2020年6月14日、阪神競馬場でマーメイドステークス(GⅢ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるセンテリュオ、エアジーン、レッドアモネス、サラス、リュヌルージュらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にしていく。
目次
マーメイドステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着、3着ともに1回ずつ。人気サイドで決まりにくく、全体的に上位人気の信頼度は薄い。
単勝10倍台の馬が5勝を挙げるなど、いわゆる中穴が魅力的に見えるレースでもある。上位馬の取捨選択が非常に重要だ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走オープン組の取捨選択
前走オープン組(3- 2- 1-12)
勝率 16.7% │ 複勝率 33.3%
2勝クラス、3勝クラスと幅広くルートがある中で、意外な狙い目として前走オープンを走った組、これが注目である。面白いのが過去10年来た馬全てが前走の距離が1800メートルだった。
今年該当するのはセンテリュオとサトノワルキューレのみ。しかも前走人気を裏切るケースが多く、2頭ともそれは該当しており、狙ってみる価値はあるかもしれない。
ここ数年のトレンドであるパールステークス組は、掲示板が絶対条件、コンマ3秒が1つの目安に。ただ今年のパールステークスの舞台は新潟。そうなると話は変わりそうだがどうか。
予想参考データ② 関東馬の取捨選択
この10年、関西馬が全勝しており、関東馬の出番がない。参戦数が少ないわけではなく、2着も3着もそれなりにあるが、なぜか未勝利の状態が続いている。去年こそ全滅だったが、その前までは必ず1頭は馬券に絡んでいた。
傾向をチェックすると、牝馬限定重賞に使っているか、条件戦1着、このパターンに分かれる。コンマ7秒以内の負けにとどまった馬を狙うのがよさそうだ。
これに該当するのはリープフラウミルヒのみ。前走福島牝馬ステークス13番人気2着で乗り替わり、少し微妙なことになっているがさぁどうか。
予想参考データ③ 大幅な斤量減が魅力
マーメイドステークスは軽ハンデの一発が魅力的で、騎手も必死の思いで騎乗するなど、斤量が1つの目安であり、狙うのであれば2キロ台の減少。
斤量別の成績を見ると面白いのは53キロ、その次が55キロ、51キロ。つまり、55キロから53キロ、53キロや57キロから2キロ減らすのが結構熱い。
上位馬に該当する馬はおらず、55キロから53キロへの減量という意味ではミスマンマミーアが当てはまる。今年も伏兵馬で決まることになるか。
2020年の危険な人気馬は?
レッドアモネスは人気になる見込みだが、関西馬は条件クラスを使ってここで勝つパターンがトレンドにあり、それから逸脱してるのがどうか。距離的にも少し長く、軒並み3キロ以上の斤量減が見られる中で、こちらもトレンドではない増減なし。調教は動いており、ワグネリアンにも先着したようだが、それでも微妙な感じはぬぐえない。エプソムカップの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、エアジーンは2つ目の消しデータに合致している。3勝クラスを勝ちあがれないものの、なぜか人気に。ここが関西初遠征、ちょっと微妙であり、積極的に軸にするには怖い。
反対にサラスは危険なデータに一つも当てはまらない。前走が11か月ぶりで、先行馬天国のレースで最後方、これではどうにもならない。去年の勝ち馬でその時より3キロ増がどうかだが、阪神2000メートルの実績はあり、他が微妙ならばここでも足りそう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのは、サラスと言えそうだ。