2018年10月8日、盛岡競馬場でマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ/ダート1600m)が行われる。出走予定馬には、フェブラリーステークスを制したノンコノユメ、ジャパンダートダービーを勝ったルヴァンスレーヴ、岩手競馬からは南関東でも結果を出したエンパイアペガサスなどがいる。Road to JBCの大事な一戦だ。
盛岡競馬場で開催されたマイルチャンピオンシップ南部杯過去10回を見ると、1番人気が勝ったのは5回、2着は4回で3着は1回と着外がない。2番人気も信頼度が高く4勝するなど紛れはほとんどない。しかし6番人気以下でも2着2回3着2回と来ており、3番人気はこの10回で1回しか3着がない。人気だからといって安心していると足元をすくわれる。
地方馬は1頭しか3着に入っておらず、直線の長い盛岡ではなかなか厳しい。実力のある中央馬7頭の中で危険な人気馬などをあぶり出して何とか馬券をゲットしていきたい。
目次
データ① チャンピオンゾーンは3番手まで
過去10回の南部杯だが、ペースはバラバラで45秒台の時もあれば49秒台もある。牽制しあう時や意地の張り合いになる時が多いあるのだろう。ただ、どんな時であっても1着になった馬は4コーナーで先頭に立つか2番手3番手のことが多い。なので、最後の直線で一気の末脚にかけるような競馬では1着にはなれない。あったとしても差し損ねて2着3着と言える。なので、どの馬が前に行くかが勝負だろう。
ノンコノユメの脚質は追い込みであり、少なくとも中央では後方からの競馬が多い。さすがに地方ではそうならないだろうが、少なくとも後ろで競馬を行い3番手までに来れるかどうか。かしわ記念でも差し損ねたが、直線が短いなどの理由はつけられる。ただ、3番手までも同じような脚を使われてしまうとどうしようもない。去年2着のノボバカラのように逃げればチャンスはある。ノンコノユメには厳しい注文か。
データ② 威光があれば歳は関係なし
一見するとルヴァンスレーヴに嫌なデータと思えるのが、3歳馬がマイルチャンピオンシップ南部杯で3着以内に入ったことがないというデータだ。しかしながら、3歳馬が参戦すること自体珍しいという表現が正しい。以前は賞金によって弾かれやすく、地方であればダービーグランプリなど3歳重賞がたくさんある。ルヴァンスレーヴには関係ないし、ジャパンダートダービーを制した身であるのでむしろ関係ない。
年齢を重ねても実績があればどうにか来れる。それが南部杯だが、さすがに8歳ベストウォーリアは厳しいか。この1年はなんとも勝ち切れず、馬券にも絡まない。ダイショウジェットのように9歳馬でも来るが、ダイショウジェットは1秒差以内の競馬が多かった。ベストウォーリアは1秒以上の負けが目立つ。メイショウウタゲは実績に乏しい。脚質も追い込みで合わない。
データ③ その他データあれこれ
地方馬はグランシュヴァリエの1頭だけしか3着に入っておらず、現状は地方馬を無視してもいいくらいだが、グランシュヴァリエもまた4コーナー2番手という積極的な競馬、地元岩手の阿部英俊騎手の手綱でなんとか3着に入った。これの再現しか地方馬の躍進はない。あるならエンパイアペガサスだろう。船橋で行われた重賞を制するなど岩手の中でも一定の力はある。マーキュリーカップはダメだったが、積極性を見せれば分からない。
勝ち馬を見ていくと前走のレースで1着になり、それから数か月の休み明けを経て勝つ馬がとても多い。逆に夏競馬で勝ったような馬はあまり上位には来ない。前走勝った馬で休み明けを狙うとすればゴールドドリームかルヴァンスレーヴかだろう。それ以外はあっても2着か3着か。ただゴールドドリームは中盤で競馬をすると厳しい。ただそこはルメール騎手、問題はないだろう。
まとめ
中央勢は7頭もいるので上位独占でもこの中には7着までいることになる。オールブラッシュの逃げ残りはあるかもしれないが、さすがにどうか。ルヴァンスレーヴがいきなり勝ってしまって世代交代を印象付ける可能性はないわけではない。デムーロ騎手は騎乗停止明け初日なので、スプリンターズステークスや毎日王冠で乗れなかった分をここにぶつける可能性はある。あとは出遅れ癖さえ起こさなければいい。
地方勢が少し物足りないが、ここはエンパイアペガサスの奮闘に期待したい。ここ1年は地方馬が交流重賞で勝つケースが目立つ。そろそろこうした舞台で来てもおかしくない。