マイルCS2020の競馬予想分析!3つのデータから導く危険な人気馬

2020年11月22日、阪神競馬場でマイルチャンピオンシップ(GⅠ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。

馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。

人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。

「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。

果たして、人気が想定されるレシステンシア、サリオス、アドマイヤマーズ、グランアレグリア、サウンドキアラらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。

当面阪神開催で行われるため、2006年馬場改修後以降の阪神古馬マイル重賞の傾向を参考に予想を進めていく。


目次

マイルチャンピオンシップの人気馬成績

過去10年のデータを見ると、1番人気は0勝、2着は3回、3着は2回。実は1番人気受難、重賞まで含めてもなかなか珍しい。元々人気が割れやすいが、単勝3倍台でも信用に値しない。

それでも穴馬祭りには至らず、単勝1ケタオッズの馬が強い。5番人気までに良績が集まることを考えると人気馬の取捨選択が非常に重要となる。

ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。

予想参考データ① 阪神マイルは前走3着以内まで?

実はここ数年阪神マイルで開催された古馬重賞は年に1回しかない。阪神牝馬ステークスがそれだが、今年は中京記念も入った。その中京記念は大波乱だったことから、このあたりのデータを読み解きたい。

阪神牝馬ステークスを例に出すと、前走有馬記念やジャパンカップだったミッキークイーンを除けば、ほとんどの馬が3着以内、もしくは2番人気まで。今年はやや傾向から外れているが、サウンドキアラが勝利している。ちなみに今年の中京記念は勝ったメイケイダイハード以外の馬券圏内に入った2頭は3着以内に入っていた。

先ほどのサウンドキアラは1番人気で10着。しかし、このデータはハンデ戦や牝馬限定を含む。それを考えると、勢いに乗り切れないサウンドキアラには厳しいか。

予想参考データ② 富士ステークスは斤量込みで

トライアルとして機能するのが富士ステークスで、今年からGⅡへの昇格を果たした。例年斤量を背負わされながら参戦する馬が多く、58キロや59キロを背負わされて惨敗を喫する馬もいる。そうした馬が本番で巻き返すのが1つのパターンだ。

特に今年はメンバーが揃ったわけではなく、タイムもさほど。斤量増になるヴァンドギャルドは少し狙いにくさが。それを考えると斤量が同じなラウダシオンの方が狙い目か。

斤量増でいえばサリオスが2キロ増になる。斤量減はレシステンシアやアドマイヤマーズ。このあたりをどのように捉えるか。

予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル

レシステンシアやラウダシオンが出ていたNHKマイルカップの勝ちタイムは例年並みと見るべきで、ここ数年を見れば十分勝ち負けになりそうな印象を受ける。一方サリオスの毎日王冠だが、こちらも及第点か。ただ稍重の毎日王冠は、その後GⅠ馬が出にくい。プレクラスニーやオグリキャップの時代まで遡らないといけない。

スワンステークス組だが、こちらも少し不満がある。1分21秒台は20世紀末まで振り返っても遅く、あまり結果を残せていない。カツジがうまく立ち回ったことを示唆するが、この組は全切りでもいいぐらいだろう。

スプリンターズステークスもタイム的にはそこまで強調するものではない。中山1200から阪神1600はごまかしきれない可能性がある。グランアレグリアの能力的にあっさり勝ってもおかしくはないが、内で落ち着いて乗れるかどうかにかかっている。

2020年の危険な人気馬は?

サウンドキアラは人気になる見込みだが、牡馬混合となるとさすがに厳しいか。牝馬同士であれば一定の水準にはいるが、牡馬が混じるとそれが鈍る。前走より斤量増、あまりレベルが高くない前走での負けは厳しい。マイルチャンピオンシップの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。

また、グランアレグリアは3つ目の消しデータに合致している。前走はさすがの走りに見えたが、タイム的にはさほど。鉄砲がきくのに対し、2走目はそこまでではない。人気を吸うようならば面白い。

反対にレシステンシアは危険なデータに一つも当てはまらない。ラウダシオンの方が面白いが、あくまでも人気馬という中で絞ればレシステンシア。このコースで勝っており、グランアレグリアのタイムと変わらない。何より北村友一騎手に手が戻る。北村友一騎手からすれば、もう手放したくないに決まっている。1枠2番、すんなりとゲートを出て逃げる展開が見えやすい。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、レシステンシアと言えそうだ。

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