マイルGIの注目馬たち
サトノギャラント
ナスルーラを基調とする柔らかいシンボリクリスエスに、同じく柔らかいサンデーサイレンスが母父。母母レガシーオブストレングスのアメリカ的なパワーがその柔らかさを支えているのか、母スティンガー同様の強烈な瞬発力を武器とする。
前走、谷川岳Sでは馬群を縫って31秒9という上がりを駆使したように、ここにきての地力強化が歴然だ。皐月賞以来のGIだが、父の産駒のストロングリターンがハイペースの安田記念で勝利したように速い流れで末脚が爆発するかもしれない。
サクラゴスペル
母母スループリンセスがシアトルスルー×プリンスキロ直仔プリンスジョン×ナスルーラ直仔ナシュアという柔らかい体質を持つ影響で芝向きの馬となりました。母がボールドルーラーのクロスを持つので小回り向きの器用さも兼ね揃えるが、外から差し切った今年のオーシャンSや前走の京王杯SCは母母の血が出ているように思えます。
京王杯は時計の掛かる馬場状態だったこと、ベストの1400mだったことを考えてもスローペースを差し切ったことは評価できます。2年前に1度安田記念に出走したときも16番人気5着と好走していて、充実期を迎えた感がある今なら侮れない1頭といえるでしょう。
ダノンシャーク
昨年のマイルCSの覇者で、昨年の安田記念は4着、2年前の安田記念では3着。母カーラパワーは父カーリアン、母父シャーリーハイツ、母母母父ゼダーンの柔らかい体質を受け継ぐ馬です。本馬はその母に柔らかいディープインパクトを配され、その血統通り古馬になって本格化し、ハイペースのマイルGIで好勝負を繰り広げてきました。
東京マイルはベストの条件で、阪急杯以来という臨戦過程が嫌われるのであれば、むしろお得な1頭かもしれません。
エキストラエンド
母カーリングは仏オークス馬で、母父ガルドロワイヤルはナスルーラ系の代表的な種牡馬ミルリーフの仔です。本馬は兄リベルタスよりもマイル寄りの馬になりました。そのリベルタスやローエングリンもそうですが速い流れで持ち味が出るタイプです。
前々走では不向きの中山マイルでモーリスに次ぐ上がりを駆使し4着、前走のマイラーズカップではこの馬にしては前目の7番手からの競馬をして4着と、着差以上に内容のある競馬をしています。勝利という結果は出ていませんが、レース振りからはマイラーとしての成長を感じることができ、狙いたい1頭です。
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