目次
勝因③ 短距離血統の才能
クラリティスカイはクロフネ産駒だ。クロフネ産駒は“距離の壁”があり、2000m以上の重賞ではほとんど活躍馬が出ていない。
クロフネ産駒の大物に目を向けると、“ある共通点”が見えてくる。
馬名(主な勝ち鞍)
フサイチリシャール(朝日杯FS)
スリープレスナイト(スプリンターズS)
カレンチャン(スプリンターズS、高松宮記念)
ホエールキャプチャ(ヴィクトリアマイル)
勝ち鞍を見てもらえれば一目瞭然。芝の短距離に偏っているのだ。適性の低い2000mの皐月賞から1600mのNHKマイルカップに舞台が変わったことが、勝利の大きな要因だったと考えられる。
他にも鞍上の力や陣営の努力など、様々な理由が考えられるが、これらが大きな要因になったことは明白だ。
今後はスプリンターorマイラーに
NHKマイルを勝つと当然「ダービーへ」という声が挙げる。ただ、クロフネ産駒ということを考慮すると、無理にダービーを使うより先々のことを考えて休ませたほうがいいかもしれない。あるいは、休養の前に安田記念にいってもいいだろう。
クロフネ産駒が芝の中長距離で活躍できないことは歴史が証明している。
一方、芝の短距離なら大物になれる。カレンチャンらを見ていれば、それは明らかだろう。
秋はスプリンターズSやマイルチャンピオンシップを目指してほしい。短距離路線での活躍を期待する。
【文】=競馬TIMES編集部レース分析班
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