2017年11月26日、京都競馬場で京阪杯(GⅢ/芝1200m)が行われる。
京阪杯としては今年で62回を数える伝統重賞だが、芝1200mのスプリント重賞に生まれ変わったのは2006年と比較的新しい。
2014年からはジャパンカップ当日の裏開催である京都の最終12レースに組まれることになり、1年間の京都競馬場の最後を締め括るレースであるとともに、当日のメイン料理であるジャパンカップの後のデザートのような意味合いとなった。
また、最終レースであることから日本ダービー当日の目黒記念と並んで地上波でのテレビ中継が行われない数少ない重賞競走である。
その影響があるのかないのか定かではないが、例年荒れる傾向にある京阪杯の今年の出走予定馬の中でもデータからは有力馬の一頭として導き出すことができるソルヴェイグに期待する根拠などを述べていきたい。
目次
期待① 前走内容
前走、10月8日に京都競馬場芝1200メートルで行われた、オープン特別のオパールステークスでソルヴェイグは2着のヒルノデイバローをクビ差抑えて勝利した。
本当は前週に行われたGⅠスプリンターズステークスに出走する予定だったものの賞金が足りず除外。
その鬱憤を晴らすかのようにオパールステークスでは好スタートから先頭に立ち、直線での猛追を抑えて、単勝2.3倍の1番人気に応えるレースぶりであった。
また、今回も対戦予定のヒルノデイバローは中間にGⅡスワンステークスでも2着となっていることから、ソルヴェイグは十分人気になるだけの実力を持っていることがわかる。
期待② 安定感
ソルヴェイグはデビューしてから今回が15戦目となるが、過去の14戦で掲示板を外したのがわずかに3回、GⅠ桜花賞17着、GⅢシルクロードステークス6着、GⅠ高松宮記念9着の3回のみとなっている。
レベルが高いGⅠを除くとわずかに1回のみしか掲示板を外しておらず、安定感があることがよくわかる。
期待③ 前走競馬場
前走を京都競馬場で走った経験のある馬がこのレースでは結果を残す傾向にある。
7勝 2着9回 3着7回 着外80回 勝率は6.9% 複勝率22.8%
ちなみに、残りの3勝の内2勝は中山競馬場(前走スプリンターズステークス)、1勝は福島競馬場である。
不安① ローテーション
先程は、オパールステークスの内容から期待できると記載したものの、過去10年のデータで見た場合にローテーションとしての前走オパールステークス組の成績は今ひとつである。
0勝 2着2回 3着1回 着外5回 勝率0% 複勝率37.5%
それでも2着2回は2013年のアイラブリリ(オパールステークス5着)と2015年のビッグアーサー(オパールステークス勝利・翌年GⅠ高松宮記念制覇)となっていてGⅠ級であれば問題なしという考え方もできなくはない。
ちなみにローテーションから見た過去10年の主な前走内訳は以下の通り。
オープン特別 京洛ステークス 3勝 2着2回 3着3回
GⅡ スワンステークス 2勝 2着5回 3着2回
GⅠ スプリンターズステークス 2勝 2着0回 3着1回
準オープン 桂川ステークス 1勝 2着0回 3着1回
不安② 父ダイワメジャー
ソルヴェイグの父は名種牡馬ダイワメジャー。
ダイワメジャー産駒にはGⅠ高松宮記念を制したコパノリチャードなどスプリンターとして活躍した馬も輩出しているが、京阪杯には過去延べ6頭が出走してすべて4着以下に敗れている。
この中には、2013年・2014年と2年連続単勝2番人気に支持されたエピセアロームや2015年のコパノリチャードなども含まれる。
データ面からは不安要素と言ってもいい内容と言える。
まとめ
すでに、GⅡフィリーズレビューとGⅢ函館スプリントステークスの重賞2勝の実績があるソルヴェイグ。
スプリンターズステークスに出走できなかった鬱憤を前走に引き続き晴らすことができるのか、それとも、大波乱の立役者となってしまうのか。発走は26日、16時15分頃だ。