは危険なデータに一つも当てはまらない。マーチステークスはトップハンデを背負いながら2着と健闘し、半年の休み明けを感じさせないレースぶりだった。久しぶりに56キロでレースに出られるのはプラス。引き続き吉田隼人騎手が手綱を握るので、このあたりも心配はいらない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ロンドンタウンと言えそうだ。