6月7日に行われる安田記念(GI/東京芝1600m)で1番人気に支持されることが濃厚となっているモーリス。
前走のダービー卿チャレンジトロフィーで圧巻のパフォーマンスを披露し、“史上初の快挙”を成し遂げたのはすでにお伝えしたところ。
●詳細→モーリスが達成した史上初の快挙とは?堀厩舎転厩後の開花と圧巻の走り
しかし、人気ほどの信頼性があるのでしょうか? 様々な角度から見ていくと、“怪物の弱み”も見えてきます。
今回はモーリスが安田記念で危険視される理由を紐解いていくことにしましょう。
目次
コース成績が最悪なスクリーンヒーロー産駒
まず血統が不安視されます。というのも、スクリーンヒーロー産駒は東京の芝コースでわずか1勝しか挙げていません。全成績はというと……
(1−5−7−41)
勝率2%
複勝率24%
単勝回収値6
複勝回収値217
勝率はわずか2%……。複勝回収値が高いため一概に合わないとはいえませんが、勝ちきれるかどうか、疑問が産まれてきます。
新パートナー川田将雅騎手の成績
乗り替わりも大きな不安の一つです。前走まで騎乗していた戸崎騎手はもう1頭の有力馬フィエロへ騎乗するため、安田記念では川田騎手が鞍上となります。
乗り替わり自体、不安ですし、川田騎手のコース成績も不安です。
(1−3−1−41)
勝率2%
複勝率11%
単勝回収値6
複勝回収値19
さすがに低調すぎる成績と言わざるを得ません。川田騎手は関西所属の騎手なので東京での騎乗回数が多くなく、成績も低調です。
1番人気4頭を含む14頭が5番人気以内でしたが、勝ったのは1頭のみ。唯一の勝ち馬リグヴェーダは1番人気でした。強調できる実績とは言えません。
慢性的な出遅れグセ
モーリスの癖も気になります。ズバリ、出遅れグセです。
2歳の頃から何度も出遅れ、前走も後ろからの競馬になりました。前走はメンバー的にも展開的にも巻き返しがききました。
しかし、歴戦の古馬たちが相手となる今回、もし出遅れたら挽回が可能でしょうか? 疑問は尽きません。
初の斤量58キロ
最後に斤量の問題もあります。前走、モーリスは斤量55キロでした。そこから一気に58キロと、3キロも増えます。
2走前に57キロを背負って勝っているとはいえ、初GIに斤量プラス3キロで臨むというのは、不安要素でしかないでしょう。
ちなみに過去10年、斤量プラス2キロ以上だった馬の成績は(0−0−3−21)。勝ち馬どころか、連対馬すらいません。
あとがき
以上のように、モーリスには少なくとも4つの明確な不安要素があります。
人気薄ならまだしも、1番人気の馬として、信頼して買うことができるでしょうか?
もしこのマイナスファクターをはねのけて優勝するようなことがあれば、正真正銘の“怪物”ということになるでしょう。前走でGI級の力があることは示しているため、圧勝することも考えられます。
ただし、馬券に加える場合は、慎重な判断が求められそうです。馬券検討は慎重に。そう結論づけるのが妥当でしょう。
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