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理由③ 抜群の“機能性”
最も大きな要因の一つとして挙げられるのが機能性の高さだ。ヴィクトリアマイルは例年、内を回った先行馬が穴を開けている。ストレイトガールは前からも後ろからも競馬ができる器用な馬だ。必要に応じてポジションを変えて競馬ができる。
今回は前々から競馬を進めて前を捉えきることができた。彼女の機能性、センスが呼び寄せたGI勝ちといえる。
理由④ 恵まれた枠順
例年、ヴィクトリアマイルでは内枠に入った馬が穴を開けている。今年も内が有利な流れとなったことで、枠順の差がもろに結果に出た。上位の枠順を見てみると……
1着 ストレイトガール 3枠5番
2着 ケイアイエレガント 4枠7番
3着 ミナレット 8枠18番 ※逃げ
4着 レッドリヴェール 2枠4番
5着 カフェブリリアント 1枠2番
ご覧のとおり、ミナレットを除いてすべて真ん中より内に入った馬が上位を独占している。ミナレットはスタートから逃げたため、枠順はあまり関係なかった。
そう考えると、内枠に入ったことがストレイトガールのGI初制覇を後押ししたと考えていいだろう。
6歳牝馬の挑戦は続く
一般的に6歳になった牝馬は繁殖に入る。しかしストレイトガールの場合、GIを取れる力があったからこそ、現役を続行したと考えられる。その目標を達成したのだから恐れ入る。
おそらく現役は今年いっぱいになるだろう。今後は安田記念や、秋のスプリンターズステークス、さらに香港スプリントなどが目標となるだろう。
彼女は現代競馬に必要な機能性を持ち合わせているため、どんなレースでも安定した成績を残せている。そして今回、展開さえ向けばGIを勝つ力が十分にあると証明した。
残り半年ほどとなった現役生活の中でどのような足跡を残すのか。6歳にして戴冠を手にした彼女の今後の活躍に期待したい。