強行軍が闘争心を呼び戻す。
5月12日に京都競馬場で行われた平安ステークス(G3/ダート1900)はまさかの大敗から中1週の強行軍で鮮やかな変わり身を見せたサンライズソアの優勝に終わった。
このレースを分析していきながら同馬がレースを制したポイントや、グレイトパール、テイエムジンソクなど他馬の敗因を探っていこう。
目次
結果・着順
着 | 馬名 | 騎手 厩舎 | 人気 オッズ | |
1 | サンライズソア | Mデムーロ騎手 | 7 | |
牡4 | 57 | (栗東)河内 | 18.7 | |
2 | クイーンマンボ | ルメール騎手 | 3 | |
牝4 | 55 | (栗東)角居 | 11 | |
3 | クインズサターン | 四位騎手 | 5 | |
牡5 | 56 | (栗東)野中 | 17.1 | |
4 | ミツバ | 松山騎手 | 6 | |
牡6 | 57 | (栗東)加用 | 17.3 | |
5 | グレイトパール | 川田騎手 | 1 | |
牡5 | 57 | (栗東)中内田 | 1.7 | |
6 | テイエムジンソク | 古川騎手 | 2 | |
牡6 | 58 | (栗東)木原 | 3.4 | |
7 | メイショウスミトモ | 和田騎手 | 14 | |
牡7 | 58 | (栗東)南井 | 274.4 | |
8 | アスカノロマン | 太宰騎手 | 13 | |
牡7 | 57 | (栗東)川村 | 234.9 | |
9 | コスモカナディアン | 丹内騎手 | 10 | |
牡5 | 56 | (美浦)金成 | 102.8 | |
10 | メイショウウタゲ | 武豊騎手 | 11 | |
牡7 | 56 | (栗東)安達 | 135.6 | |
11 | プリンシアコメータ | 岩田騎手 | 9 | |
牝5 | 54 | (美浦)矢野 | 88 | |
12 | ナムラアラシ | 福永騎手 | 4 | |
牡5 | 56 | (栗東)牧田 | 15.7 | |
13 | トップディーヴォ | 田中勝騎手 | 8 | |
牡6 | 56 | (栗東)昆 | 78 | |
14 | サンマルデューク | 武士沢騎手 | 16 | |
牡9 | 56 | (美浦)和田勇 | 355.5 | |
15 | クリノスターオー | 幸騎手 | 12 | |
牡8 | 56 | (栗東)高橋忠 | 183.5 | |
16 | マイティティー | 岩崎騎手 | 15 | |
牝6 | 54 | (栗東)本田 | 301.3 |
払い戻し
単勝 | 9 | 1,870円 | 7人気 |
複勝 | 09 14 10 | 740円 650円 580円 | 7人気 6人気 4人気 |
枠連 | 05 - 07 | 1,650円 | 5人気 |
馬連 | 09 - 14 | 5,940円 | 13人気 |
ワイド | 09 - 14 09 - 10 10 - 14 | 1,830円 2,530円 2,180円 | 18人気 26人気 22人気 |
馬単 | 09 → 14 | 16,030円 | 33人気 |
三連複 | 09 - 10 - 14 | 24,480円 | 55人気 |
三連単 | 09 → 14 → 10 | 168,500円 | 303人気 |
レース分析
ラップを見てみよう。最初の100メートルを除外すると37秒1、36秒1、37秒という推移となっており、中盤がやや速い消耗戦の要素が強かった。
上がりがかかる展開を逃げ切った勝ち馬のスタミナ光ったレースと言える。では各馬の、勝因・敗因について見ていこう。
出走馬勝因、敗因、次走への展望
1着 サンライズソア
押して前に行きハナを奪った。後続の突き上げもあったが直線入り口で振り切りそのままゴールに駆け込んだ。
行きっぷりの悪かった前走から一変、厳しい流れを押し切ったのは地力の証。ムラな面はあるが能力は高い。
2着 クイーンマンボ
中団から進みミツバやグレイトパールの押上げをやり過ごし脚を溜めた。外目を良く伸びて連を確保。牡馬相手でも見劣らない。
3着 クインズサターン
中団の後ろ目を追走。2着馬よりさらに後方から脚を伸ばしたがわずかに届かず3着まで。堅実な末脚で手堅いが勝ち味には遅いか。
5着 グレイトパール
後方から進めたが道中でミツバを連れて一気に進出。しかし捲りきれず、伸びきれず。強引なレースぶりだったとはいえやや不本意。
6着 テイエムジンソク
3番手あたりから進めたが、そこから少し下げて先団の一角。直線は内から伸びようとしたが、先に抜け出す形に持ち込めずあまり見どころのない走りとなった。らしさの出せないレース運びだったが、大敗のフェブラリーステークスの影響も感じた。
まとめ
高齢馬の息の長い活躍が目立つダート界で4歳の新鋭が初の中央重賞勝ち。気分よく自分の形に持ち込めば本当に粘り強い。
大レースに再度挑む日も近いだろう。わずかクビの差でG1タイトルを逃して早1年と経とうとしている。雪辱への予行演習は完了だ。
文=櫻井秀幸