今回は前回のコラムで書いた血統トレンドを元に、5月31日に東京競馬場で開催される第82回東京優駿・日本ダービー(GI/芝2400m)で注目される出走馬を紹介していきます。

前回のコラムを未読の方は、以下を読んでから下へスクロールしてくださいね(笑)。

日本ダービーのトレンドって?過去の好走馬たちの血統的共通点を探る


東京優駿の注目馬たち

リアルスティール

3代母がミエスクという超の付く良血馬で、母ラヴズオンリーミーはストームキャットとヌレイエフを持ちノーザンダンサー3×4となり好走血統に合致します。また、東京芝2000m以上のGIを制したディープ産駒の4頭中3頭が、ノーザンダンサーのクロスを持つ母馬の産駒でした。本馬も同じ成功パターンといえます。

ミュゼエイリアン

母はフサイチコンコルド、アンライバルド兄弟やアドマイヤデウス、エリンコートらと同じSunny Valleyという馬を基礎とした牝系で、大舞台での強さがあります。母父エルコンドルパサーはヌレイエフ、サドラーズウェルズとノーザンダンサーを2本持つため、本馬はノーザンダンサーの5×5×6×5×5となっています。

極めて持続力とスタミナに富む配合ですね。父のスクリーンヒーローは豊かなスピードを伝えるので、むしろ母方が本馬のようにスタミナ豊富だとバランスが良い配合といえるかもしれません。距離延長は問題ないため、毎日杯のように先行して持続力を活かすレースができれば好走してもおかしくない血統といえます。

キタサンブラック

母シュガーハートがノーザンテーストとリファールを保持していて、ノーザンダンサー4×4となっています。父ブラックタイドもリファールを保持しているため、本馬はリファール4×4、ノーザンダンサー5×5×5となります。リファールはスピードを持続する能力に長けていて、同じリファールクロスを保持していたディープブリランテは2012年にダービーを制しています。ブリランテのように先行して持続力を活かすレースができれば好走しておかしくない血統構成といえます。

サトノラーゼン

母がダンジグとニジンスキーを持っていて、ノーザンダンサー5×4となり、好走血統に合致しています。リアルスティールと同様に母がノーザンダンサーのクロスを持つディープ産駒という成功パターンです。

母父はノーザンダンサー系ではなくロベルト系。ロベルト系というと重苦しいイメージを受ける方が多いかもしれませんが、Intikhavは多くが短距離血統で構成されていて、マイラーだったため、気にすることはないでしょう。レースセンスの良さも内枠有利のダービーではプラスに働くはずです。

以上が注目馬となります。

競馬がブラッド・スポーツといわれるのは、血統が競走成績に大きく影響するからです。そんな競馬の中で最高峰のレースといえるのが、日本ダービー。ここで勝った馬たちは間違いなく種牡馬となり、血をつないでいくことになります。

だからこそ、ダービーの予想では血統的なアプローチを試みるのが正攻法です。各馬が持つノーザンダンサーの血に、注目してみてはいかがでしょうか?

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