2018年2月4日、京都競馬場できさらぎ賞(GⅢ/芝1800m)が行われる。ダノンマジェスティ、グローリーヴェイズ、カツジ、レッドレオン、サトノフェイバー、ノーブルカリナンらが出走を予定しているが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵は果たしているのか?
ダノンマジェスティ1強ムードが漂っているが、和田騎手騎乗停止による乗り替わりなどもあり、必ずしもスンナリとは行かないだろう。
この記事では実績最右翼のカツジに注目し、得意の先行押し切りを決める可能性について分析を進めていこう。
目次
期待① 隠れハイレベルなデイリー杯2歳Sを評価
カツジは昨年のデイリー杯2歳Sで好位から粘り込みを図るレースを見せ、ジャンダルムの末脚に敗れたものの2着となり、オープン入りを果たした。
正直、デイリー杯2歳Sはその走破タイムや上がりタイムなどからレベルに疑問符をつけていたものの、その評価を改めなければならない事態になっている。
カツジに1馬身1/4の差をつけて1着だったジャンダルムはその後、距離延長や初遠征といった課題を克服してホープフルS(GⅠ)で惜しい2着と好走した。
さらに、カツジから2馬身離された3着だったケイアイノーテックは、勝ったダノンプレミアムには4馬身ほど離されたものの、同じくGⅠの朝日杯FSで4着と好走したのである。
今年のクラシック戦線の有力馬としては、競馬関係者からはワグネリアン、ダノンプレミアム、タイムフライヤーなどが挙げられている。
前出のホープフルSの勝ち馬タイムフライヤーと2着ジャンダルム、朝日杯Sの勝ち馬ダノンプレミアムと4着ケイアイノーテック、それぞれの着差をデイリー杯2歳Sを参考にパズルのように考えてみると、カツジもそれなりのレベルにあるのではないかという可能性が浮上してくるのだ。
無論、コースやペースの違うレースを着差だけで比較するのはナンセンスだが、比較的合理性のある着差のサンプルが集まっており、一概に無視はできないだろう。
期待② レースセンスある先行脚質が魅力
人気を集めるだろうダノンマジェスティは荒削りで豪快な内容のレースを初戦で見せたが、カツジは新馬戦と前走のデイリー杯2歳Sでも、好位から長くいい脚を使う優等生的な競馬を続けている。
先週までの競馬を見る限り、まだ京都コースは外差しの決まるような馬場状態にはなっていない。人気のダノンマジェスティがそれほどテンにいくようなタイプではないだけに、マークは後ろに集中しそう。
そうなればスンナリと前目の位置を取れるカツジの脚質はプラスに働くはずでである。
母のメリッサがスプリンターであったように、距離延長という部分に若干の不安はあるものの、折り合いを欠くようなタイプではないのでこなせると考えた。
期待③ 例年よりも低調なメンバー
今年のきさらぎ賞はレベル的な疑問があり、出走するオープン馬はこのカツジとダートの1200mを勝ち上がったメイショウヒサカタしかいない状況だ。
もちろん、インパクトの大きい内容でデビュー戦を制したダノンマジェスティが最有力ではあるものの、コントロールが難しそうな点、急遽の松若騎手への乗り替わりとなった点を考えると、ダノンが取りこぼす可能性もゼロではない。
そうなった時に、レースセンスに不安要素のない実績馬、かつダノンマジェスティと脚質的な部分で対称性のあるカツジが浮上するという算段だ。
過去のきさらぎ賞では、あのオルフェーヴルも取りこぼしているようなレースである。その時オルフェーヴルに先着したのは、既に京都に実績のあったトーセンラーと、前でレースをしたリキサンマックスであった。
まとめ
ダノンマジェスティのスケールは疑いようがないが、和田騎手が先週のCS番組(武豊TV2)において「まだまだこれから」といったコメントも残しており、盤石でないのは事実だろう。
その間隙を突けるのはレースぶり、実績から考えてもカツジが最有力であるように思う。