リベンジなるか。
2017年12月3日、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GI/ダート1800m)が行われる。昨年が1番人気に支持されながら2着だったアウォーディーにとっては、今年こその思いが強いだろう。
今年は昨年の1~6着馬が出走。中心勢力はほとんど変わっておらず、そこにテイエムジンソクやロンドンタウンなどの新興勢力が加わったという構図だ。それだけに、アウォーディーの取捨が重要になることは間違いない。
昨年のリベンジは?
ダートで負けなしの6連勝を決めて臨んだ昨年は、クビ差の2着。負けたとはいえ、直線で抜け出したところでソラを使ってしまい、サウンドトゥルーの強襲に屈したもので、勝ちに等しい内容だった。
しかし今年は精彩を欠く内容が続いている。3月のドバイワールドカップで5着。帰国初戦となった帝王賞は3着に敗れ、国内ダート8戦目にして初めて連対を外した。さらに、連覇を狙ったJBCクラシックではまさかの4着。ついに馬券圏外となり、2戦連続で1番人気を裏切った。
すでに7歳。衰えたという可能性は否めない。ただ、ダートに転じて才能を開花させたのが5歳の秋だったことを思えば、まだダートの頂点を狙える位置にはいると考えていいだろう。
気になる状態面は?
となるとやはり焦点は、体調が戻っているか、ということになる。ドバイは周知の通り砂漠地帯で、馬にとってはかなり過酷な環境。加えて、メイダン競馬場のダートには粒子の細かい砂が含まれているためにキックバックが多くなり、呼吸器に影響を与えることもあるという。海外の中でもドバイへの遠征は馬に与える影響が特に大きく、復調するまでに時間がかかるというわけだ。
1週前追い切りはタイムこそ上々だったが、やや姿勢が高いように映った。最終追い切りでも、フェルメッツァを追いかけて併走に持ち込んだが、突き放すまでは至らなかった。昨年の絶好調時に比べるとやや物足りない内容で、まだ復調途上と判断するのが賢明かも知れない。
また、データからも向かい風。ジャパンカップダートの名称で開催されていた頃から含め、7歳以上の優勝はなく、2着馬も2013年のワンダーアキュート1頭のみだ。
とはいえ、主戦の武豊騎手が「左回りの方がいい」と言うように、中京へのコース替わりは歓迎。果たしてアウォーディーは歴史を変えることができるだろうか。