宝塚記念で3連覇を狙ったゴールドシップとファンたちの夢は、ゲートが開いた瞬間に潰えた。
6月28日に阪神競馬場で行われた宝塚記念(GI/芝内回り2200m)で1.9倍の支持された“芦毛の怪物”はゲートで大きく立ち遅れたことが原因でブービーの15着に終わった。
ある意味“彼らしい負け方”だったわけだが、馬券的にも競馬というスポーツを見る上でもゴールドシップが教えてくれたものはたくさんあった。
そう感じられる宝塚記念だったのではないだろうか?
出遅れるリスクがある圧倒的1番人気は買うな
タイトルで書きたいことが終わってしまったが、馬券を買う者なら全員が頭に刻み込むべきだろう。
ゴールドシップの出遅れが今回が初めてというなら仕方がない。しかし、彼の“失態”は初めてではない。もともとゲートはうまくないし、昨年の天皇賞春のように致命的な出遅れをしたこともあった。
2連覇中の宝塚記念ということで単勝オッズは1.9倍。応援票があったことは間違いないが、それでも出遅れるリスクが高い単勝1倍台の馬を買うというのは、あまり得策ではない。
3000m超重賞激走後の反動
今回の敗因は誰の目から見ても明らかであるため、深い考察は必要ない。というか、出遅れ以外に敗因を求められない。
ただし、それでも何か今後の教訓を見つけようとするなら、「3000m超重賞激走後の反動」ではないだろうか。
●参照
→ゴールドシップは宝塚記念で鉄板なのか?天皇賞馬にチラつく3つの不安要素
→ゴールドシップが宝塚記念で負ける可能性は低くない!?2つの不安要素とは…
ゴールドシップは阪神大賞典、天皇賞春と長距離重賞を2走連続でこなしていた。しかもどちらも1着と、全力で走りきっていた。
その疲れがメンタルを不安定にし、ゲートの失敗につながったのではないか、というわけだ。
思い返してみると、今年の天皇賞春にしてもゲート入りで散々苦労し、出遅れるリスクはあった。さらに昨年の天皇賞春の大出遅れも、前走阪神大賞典と、長距離重賞をこなした後だった。
単純に比較はできないが、野球で例えるなら180球を2試合連続で投げた後の登板、のようなもの。“見えない疲労”が失態につながったという憶測も決して“こじつけ”ではないはずだ。
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