ばんえい競馬とは|ルール・重量・障害と平地競馬との違い、帯広の開催日

この記事の要点
- ばんえい競馬は、馬体重約1トンの「ばん馬」が鉄製のそりをひき、2つの障害(台形の山)がある直線200mのセパレートコースで競う競馬。開催は帯広競馬場だけ
- 障害の高さは第1障害が1.0m、第2障害が1.6m。着順は、そりの最後端がゴールを通過した順で決まる
- そりの重さ(重量)はレースごとに決まり、最高峰のばんえい記念(BG1)は1000kg。2026年に行われた重賞の勝ち馬では、2歳のナナカマド賞が570kgだった
- 開催は毎週土・日・月曜(年末年始などはほかの曜日にも開催がある)で、令和8年度は4月から翌年3月まで149日。最終レースが20時30分頃のナイター開催が95日ある(2026年10月時点)
目次
ばんえい競馬は、馬体重がおよそ1トンある「ばん馬」が鉄製のそりをひき、2つの障害(台形の山)がある直線200mのコースで力と速さを競う競馬だ。北海道の帯広競馬場だけで開催されていて、ばんえい競馬を行っているのは世界でここだけになる。本記事では、そり・障害・重量のルール、平地競馬との違い、帯広競馬場の開催曜日とナイター、ばんえい記念などの主なレース、馬券の買い方の入口をまとめる。
ばんえい競馬とは
ばんえい競馬は、帯広市が主催する地方競馬で、「ばんえい十勝」の名前で開催されている。走るのは、サラブレッドの約2倍、およそ1トンの馬体重がある「ばん馬」と呼ばれる大きな馬だ。
もとは、北海道の開拓の時代に、農耕馬として働いたばん馬の力を試すお祭りだった。馬に重いそりをひかせて競うお祭りが発展し、いまの競馬の形になっている。荷物を運びきる力と速さを競う競技だったことが、いまのルールにも残っている。
地方競馬の全体の仕組み(主催者、中央競馬との違い)は「地方競馬とは」で解説している。
ばんえい競馬のルール
重いそりをひいて直線200mを走る
ばん馬は、鉄製のそりをひいて走る。コースは直線200mで、1頭ずつ走る場所が分かれたセパレートコースになっている。1レースに出られるのは最大10頭だ。
スピードだけでなく、重いそりをひき続ける力と持久力が勝負を分ける。冬もコースは暖められていて、凍らないようになっている。
コースの途中に2つの障害(坂)がある
コースの途中には、台形の山の形をした障害が2つある。
| 障害 | 高さ | 位置づけ |
|---|---|---|
| 第1障害 | 1.0m | レースの最初の山場 |
| 第2障害 | 1.6m | 勝負を決める最大の山場 |
第1障害と第2障害の間では、騎手が馬を止めて、第2障害に向けて馬の力をためることがある。障害の越え方には、ほかの競馬とは違う独自の手綱さばきや駆け引きがある。
そりの重さ(重量)はレースごとに決まる
ばんえい競馬で馬がひく重さは「重量」と呼ばれ、レースごとに決まっている。平地競走の「負担重量(斤量)」にあたるもので、地方競馬の出馬表では、ばんえい競馬の場合「積載重量」として載っている。
重量の決め方には、どの馬も同じ重さで走る「定量」と、レースごとの基準で重さを決める「別定」がある。令和8年度の重賞では、ばんえい記念・ばんえいダービー・ばんえいオークスなどが定量、北見記念・ばんえい菊花賞などが別定だ。
重量は、馬の年齢やレースの格によって大きく違う。2026年に行われた重賞の勝ち馬の重量を、いくつか並べると次のようになる。
| レース | 出走資格 | 勝ち馬の重量 |
|---|---|---|
| ナナカマド賞(BG3、2026年10月11日) | 2歳オープン | 570kg |
| ばんえい大賞典(BG3、2026年7月19日) | 3歳オープン | 660kg |
| 銀河賞(BG2、2026年9月27日) | 4歳オープン | 750kg |
| 岩見沢記念(BG2、2026年9月13日) | 3歳以上オープン | 820kg |
| ばんえい記念(BG1、2026年3月22日) | 4歳以上オープン | 1000kg |
最高峰のばんえい記念は、重量が1000kg(1トン)になる。
騎手による減量もある。地方競馬全国協会の案内では、ばんえい競馬の減量は、男性騎手が☆印で10kg減、女性騎手が△印で20kg減・☆印で10kg減だ。地方競馬の平地競走の減量(1〜4kg)と比べると、減る重さの単位が大きい。
ゴールは「そりの最後端」が通過したとき
平地競走は、馬の鼻の先端がゴールに達した順に着順が決まる。ばんえい競馬は、そりの最後端がゴールラインを通過した順に着順が決まる。荷物を運びきることを競う競技だった名残で、ゴールの手前で馬が止まってしまうこともある。
馬場は「水分量」で表す
ばんえい競馬の馬場の状態は、コースに含まれる水分の量(%)で表示される。雨が降るとそりがよく滑ってタイムが速くなり、晴れて乾くとタイムは遅くなる。雨の日もレースは行われる。
ふつうの競馬(平地競走)との違い
ばんえい競馬と、サラブレッドが走るふつうの競馬(平地競走)の違いを表にまとめた。ばんえい競馬の数字は、2026年10月時点の帯広競馬場のものだ。
| 項目 | ばんえい競馬 | 平地競走 |
|---|---|---|
| 開催する競馬場 | 帯広競馬場だけ | 中央競馬・地方競馬の各競馬場 |
| 走る馬 | ばん馬(馬体重およそ1トン) | サラブレッドなど(ばん馬の約半分の馬体重) |
| コース | 直線200mのセパレートコース | 主に周回するコース(芝・ダート) |
| 障害 | 第1障害(1.0m)・第2障害(1.6m)の2つ | なし |
| 馬がひく・背負う重さ | そりの重量(ばんえい記念は1000kg) | 騎手などの負担重量(斤量) |
| 1レースの最大頭数 | 10頭 | 競馬場・コースごとに決まる |
| 着順の決め方 | そりの最後端がゴールを通過した順 | 馬の鼻の先端がゴールに達した順 |
| 馬場の表し方 | コースの水分量(%) | 良・稍重・重・不良 |
ばんえい競馬にも、平地競走と同じようにクラスと重賞がある。クラスはオープン、A1・A2、B1〜B4、C1・C2に分かれていて、重賞はBG1・BG2・BG3の3つの格に分かれる。BGは「ばんえいグレード」の略で、BG1がいちばん格が高い。2歳戦・3歳戦のほか、4歳限定、3・4歳限定のレースがあるのも、ばんえい競馬の特徴だ。
開催はいつ・どこで?|帯広競馬場、土・日・月曜、夜の開催が中心
開催は帯広競馬場だけ
ばんえい競馬が開催されるのは、北海道帯広市の帯広競馬場(帯広市西13条南9丁目)だけだ。全国の地方競馬場の場所と開催曜日は「地方競馬場一覧」にまとめている。
開催は毎週土・日・月曜
ばんえい競馬は、毎週土・日・月曜に開催されていて、年末年始などはほかの曜日にも開催がある(令和8年度は2026年12月29日(火)・30日(水)にも重賞がある)。令和8年度(2026年4月1日〜2027年3月31日)は25開催・149日の予定で、4月から翌年3月まで、ほぼ1年を通して開催がある(2026年10月時点の開催日程)。日程は年度の途中で変わることがある。
夜まで続く「ナイター開催」
ばんえい競馬は夜までレースが行われ、地方競馬全国協会はナイター開催の愛称を「ばんえい十勝ナイトレース」としている。令和8年度の開催日程では、最終レースの発走時刻によって次の3つに分かれる。
| 開催の種類 | 最終レースの発走(予定) | 日数 |
|---|---|---|
| ナイター開催 | 20時30分頃 | 95日 |
| 準ナイター開催 | 20時頃 | 30日 |
| 薄暮開催 | 19時頃 | 24日 |
※令和8年度の開催日程(2026年10月時点)。基本の時刻で、イベントや他場の発売がある日は変わることがある
2026年10月の開催日(予定を含む)は1日12レースで、第1レースが14時20分〜14時45分頃、最終の第12レースが20時30分〜20時45分頃の発走になっている。開催日ごとの発走時刻は、ばんえい十勝の公式サイトの開催日程で確かめられる。
主なレース|ばんえい記念などのBG1
ばんえい競馬の重賞は、ばんえい十勝の年度(4月〜翌年3月)の中で行われる。令和8年度のBG1は次の7レースだ。
| レース | 日程(予定) | 出走資格 | 重量の決め方 |
|---|---|---|---|
| ばんえいオークス | 2026年11月29日 | 3歳牝馬オープン | 定量 |
| ばんえいダービー | 2026年12月30日 | 3歳オープン | 定量 |
| 帯広記念 | 2027年1月2日 | 4歳以上オープン | 別定 |
| 天馬賞 | 2027年1月3日 | 5歳オープン | 定量 |
| ヒロインズカップ | 2027年1月31日 | 4歳以上牝馬オープン | 別定 |
| イレネー記念 | 2027年3月14日 | 3歳オープン | 定量 |
| ばんえい記念 | 2027年3月21日 | 4歳以上オープン | 定量 |
※令和8年度の重賞競走等実施計画(2026年10月時点)。日程は変わることがある
ばんえい記念は年度の最後の大一番
ばんえい記念は、ばんえい競馬の最高峰のレースで、毎年3月に行われる。重量は1000kgで、1トンのそりをひいて2つの障害を越える。令和8年度は第59回で、2027年3月21日に行われる予定だ。
旭川・岩見沢・北見・帯広の「記念」
旭川記念、岩見沢記念、北見記念、帯広記念の4つは、ばんえい競馬が旭川・岩見沢・北見・帯広の4つの市で開催されていた時代の名前を残すレースで、古馬の重賞の中でも格式が高い。2007年からは帯広競馬場だけで開催されている。令和8年度は、旭川記念(2026年7月12日)と岩見沢記念(9月13日)がすでに行われ、北見記念は10月25日、帯広記念は2027年1月2日の予定だ。
ばんえい競馬の馬券の買い方
馬券は8種類
ばんえい競馬の馬券は、単勝・複勝・枠複・馬複・馬単・ワイド・3連複・3連単の8種類だ。
| 馬券 | 当たりになる条件 |
|---|---|
| 単勝 | 1着の馬を当てる |
| 複勝 | 3着までに入る馬を当てる |
| 枠複 | 1着・2着の馬の枠番の組み合わせを当てる |
| 馬複 | 1着・2着の馬の馬番の組み合わせを当てる |
| 馬単 | 1着・2着の馬の馬番を着順どおりに当てる |
| ワイド | 3着までに入る2頭の組み合わせを当てる |
| 3連複 | 1着・2着・3着の馬の馬番の組み合わせを当てる |
| 3連単 | 1着・2着・3着の馬の馬番を着順どおりに当てる |
※複勝は、出走が7頭以下のときは2着までが当たりになる。枠複は、出走が9頭以上のときに発売される
帯広競馬場では、マークカードに競馬場名・レース番号・馬券の種類・馬番・金額を塗って、自動発売機で買う。発売の締め切りは発走の2分前だ。
ネットで買うなら地方競馬のネット投票
競馬場に行かなくても、地方競馬のネット投票サービスで、ばんえい競馬の馬券を買える。SPAT4と楽天競馬は地方競馬の全レース、オッズパークは南関東4場とホッカイドウ競馬を除く地方競馬が買えるため、どれでもばんえい競馬を買える(2026年10月時点)。
サービスごとの入金の方法や始め方は「地方競馬のネット投票の方法」で比べている。
まとめ
ばんえい競馬は、約1トンのばん馬が重いそりをひき、高さ1.0mと1.6mの2つの障害がある直線200mを競う競馬で、帯広競馬場だけで開催されている。そりの重さはレースごとに決まり、最高峰のばんえい記念は1000kg。着順は、そりの最後端がゴールを通過した順で決まる。開催は毎週土・日・月曜が基本で、最終レースが20時30分頃のナイター開催の日が多い。馬券は8種類で、SPAT4・楽天競馬・オッズパークのネット投票でも買える。
※馬券の購入は20歳になってから。無理のない範囲で楽しんでください
よくある質問
- ばんえい競馬はどこで見られる?
- 北海道の帯広競馬場(ばんえい十勝)だけで開催されている。ばんえい競馬を行っているのは世界でここだけだ。
- ばんえい競馬の開催日は?
- 毎週土・日・月曜に開催されていて、年末年始などはほかの曜日にも開催がある。令和8年度は2026年4月から2027年3月までの25開催・149日の予定だ(2026年10月時点)。
- ばんえい競馬のそりの重さはどのくらい?
- レースごとに決まっていて、最高峰のばんえい記念(BG1)は1000kg(1トン)。2026年に行われた重賞では、2歳のナナカマド賞の勝ち馬が570kg、3歳以上の岩見沢記念の勝ち馬が820kgだった。
- ばんえい競馬は夜もやっている?
- やっている。令和8年度は、最終レースが20時30分頃のナイター開催が95日、20時頃の準ナイター開催が30日、19時頃の薄暮開催が24日の予定だ(2026年10月時点)。
- ばんえい競馬の馬券はネットで買える?
- 買える。SPAT4・楽天競馬・オッズパークの地方競馬のネット投票サービスで、ばんえい競馬の馬券も買える(2026年10月時点)。





