カツジの勝因、ケイアイノーテックの敗因は?ニュージランドトロフィー2018回顧

届いた渾身の大外一気。

4月7日に中山競馬場で行われたニュージーランドトロフィー(G2/芝1600)はカツジの優勝に終わった。

NHKマイルカップの前哨戦は混戦の路線を象徴するような激しいせめぎ合いとなり、モータースポーツ風に言えば4コーナーでは8ワイドに広がった大接戦だった。ではそのレースを分析していきながら、カツジがレースを制したポイントやケイアイノーテックなど他馬の敗因を探っていこう。


目次

結果・着順

馬名騎手
厩舎
人気
オッズ
1
カツジ松山騎手2
牡356(栗東)池添兼4
2
ケイアイノーテック戸崎圭騎手1
牡356(栗東)平田3.2
3
○外デルタバローズ大野騎手9
牡356(美浦)堀23.2
4
ゴールドギア武藤騎手12
牡356(美浦)伊藤圭70.8
5
アイスフィヨルド北村宏騎手7
牡356(美浦)武藤17.9
6
ファストアプローチ田辺騎手5
牡356(美浦)藤沢和9.9
7
カシアス浜中騎手3
牡356(栗東)清水久6.9
8
○外リョーノテソーロ吉田隼騎手4
牡356(美浦)武井7.3
9
エントシャイデン田中勝騎手10
牡356(栗東)矢作35.1
10
コスモイグナーツ柴田大騎手11
牡356(美浦)高橋祥50.3
11
カイザーメランジェ黛騎手15
牡356(美浦)中野331.9
12
イサチルルンルン国分恭騎手13
牝354(美浦)竹内149.4
13
○外ラムセスバローズ内田博騎手6
牡356(美浦)木村10.2
14
ペイシャルアス三浦騎手14
牝354(栗東)坂口正227
15
アンブロジオ石橋脩騎手8
牡356(美浦)菊沢23.1

払い戻し

単勝5400円2人気
複勝05
14
02
170円
160円
500円
2人気
1人気
9人気
枠連03 - 08540円1人気
馬連05 - 14950円1人気
ワイド05 - 14
02 - 05
02 - 14
400円
1,620円
1,740円
1人気
24人気
27人気
馬単05 → 141,950円3人気
三連複02 - 05 - 146,780円22人気
三連単05 → 14 → 0227,070円78人気

レース分析

レースのラップを見てみよう。前半も後半も47秒1という平均ペースとなった。結果的には追い込み決着となったが、展開面での有利不利はさほどなく坂を上がってからの実力勝負だった。では各馬の勝因・敗因について見ていこう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 カツジ

道中は後方2、3番手を進んだが勝負所から進出を開始。大きく広がった先頭集団の外から二頭目を回りロスは大きかったがゴール前何とか届いた。大味な競馬ではあったが決め手はかなり秀逸。

2着 ケイアイノーテック

中団から進め、直線を向くところでは先頭集団内から五頭目に位置した。一旦は抜け出したがゴール前で勝ち馬の強襲を受けた。外枠不利のコース形態を加味すれば勝ち馬と同等の評価は必要だろう。

3着 デルタバローズ

先団の少し後ろを追走。ややかかり気味の走りだった。二列目で直線を向いたがうまく前を捌き上位争いに加わったが最後は力尽きた。やはりベストはマイルだろうが、さらに短縮でも新味が出そう。

7着 カシアス

ハナを切って積極的に進めた。直線もよく粘っていたが坂上で力尽きた。後続が早めに殺到する展開はこの馬にとってはやや不運だったが、いずれにせよマイルは少し長いか?

まとめ

減った馬体は輸送の影響か、適度に絞れたのかは定かでないが、初関東圏・初の急坂をものともしない末脚の破壊力は凄まじかった。

ヤマカツスズランでの歓喜ももう昔、それからヤマカツエースでメイショウベルーガで何度も涙を呑んできた池添兼雄きゅう舎に19年ぶりの春がやってきそうだ。

文=櫻井秀幸

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