日本ダービー2021の競馬予想分析!3つのデータから導く危険な人気馬

2021年5月30日、東京競馬場で日本ダービー(GⅠ/芝2400m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。

馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。

人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。

「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。

果たして、人気が想定されるエフフォーリア、サトノレイナス、ワンダフルタウン、グレートマジシャン、ディープモンスターらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。

過去10年のデータを参考にしていく。


目次

日本ダービーの人気馬成績

過去10年のデータを見ると、1番人気は4勝、2着は1回、3着は2回。ソダシが敗れたように、未知の2400メートルだと急に怪しくなる馬も出てくるものだ。

ロジャーバローズの大穴一発も記憶に新しく、伏兵馬が飛び込んできやすいのも日本ダービーの特徴だ。

ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。

予想参考データ① 前走皐月賞組の取捨選択

前走皐月賞組(8- 7- 5-68)
勝率 9.1% │ 複勝率 16.7%

前走のレース別成績を見ると、皐月賞を含め4レースしかなく、いかにダービーまでに絞られるかがわかる。その中でも皐月賞組は圧倒している。

傾向を見ると、5番人気まで、もしくは5着までが該当する。ただし、6番人気以下の馬は前走1着馬しか絡んでいない。人気を大きく裏切った馬か、人気なりの成績を残した馬が来やすいということになる。

エフフォーリアが文句なしに該当するが、あとはアドマイヤハダル、ヴィクティファルス、ラーゴム。ただし前走5番人気までの馬の巻き返しは1秒3の負けまで。それ以上負けているヴィクティファルスとラーゴムは厳しい。皐月賞組はエフフォーリアとアドマイヤハダルだけ買うのもありだ。

予想参考データ② トライアル組と別路線組の取捨選択

トライアル組は青葉賞組とプリンシパルステークス組、別路線組は京都新聞杯組のみ。ここまで絞られるのは不思議な感じがする。

青葉賞組だが、1着かタイム差なし2着、3番人気以内まで、このいずれかになる。タイム差なし2着は1着に準じていると見ていいだろう。プリンシパルステークス組は1番人気1着だけ。京都新聞杯組は1着もしくは2番人気2着まで。別路線組のハードルは高い。

青葉賞組ではワンダフルタウンのみ。プリンシパルステークスは該当馬なし。別路線組はサトノレイナス、グレートマジシャン、シャフリヤール、レッドジェネシスの4頭だが、実績のある京都新聞杯組に限ればレッドジェネシス1頭に。だいぶ限られたようだ。

予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル

エフフォーリアやディープモンスター、タイトルホルダーなどの前走は皐月賞だった。ペースがあまり安定せず、出入りがやや激しい感じに。内に閉じ込められたような形で回ってきたエフフォーリアが結果的に勝利し、タイトルホルダーが粘り通した形に。ディープモンスターは位置取りがどうだったか。

稍重の皐月賞で勝った馬のダービー成績はすこぶるいい。去年のコントレイル、エポカドーロ、ヴィクトワールピサ、エアシャカール、ジェニュイン、トウカイテイオー、ハードバージなどなど、馬券圏内を外したのはゴールドシップだけ。そして、この中でダービー2着や3着に負けた馬は、皐月賞2着もしくは3着の馬に勝たれている。データ通りならエフフォーリアが勝つか、タイトルホルダーもしくはステラヴェローチェに勝たれて自身は2着ないし3着か。

サトノレイナスの前走は桜花賞だった。メイケイエールの暴走逃げの中、サトノレイナスは後方にいた。結果は阪神ジュベナイルフィリーズとほとんど同じような微差。位置取りさえ良ければ勝てていただろう。32秒台で突っ込んできたのはさすがと言える。血統はサトノフラッグと同じ。距離は全く問題ない。ウオッカも桜花賞2着から参戦しており、十分にダービー制覇の可能性はある。外枠も関係ないだろう。

ワンダフルタウンの前走は青葉賞だった。12秒台で流れ、ペース的にはそれなりに緩かった。かといって前目の馬は残せない。しかし、後方馬も末脚が届かない。結果、中団にいて、中途半端に見えるタイムの上がりだった3頭で決まった。エフフォーリアに勝つような迫力はなかった。

シャフリヤールやグレートマジシャンの前走は毎日杯だった。こちらは終始ハイペースで流れ、最後まで息は入らず、グレートマジシャンの追走をシャフリヤールがなんとか交わしたという印象だ。タイムがあまりにも優秀。この時4着だったルペルカーリアは京都新聞杯で2着。となると力関係的に十分あり得る。しかし、血統的にシャフリヤールは厳しいか。面白いのはグレートマジシャンだ。

2021年の危険な人気馬は?

エフフォーリアは人気になる見込みだが、血統的に距離が持たない可能性があるのと時計勝負をまた経験していないこと、そして、横山武史騎手がダービーの重圧に耐えられるかどうか。これを勝てば、日本競馬の未来は本当に明るくなるが、荷が重すぎる。日本ダービーの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。

また、ディープモンスターは3つ目の消しデータに合致している。もし勝ったとしてダービー馬の戦績としてちょっと寂しいか。

反対にサトノレイナスは危険なデータに一つも当てはまらない。当初からダービーを意識してクラシック登録を済ませていた。ソダシがオークスで惨敗だったが、血統的にこちらは確実で、2400という舞台も加味しなければならない。国枝厩舎の調整力には敬服する。近年の牝馬の強さを見るに、ここは勝っても不思議ではない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、サトノレイナスと言えそうだ。

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